スマートフォン

ほぼ独占告白!? バルミューダ寺尾玄社長が「BALMUDA Phone」発表会で語らなかったこと(3ページ目)

「BALMUDA Phone」発表会の翌日、バルミューダの寺尾玄社長と話す機会を得た。発表会で本当に伝えたかったこと、時間の関係などもあり語れなかったことなどについて、社長本人にあらためて聞いた。

滝田 勝紀

執筆者:滝田 勝紀

家電ガイド

家電との連携は

――家電とBALMUDA Phoneの連携は?

寺尾氏:BALMUDA Phone自体は現状、独自アプリで家電に繋ぐつもりはありません。以前、我々は2013年頃に、加湿器や空気清浄機とをスマートフォンに連携させる「UniAuto」というアプリで、IoTに取り組みました。その際、家電とIoTは相性があまり良くないと思ったので、現状は一切考えてないですね。白物家電って結構フィジカルなものじゃないですか。

 例えばコーヒーメーカーをスマートフォンと繋いでも、結局豆は誰が入れるんだ? という話ですよね。トースターだって人間が実際にパンを入れて使うものです。もちろん家電の中にはソフトウェアが入っていますが、ネットワークと繋げることでメリットを見出すのは、今後家電自体がぐんっと進化しない限り、ちょっと厳しいなと思っているのが現状です。
「BALMUDA Phone」(出典:バルミューダ公式サイト)

「BALMUDA Phone」(出典:バルミューダ公式サイト)


――ハードウェアへのこだわりは?

寺尾氏:ハードに目を移すと、背面に関してもレザーなど、オーガニック素材を使用することは、当然最初の頃に考えました。使っていくことでエージングしていく観点から、その辺りの素材を考えてもいいかなと。ただ、レザーだと、やっぱりキワモノになってしまうかなと思いまして。このシボ仕上げの背面は、普通のシボより凹凸が実はずっと深いんです。いわゆる一般的なシボと比べると3~4倍の深さの凹凸があり、凹凸が深いところに塗装を厚塗りで載せています。

 使用しているうちに、突起部分の通常塗装だけが剥げてくるのですが、剥げたときに出てくるプラスチックの色と、深い部分の残ったままの塗装の差が大きければ大きいほど、オーガニックな味わいになってきます。ただのプラスチックとか金属が擦れる時って、あんまり色が変わらなくて、ただスクラッチが残るだけ、もしくは多少テカりが出るだけです。そのあたりはしっかりと観察して、解析して、それでスマートフォンの背面でどうしたらそうなるかなというのを考えて、開発したこだわりの手法なんです。

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