Q:年金生活をしている人の生きがい作りとは?
「年金生活に入り、気力がなくなってしまいました。家でぼーっとしています。そんなに生活に余裕もないですが、年金生活者が生きがいを作るためには何をしたらいいですか?」(元大手企業会社員・60代)年金生活者の生きがい作りとは?
A:老後も仕事や趣味を通して、社会と関わりを持ちましょう
相談者のように、仕事一筋で自由な時間がなく過ごしてきた人ほど、退職後、時間を持てあますかもしれません。リタイア後に「ゆっくり好きなことができる」と思っていたものの、会社に行かなくなったことで、職場の仲間と接することがなくなり、社会との接点がなくなってしまい孤独感がでてくるようです。会社に行かなくても地域の中で社会に接することで、自分が世の中の役に立っているという存在価値を感じることができれば、新たな生きがいを持って過ごすことができるはずです。人間はたった1人で心豊かに生活していくことは難しいのです。社会生活の中で誰かの役に立っている、他人に感謝されることで、幸せを感じるものです。
例えば、シルバー人材センターに登録して、清掃、除草、自転車置き場管理、公園管理、宛て名書き、植木の剪定、 障子・襖張り、福祉・家事援助サービスなどの仕事を週に2~3日ほど、健康に問題がなければやってみてはどうでしょう。おおよそ1時間あたり1000円ほどの時給であることが多いようです。1日4時間程度であれば、月額4万~5万円程度の収入が得られることになります。まずは自分にできそうなお仕事から始めてみましょう。
趣味についてですが、お金をかけずともできることはあります。地方新聞などを見ると初心者向けの太極拳やコーラスなどが紹介されており、無理のない程度で身体を動かしたり、声を出したりすることも、年金生活をしている人にはおすすめな趣味のひとつです。誰でも最初は初心者です。まずは始めてみることが大事だと思います。
年金生活で時間に余裕ができた今こそ、会社での仕事とは違った社会とのつながりができ、自分は世の中に必要な存在であると感じることができるでしょう。仕事や趣味を通じて、人に感謝されることで、老後も心豊かに、生きがいを持って生活できることと思います。
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監修・文/深川弘恵(ファイナンシャルプランナー)