恋愛中心で頑張ってもうまくいかないのはなぜ?
恋愛を長く楽しみ信頼関係を育むには?「自立した恋愛力」をつけることが大事です
恋愛を楽しみながらも気持ちを安定させ、自分の時間も思い切り楽しめるようになるには、どうしたらいいのでしょう? それには「自立した恋愛」ができる力を養う必要があります。
「恋愛に溺れる人」と「自立した恋愛ができる人」の違い
自立した恋愛ができる人は、自分の人生を多岐にわたって楽しんでいます。仕事や趣味、勉強、友人との交流、将来の夢など、自分の人生に「こうありたい」「こう楽しみたい」という軸があり、その軸を大切にしながら、恋愛も楽しんでいます。一方で恋愛に溺れてしまう人は、自分の生活の中心に「恋愛」を置いてしまいます。「相手とこんな風に過ごしたい」「こんなデートを楽しみたい」などと、考えることが恋愛のことばかりで、それ以外の自分の人生への関心が後回しになってしまうのです。
恋愛が始まったばかりの頃は、お互いそのような状態かもしれません。ですが、いつまでも恋愛を中心にした生活をしていると、必ず行き詰ります。なぜなら、相手が常に自分の思うように行動してくれるとは限らないからです。
相手への不安は不満に……縛りあうほど冷めていく愛情
恋愛を中心にした毎日を過ごしていると、しだいに相手に対する不安が募ってくるものです。「いつもの時間に返信をくれない。何かあったの?」「日曜日はデート優先って決めたのに守ってくれない。どうして?」……恋愛が進むと互いの行動が変わっていくのは必然なのですが、その度に不安を覚えてしまいます。変わっていく相手に不安を覚えると、それはいつしか「不満」に変わります。「私がこれだけ思っているのに、何もしてくれない」「自分ばかり待たされる。あの人は自分勝手に行動している」……こうして不満が募っていくと、いつしか恋愛は苦しいものにしか感じられなくなってしまいます。
たとえ不満を相手に伝えて理解してもらっても、恋愛を中心に生活している限り、同じような不満が繰り返されて苦しみます。相手が「もっとまめに連絡を入れるよ」と約束してくれても、約束が果たされない日が増えると、「やっぱり自分ばかりが待たされる」という不満を重ねてしまいます。
だからといって、「毎日○時にメッセージを送る」「週に1日はデートをする」などの決まりごとを増やして互いを拘束すると、2人の関係はとても窮屈になってしまうでしょう。拘束することで愛情は冷め、義務と惰性で約束を続けていく関係になってしまいます。こうなると、一緒にいて心地よい恋愛関係とは言えません。
恋愛関係をよくする自由とゆとり…大事なのは「人生の軸」を持つこと
恋愛関係の2人には、ある程度の「自由」と「ゆとり」が必要です。約束にばかり縛られず、1人で自由に過ごす時間を持つこと。お互いに自分の活動を大切にし、視野を広げるゆとりの時間を持つこと。恋愛だけに縛られない時間をお互いが大事にすると、2人で過ごす時間はさらに愛おしくなり、2人でいることにいつも喜びを感じられる関係が続きます。つまり、恋愛を長く続けるには相手を大切に思いながら、互いの人生を充実させる両立性が必要なのです。これが冒頭にお伝えした「自立した恋愛」につながります。
「自立した恋愛」を目指したくてもうまくいかない人は、自分の「人生の軸」が定まっていないのかもしれません。パートナーがいてもいなくても、充実できる生き方、楽しみ方をうまく見いだせていないのかもしれません。
恋愛に多くの期待を寄せすぎていると、パートナーがいないときの自分が無意味に思え、恋愛にエネルギーを燃やせないと不安になってしまいます。これが続くと「恋愛依存」となり、パートナーへの執着にとらわれ、苦しみから抜けられなくなってしまいます。
「自立した恋愛」を続けられる2人は、それぞれの「人生の軸」を認め、各自の人生を育むことを応援しあっています。この「人生の軸」を見出すには、自分が一生をかけて取り組みたい仕事やライフワーク、夢中になれることを見つけていくことが必要です。
いつも相手のことを第一に考えているのに恋愛がうまくいかずに悩んでいる方は、ぜひ一度、自分自身の心と向き合ってみてください。たくさんの情報の中から、自分が興味を惹かれるものを探してみてください。あるときふと、「人生の軸」のヒントを見い出せるときが来ると思います。