一方、1人暮らしを始める方には、どういった家電が“三種の神器”になるのでしょうか。それはズバリ「コードレススティック掃除機」「電気圧力鍋」「衣類スチーマー」の3つだと筆者は考えます。
家電ジャーナリストの筆者が、1人暮らしの生活をサポートしてくれる三種の神器の魅力と、おすすめモデルを紹介しましょう。
「コードレススティック掃除機」でいつでもサッとお掃除
掃除の手間を省いてくれるロボット掃除機は便利ですが、床にものが置いてあったり、狭い家ではあまりその実力を発揮する機会がありません。1人暮らしといっても仕事部屋も含めて2LDKや3LDKの部屋に住んでいる人であればロボット掃除機がベストかもしれませんが、ワンルームや1DK、1LDKの部屋に住んでいる人であればコードレススティック掃除機がベストです。コード付きのスティック掃除機やキャニスター掃除機は、パワフルにゴミやホコリを吸引してくれます。一方、気がついたらサッと取り出してすぐに掃除できるのがコードレスならではの魅力です。ほうきやちりとり、フロアワイパーなどを使う手もありますが、比較的手頃なモデルもたくさん出ていますので、ぜひ導入してほしいと思います。
おすすめのコードレススティック掃除機はこれ!
・エレクトロラックス「Well Q7」【おすすめポイント1】フロア掃除機とハンディ掃除機の2イン1タイプ
【おすすめポイント2】置くだけで手軽に充電できる
【おすすめポイント3】ブラシにからまった毛をカットして吸い込める
標準質量は2.8kgですが、下重心タイプのため体感重量は1kgほどになっており、軽々とフロア掃除ができます。本体を取り出してハンディ掃除機としても使えるのに加えて、標準モードで最大50分の連続掃除が可能なので、家中を気軽に掃除できます。
充電台が付属するので、サッと取り出して掃除した後に、置くだけで手軽に充電できるのも魅力です。ペットの抜け毛や髪の毛など、ブラシに絡まった毛を除去できる「ブラシロールクリーン機能」もかなり便利です。
・アイリスオーヤマ「SCD-120P」 【おすすめポイント】軽くて充電がラクラク ほこり感知センサーも搭載
標準質量1.4kgと軽いだけでなく、ゴミの量をランプでお知らせしてくれるほこり感知センサーや、高い場所でもラクラク掃除ができる静電モップも付属しており、部屋中をラクラク掃除できるのが魅力です。置くだけ充電スタンドも付属しており、コスパが高いだけでなくて日々の使い勝手がとてもいいです。
「電気圧力鍋」があれば時短ができ、料理の幅も広がる!
1人暮らしを始める人でも、特に料理に自信がない人、これから自炊を始めようという人におすすめしたいのが電気圧力鍋です。電気圧力鍋は内鍋内を1.2気圧から1.9気圧程度の高圧状態にすることで沸点を上昇させ、高温で調理することで煮込み料理などの調理時間を短縮できるというものです。ガスコンロなどで用いる一般的な圧力鍋の場合、加圧時や定圧時の火加減、減圧などをすべて手作業で行わなければならないのに対し、電気圧力鍋は自動で行ってくれるので、手間が大幅に省けます。
さらに炊飯機能、煮込み(非・圧力調理)機能、低温調理機能、炒め機能など、製品によってさまざまな機能を搭載しています。圧力調理を行うと味もしみ込みやすいので、料理に慣れていない人でも1品ずつ覚えていくことができます。
おすすめの電気圧力鍋はこれ!
・シロカ「おうちシェフPRO(SP-2DM251)」 【おすすめポイント1】約1.9気圧の高圧かつ、一定気圧で味がしみ込む【おすすめポイント2】自動減圧機能で煮崩れを防いでくれる
【おすすめポイント3】予約調理も可能
おうちシェフPROは約95kPa(約1.9気圧)の高圧(約120度)で調理できる電気圧力鍋です。高圧力を一定にかけ続けられる新しい圧力制御「スマートプレッシャー技術」を採用しており、食材のおいしさを最大限に引き出し、栄養成分も逃がさないようにしています。
ゆっくりと圧力を抜く自動減圧機能も搭載しているため、一気に減圧するときに生じる煮くずれも起こしにくいようになっています。最大12時間後までの予約調理機能も備えているので、余裕のある時間に設定しておくこともできます。調理時間をずらして賢く仕事や勉強に生かしたい人にぴったりです。
・ティファール「ラクラ・クッカー プラス」
【おすすめポイント】細かい温度調節による低温調理が可能!
圧力調理や煮込み調理だけでなく、蒸し調理、無水調理、炒め調理、低温調理、発酵調理まで対応。さらに、発酵後のパン生地を焼く「ベイク」機能も搭載しています。60~90度まで1度単位で設定できる低温調理機能はおうちシェフPROよりも高機能です。圧力は約1.7気圧で、ゆっくりと減圧する機能も備えていませんが、料理の幅をさらに広げたい人にはこちらがおすすめです。
「衣類スチーマー」があればアイロンいらず!? サッとシワ取り&除菌・脱臭!
学生で初めての1人暮らし……というのであればそれほど必要はないかもしれませんが、社会人でスーツなどを着る機会が多い場合に威力を発揮するのが「衣類スチーマー」です。衣類スチーマーはスチームの力で衣類のシワを伸ばせる、いわば「スチームアイロン」の亜種のような家電です。スチームアイロンは基本的にアイロン台の上で作業をする必要がありますが、衣類スチーマーはハンガーなどに衣類を掛けたままシワ取りができるようになっています。また、アイロン台の上での作業もできるアイロン兼用タイプも出ています。
元々はコード付きモデルしかありませんでしたが、最近はコードレスモデルも増えています。ただし、スチームアイロンと同様、スチームのパワフルさや安定したかけ心地という面ではコード付きの方が上です。
おすすめの衣類スチーマーはこれ!
・パナソニック「NI-FS780」 【おすすめポイント1】約19秒で立ち上がり、10分連続でかけられる【おすすめポイント2】360度パワフルスチームで角度を気にせずケアできる
【おすすめポイント3】3段階温度調節でドライアイロンとしても使える
小型で持ちやすく、取り回しのしやすさや扱いやすさが魅力の衣類スチーマーです。約11g/分のスチーム量は決して多い方ではありませんが、立ち上がりスピードが約19秒と素早いため、朝の忙しい時間にサッと衣類ケアができるのが魅力です。ボタンを押すと瞬間的にパワフルスチームの約4倍量のスチーム量を噴射する「瞬間4倍パワフルスチーム」も搭載しています。
フラットなアイロン面を使ってのプレス仕上げも可能で、アイロン面の温度は3段階の温度調節(高・中・低)が可能。低温(ドライのみ)を使えば、デリケートな衣類も優しく手入れできます。
・東芝「TAS-X6」 【おすすめポイント】コードレスでもコード付きでも使える!
コードレス時で約14g/分、コード付き時には約20g/分のパワフルスチームで衣類のシワ取りができる衣類スチーマーです。コードレス時で最長約2分の連続スチームが可能で、ワンタッチでコード付きとしても使えるのが魅力。低温・中温・高温の設定が可能で、ドライアイロンとしても使えます。機能てんこ盛りのモデルですが、立ち上がりは低温で約40秒、高温では約1分10秒と、使えるまでにちょっと待たされるのが難点。それさえ待てればかなり魅力的なモデルです。
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