超吸水・超排水の「スティック型タオル」がすごい!
STTAの「STTA スティックタイプ」は、簡単にいえば「スティック型のタオル」です。ただ、そのタオル部分の吸水性能と排水性能がただ事ではありません。例えば、雨上がりで濡れたベンチの座面を、この「STTA スティックタイプ」でさっと拭くと、拭いた部分の水滴が見事になくなります。座面全体を拭き取る前に、水を吸いすぎて吸水力が弱まったら、ギュッと絞ります。すると、びっくりするほど水が排出されて、吸水力が戻ります。ベンチの2人分の座面と背面くらいなら、本当に簡単に座れる状態にすることができるのです。 その吸水量は珪藻土の約3倍、吸水速度はなんと約6倍! この製品に使われている「ソフラス」という素材は、アイオン株式会社が5年をかけて開発したもの。それを、スマートフォンの製造などの精密機械工作の現場でのフィードバックを元に改良を重ねたといいます。
強い薬品なども使い、少しの水滴も残せない厳しい製造現場で耐熱性能や耐薬品性能などをバージョンアップしたマテリアルを、日常生活で使える製品にしようと立ち上げたブランドが「STTA」で、その最初の製品が、この「STTA スティックタイプ」なのです。
ミクロンの世界で水滴を吸収してきた「ソフラス」の実力
この「ソフラス」という素材、元々、工業用の素材で、しかも、超精密機器の洗浄などに使われる特殊素材なので、価格が高いし、成形も難しく、量産するためには、どうしても形状が制限されます。その制約の中で、デザイン性や使い勝手、成形の簡単さなどを考えた結果が、このスティックタイプという形状。リュックのサイドポケットに入れたり、バッグにつり下げたりすることを前提にしたデザインで、しかも、ハンドル部分を外せば、そのまま洗濯ネットに入れて洗濯機で洗えるので、とても実用的な形です。実際に使っていても、絞れば、ほぼ表面も乾くため、ケースがなく、そのまま持ち歩ける形状なのは、使いたい時にサッと使える、とても実用的なデザインだと感じました。
この製品のブランディングとデザインを担当した株式会社kenmaの今井裕平氏オススメの使い方は、入浴時の読書やスマホ利用のお供としての活用。これ、実際に試したのだけど、スマホの画面も指先も、濡れたら、このスティックでさっと拭くだけで、画面や持っている手を全く濡らさずに使えるのが、とても快適。これなら、確かに本も読めそうだと思ったけれど、それはちょっと怖くて試せませんでした。
使えるシーンが幅広く、使い始めると手放せない
個人的には、顔を洗った後の手首などの濡れがサッと取れるので、服の袖口を濡らさないで済むのが快適で、洗面所に欠かせないアイテムになりました。あと、折り畳み傘を畳む時、傘の濡れを拭き取ってケースに入れた後、畳んだ時に濡れた手に付いた水滴も拭き取れるのが、ちょっと感動的でした。雨に濡れた革カバンもサッと拭き取れるので、革に染みを作ることもなくなりました。雨の外出時には必ず持っていくようにしています。 ただ、とても細かい編目がスポンジの中を巡っているような構造なので、糖分を含んだもののような細かい粒子が含まれるものを拭くと、中で詰まってしまうことがあります。そのため、こぼしたジュースなどは拭き取れないのですが、麦茶など砂糖を入れない飲み物は拭いても大丈夫でした。コーヒーも色が付いてしまうし、色素が詰まる可能性があるので、拭かない方がいいようです。 そういう感じで、いくつかの制限はあるのですが、水滴や汗を拭くのに使うだけでも、ベンチや自転車のサドル、風呂上がりや、細かい作業時の汗、ギターを弾いている時の手汗やコップを置いた部分が結露で濡れたデスクなど、さっと拭き取れればストレスがなくなるシチュエーションは結構多いものです。2750円(税込)という価格は高いようですが、耐久性もあり、乾かさなくても使えるため、被災地での家族複数人用のタオルとして使えるなど、その使用範囲の広さを考えると、十分リーズナブルといえそうです。
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