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「楽天モバイル」ユーザーがデュアルSIMにするなら、2回線目におすすめなのは?

0円から利用できるお得さが魅力の楽天モバイルですが、長期間の無料のキャンペーンを目当てに加入した人も多いはず。その無料期間が終了した後も楽天モバイルを有効活用しながら、弱点を補ってくれるデュアルSIM対応スマートフォンとして利用可能な2回線目のサービスには、何を選ぶべきでしょうか。

佐野 正弘

執筆者:佐野 正弘

携帯電話・スマートフォンガイド

0円から利用できるお得さが魅力の「楽天モバイル」ですが、長期間の無料のキャンペーンを目当てに加入した人も多いはず。その無料期間が終了した後も楽天モバイルを有効活用しながら、弱点を補ってくれるデュアルSIM対応スマートフォンとして利用可能な2回線目のサービスには、何を選ぶべきでしょうか。
 

無料期間終了後、楽天モバイルを使う上での課題は

新興の携帯電話会社である楽天モバイルは、月当たりの通信量が1GB以下なら月額0円で利用でき、どれだけ通信しても月額3278円(税込)で済むという、シンプルかつ低価格な料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」で人気を獲得しているようです。
楽天モバイルデュアルSIM

楽天モバイルは1GB以下なら0円で、どれだけ使っても月額3278円で収まる料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」が大きな特徴となっている

ですが楽天モバイルを契約した人は、無料キャンペーンが目当てという人も少なからずいたのではないでしょうか。楽天モバイルは本格サービス開始以降、新規契約者300万人限定で、1年間無料でデータ通信が使い放題になるキャンペーンを実施していましたし、それが終了した2021年4月7日以降も、新規契約者に対してやはり3カ月無料でデータ通信が使い放題になるキャンペーンを実施しています(いずれも1回線目限定)。

楽天モバイルが本格サービスを開始してから既に1年が経過しており、無料キャンペーンが終了してしまった、あるいはもうすぐ終了するという人も少なからずいることでしょう。もちろんそうした人達も、通信量が毎月1GB以下であれば0円で利用し続けられますが、キャンペーン期間中と同じように「タダでデータ通信し放題」という使い方ができなくなるのは確かです。
楽天モバイルデュアルSIM

楽天モバイルは2020年4月の本格サービス開始より約1年間、新規契約者に1年間月額料金無料で利用できるキャンペーンを実施していた

また楽天モバイルはエリア整備がまだ途上です。2021年10月時点で人口カバー率94%を達成したとしていますが、既に人口カバー率99%以上を達成しているNTTドコモやKDDI、ソフトバンクの回線と比べると自社回線のエリアが狭いという弱点があります。

一方で楽天モバイルは、2021年10月より39の都道府県の一部で順次KDDIとのローミングを終了し、楽天モバイル回線に切り替えています。今後KDDIとのローミングは終了させていく方向へと向かっていくようです。
楽天モバイルデュアルSIM

楽天モバイルのエリアはまだ大手3社に及ばないが、2021年10月より39都道府県の一部でKDDIとのローミングを順次終了させている

例えばローミングでKDDI回線を使っている時は使い放題にならず、通信量上限が5GBまでと制限されます。ローミング終了で楽天モバイルとKDDIの回線が重複するエリアであっても、楽天モバイル回線に確実につながる点は確かにメリットです。

ですが地方や郊外、あるいは都市部であっても建物の中や地下などではKDDIのローミングでカバーされているエリアは現在も多く、ローミング終了でそうした場所のうち、いくつかのエリアで通信ができなくなってしまうエリアも出てきているようです。
 

デュアルSIM運用でお得・便利になるサービスは?

そうしたことから無料キャンペーン終了後も楽天モバイルを使い続けていく上では、楽天モバイル回線で利用できないエリアをいかにカバーしていくかが求められます。その解決策のひとつが「デュアルSIM」です。

最近のスマートフォンはSIMカードを2枚、あるいはSIMカードとeSIMを1つずつ利用できるデュアルSIM構成のスマートフォンが増えています。そこで楽天モバイルのSIMと、別の会社のSIMを1つのスマートフォンに入れておくことで、楽天モバイルのメリットを生かしながらも他の回線の併用で弱点をカバーしながら使えるようになる訳です。

では楽天モバイルとデュアルSIMで利用するには、どのサービスのSIMが適しているのか?といいますと、それは楽天モバイルを「メイン回線で使う」「サブ回線で使う」のいずれかによって分かれてくるかと思います。

1. 楽天モバイルをメイン回線にする場合
楽天モバイルをメイン回線にする場合、普段は楽天モバイルの回線で通信や通話をしつつ、楽天モバイル回線が使えない場所でもう一方の回線に切り替えてカバーする、といった使い方が主になってくるでしょう。あくまでサブ用途なので、広いエリアをカバーでき、なおかつランニングコストを安く抑えられることが重要です。

そうした用途に最も適しているのは、KDDIの「povo 2.0」です。povo 2.0はローミングに使われているKDDI回線を使うので、ローミングが終了したエリアでの利用も安心ですし、月額料金が0円なので維持費は基本的にかからず、必要な時に別途料金を支払って通信量を追加する仕組みなのでランニングコストは最強といえます。
楽天モバイルデュアルSIM

KDDIの「povo 2.0」は基本的に月額0円で利用可能で、必要な時に必要な通信量をトッピングして追加すればいいことから柔軟性が高い

加えてpovo 2.0には、330円で24時間データ通信が使い放題になるトッピングも用意されています。それゆえ地方への出張や帰省などで一時的に楽天モバイル回線は使えなくなるけれど、データ通信はたくさん使いたいというニーズにも応えられるので安心です。

2. 楽天モバイルをサブ回線にする場合
楽天モバイルをサブ回線に使う場合ですが、使い方としてはメイン回線を主体に利用しながらも、ギガが足りなくなった時に楽天モバイル回線に切り替える、あるいは「Rakuten Link」を活用して国内通話を無料に抑えるなどの使い方が主になってくるかと思われます。

こうした使い方は小容量プランの利用者にとって恩恵が大きいことから、KDDIであれば「UQ mobile」の「くりこしプランS+5G」、ソフトバンクであれば「ワイモバイル」の「シンプルS」や「LINEMO」の「ミニプラン」など、3GB前後の小容量プランのSIMをセットにするのがいいでしょう。楽天モバイル回線を持っていれば、ある意味無料で1GBを増量できることから容量不足になった時の安心感はかなり高まります。
楽天モバイルデュアルSIM

楽天モバイルをサブ回線として使うならば、LINEMOの「ミニプラン」など小容量で低価格のプランと併用するとお得度合いが高い

 

データ通信専用SIMとの運用に要注意

注意が必要なのが、データ通信専用SIMとセットで運用する場合です。実は楽天モバイル回線とデータ通信専用SIMのデュアルSIM運用で安く利用するというテクニックも存在するのですが、物理SIM+eSIMのデュアルSIM構成となるアップルの「iPhone」やグーグルの「Pixel 6」シリーズで、データ通信専用SIMをデータ通信用回線に設定していると緊急通報ができなくなる問題が報告されているのです。

今回紹介したサービスのSIMはいずれも音声通話付きのものなので、これらの端末でデュアルSIM構成で利用してもそうした問題は起きないかと思われますが、デュアルSIMで運用する際は組み合わせによって注意が必要な場合があることも覚えておいてください。
楽天モバイルデュアルSIM

KDDIの「au」のWebサイトより。iPhoneやPixel 6シリーズなどでデータ通信専用SIMをデータ通信用回線に設定して使っていると、「110」「119」など緊急機関への発信ができない問題が発生してしまうという



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