貯蓄ができず、資産運用でも悩んでいます。アドバイスをお願いします
皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回のご相談者は、2人のお子さんをひとり親として育てる44歳の会社員女性。離婚後、貯蓄等を失い、養育費もない中、貯蓄ができないことや資産運用でも悩んでいるとのこと。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。養育費もない中、子どもが希望する進学をさせるためには?
■相談者
Happy Lifeさん(仮名)
女性/会社員/44歳
賃貸住宅
■家族構成
子ども2人(高校生・小学生)
■相談内容
離婚しました。本来得られるべき財産分与や子どものための教育資金(学資保険)などもほとんどを持っていかれました。婚姻費用や養育費も一切もらえませんでした。これからも期待できません。
財産分与で少しだけ手元に残りましたが、子ども2人にかかるこれからの教育費、また老後の自分に必要な費用を考えると、当然毎月の貯蓄を少しでも増やし、手元の資産を運用しなければいけないと考えています。
しかし、すでに子どもたちは一番お金のかかる年齢に達しており、毎月の食費や学校関係の費用、お小遣いなど飛ぶようにお金が出ていき貯金に回せません。
昨年加入した保険は資産運用も兼ねており、またiDeCo、金投資、FXも少しずつ始めたところです。しかし、本来保険と資産運用は別物と考えなければいけないということを最近知り、方向転換をするのであれば傷が浅いうちにとは思うのですが、知識が乏しく行き詰まっています。また、10年前に難病になり、保険の新規加入が難しく、20代の頃に入った医療保険、がん保険はそのまま加入しています。アドバイスをよろしくお願いいたします。
■家計収支データ
■家計収支データ補足
(1)奨学金や手当について
第1子は奨学金を受けている。第2子も申請中。詳細は割愛。
(2)加入保険の内訳
[本人]
・米ドル建一時払い終身保険(払込終了、死亡保障300万円)
・変額個人年金保険(10年確定、70歳払い込み終了)=毎月の保険料1万9500円
・変額保険(保険期間・払込み80歳、基本死亡保障2500万円)=毎月の保険料4万4500円
・医療保険(終身保障終身払い、入院5000円)=毎月の保険料1500円
・がん保険(終身保障終身払い、入院5000円)=毎月の保険料2100円
[第1子]
・変額保険(保険期間不明、基本死亡保障924万円)=毎月の保険料1万円
[第2子]
・変額保険(保険期間不明、基本死亡保障1000万円)=毎月の保険料9700円
・こども共済=毎月の保険料1000円
(3)進路について
第1子:本人が希望すれば大学まで進学させたいと考えている。
第2子:本人は公立高校を目指しているが、私立高校の可能性も。また、相談者の実家のある地域の高校も視野に入れている。第1子同様、希望すれば大学まで進学させたいと考えている。
(4)再雇用と退職金について
定年は68歳。再雇用制度あり。また、退職金は300万円程度の予定。
(5)実家(将来の移住の可能性)について
相談者コメント「今の仕事は定年まで勤めたいという思いもあり、今後もずっと同じ場所で賃貸になります」
(6)現在の生活について
離婚前と比較すれば、今は精神的に穏やかな日々を過ごしている。離婚直前に転職した今の職場も、人間関係が良好で、多忙だが働きやすい。一方、離婚の影響への不安、子どものへの負い目も感じているとのこと。ストレスをためないよう、子どもと語り合ったり、入浴や食事で息抜きはできているとのこと。
■FP深野康彦の3つのアドバイス
アドバイス1 保険料の家計負担を取り除くことから始める
アドバイス2 給付奨学金の受給額が大きなポイント
アドバイス3 定年68歳のメリットを活かしたい
アドバイス4 大学卒業まで、運用リスクは取れない
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