明石市,子育て支援,人口増,兵庫県,自治体,出生率

出典:明石市HP 市政ガイド2021 3ページ

兵庫県明石市の子育て支援の手厚さが話題となっています。充実の施策はどのように実現されているのか、自治体ごとに社会保障に差が生じるのはなぜか、また支援が手厚い自治体への移住はありなのかなど、解説します。
 

高い出生率と人口増、いま明石市がアツイ

兵庫県明石市は、子育て支援に力を入れる街として知られています。2020年国勢調査では人口30万人を達成、出生率も2018年において1.70と全国(2018)の1.42を大きく上回る状況となっています。※1,2

なぜ人口増加に高い出生率が見込まれるようになったのでしょうか。そこには思い切った明石市独自の施策があったのです。いったいどのような施策でしょうか。
 

医療費は高校生まで完全無料、学校給食費は中学生完全無料

明石市,子育て支援,人口増,兵庫県,自治体,出生率

出典:明石市HP 市政ガイド2021 7ページ

明石市では、子育てに関して、以下の5つの独自の無料支援制度を採用しています。※3
 
  1. 医療費は高校生まで完全無料
  2. 給食費は中学生完全無料
  3. 保育料は第2子以降の全員完全無料
  4. 公共施設の入場料無料(親子とも無料の施設もあり)
  5. おむつ満1歳まで無料(宅配あり)

すべて所得制限なしであり、他の市区町村に比べて大胆な支援制度となっています。これは現在の明石市長(泉房穂氏)による施策であり、子ども部門の予算を大きく拡充させたことで達成できたものです。

結果、人口増につながり、税収はアップ、その結果さらに住みやすい街への整備が行われ、移住者増加という好循環が生み出されました。
 

自治体ごとの差はなにで生じるのか

こうした施策がどの自治体でも大胆にできればよいものの、そうは至っていないという現状があります。財政的に難しいといった声もあることでしょう。

明石市では、正規職員の削減や、市長・職員の給与カット、事務事業の見直しをもとに捻出した資金が、こども医療費の無料化や保育所の新設などに利用されています。その結果、明石市では施策が財政を潤わせることになりました。※4

これは、市長のトップダウンにかかっている側面が大きいように感じます。できないからやらないのではなく、好循環になるような流れをつくることができるかにかかっているといえましょう。

子どもは未来の日本を支える宝であり、子どもが増えないことには将来性がありません。人口が増えれば税収も増え、経済も潤います。その根本的な部分を理解し、多少の痛みを伴う改革でもやり遂げていく必要があります。
 

支援が魅力的な市区町村への地方移住・引っ越しはあり?

支援が魅力的な市区町村への地方移住・引っ越しはありでしょうか? もちろん、ありだと思います。そうした街には同じような悩みを抱えて移住を決意した若い世代が集まるものと思われます。若い世代が移住することでその街には活気が生まれ、新しいお店も続々開店することでしょう。

最初は不安に思うこともあると思います。近隣の市町村での引っ越しを検討されるところから考えてみてはいかがでしょうか。なお、今の街が好きということであれば、支援だけにとらわれずご自身にとって魅力ある街で過ごされる方がよいでしょう。
 
以上、兵庫県明石市にみる子育て支援について解説してきました。こうした施策が全国各地の市区町村へ波及し、好循環が生まれると日本の明るい未来が見えてくることにつながります。

<参考>
※1. 明石市HP 推計人口
※2. 明石市HP 市政ガイド2021 3ページ
※3. 明石市HP 市政ガイド2021 7ページ
※4. 明石市財政健全化推進計画(素案)より抜粋(P.11)
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