日本は土地の価格が高い国。満足できる広さの収納を確保できている家は少ないでしょう。しかし、収納に不満を言う前に、持ちすぎの在庫を減らすことをすれば、意外とすっきり片付くかもしれません。
今回は必要以上にストックしがちな物をご紹介します。
1. 場所や用途別に揃えた洗剤
洗面台やシンクの下の収納に何本もストックされた洗剤。近年はピンポイントに汚れ別の洗剤が市販されているため、どうしても買いたくなってしまうこともあるでしょう。しかし洗剤の種類があまりにも多く、数回使っただけで存在を忘れてしまっているということはないでしょうか。汚れには大きく分けると酸性とアルカリ性のものがあります。そして酸性にはアルカリ性、アルカリ性には酸性のものを使えば汚れを落とすことができます。
一度、自分の家を見回して似たような成分の洗剤がないかチェックしてみてください。
2. 便利そうでつい買い足してしまう食品保存容器
食品用の保存容器も必要以上に抱え込んでいるご家庭が多いものです。「真空」「洗いやすい」「冷凍できる」など、魅力的なワードがついていると買いたくなってしまうのでしょう。食品保存容器は、冷凍から電子レンジまで広い耐熱温度に対応でき、重ねて収納できるものがおすすめ。さらには同じシリーズのものをサイズ違いで3タイプほど、それぞれ必要な個数を用意しておくのが理想です。同じシリーズであれば収納しやすく、蓋を共通で使うこともできるため便利です。
3. カラフルな食器洗いスポンジ
「整理整頓は好きなんです」というご家庭の引き出しを開けると、カラフルで形の違うスポンジが綺麗に並んで収納されていたことがありました。その個数は30個以上。毎週スポンジを換えるという人であってもなかなか使い切れない数です。そもそもたくさんのスポンジを抱え込んでいなければ、整理整頓だって収納場所だって不要なはず。スポンジは突然使えなくなるということが起きないものです。使っているスポンジがヘタってきたなと感じてから買いに行ってもいいほどではないでしょうか。それでは不安という場合でも1個予備があれば間に合います。
4. 使い切れない調味料やスパイス
お店には魅力的な調味料やスパイスがたくさん並んでいます。しかし自分の家の消費量を考えて買うように注意してください。そうでないと、冷蔵庫の中のドレッシングや棚に並んだスパイスの中には、結局使いきれずに賞味期限を迎えたり、カビが生えてしまったりして無駄遣いになってしまったというものがでてきてしまいます。
5. 何本あるか分からないペン類
筆者が講演のときに来場者のかたに必ず聞くのが「家の中にある黒のボールペンの本数を把握している人はいますか?」という質問。残念ながら今まで「把握している」という人は皆無でした。極論をいってしまえば、黒のボールペンは家に1本あればいいはず。家族で同時に使う可能性があるなら、家族分の本数。デスクと玄関先など頻繁に使う場所の本数くらいでもいいです。
しかし実際にはそれ以上の本数が各所に散らばっています。何本持っているか把握できないと、コンビニなどで書きやすそうなペンを見かけるとまた買ってしまうことに。そして使っていないボールペンはインクが固まって使えなくなる日がやってきます。負の連鎖です。
自分の家には筆記具が何本必要か今一度考えて整理してみましょう。
文頭でも触れましたが日本は土地が高いため、収納にかかるコストも大きいものです。無駄に在庫を抱え込むことによりお金をかけてしまうならば、必要な物だけを少ない収納場所で、大切に使っていくほうが効率的ではないでしょうか。