嫁姑関係は難しい……嫁側も姑側も悩む嫁姑問題

台所に立つ女性二人

嫁と姑は義理の家族。「けじめの一線」を守って付き合うのがストレスを減らすコツ

「嫁と姑」は、古くから少し難しい人間関係の代表ともいえるでしょう。

嫁側が「義母が苦手」「義実家への帰省が嫌だ」という思いをひっそり抱える一方、姑側も「義理の娘と性格が合わない」「良かれと思ってやってあげても迷惑に思われているようでつらい」といった声も聞かれます。いつの時代も嫁姑関係に悩む女性は多く、上手な付き合い方を模索しているようです。
 
義理の家族が付き合う上で最も重要なことは、互いの立場を明確にすることです。

嫁は姑にとって「息子の奥さん」、姑は嫁にとって「夫のお母さん」。あくまでも「夫」「息子」を介した間接的な関係なのです。なのに、実の家族のように親密になろう、実の母、実の娘と思ってもらえるように頑張ろうとするから疲れるのです。この前提を踏まえ、お互いにストレスの少ない付き合い方を考えてみましょう。
 

嫁姑関係を円満にするコツ……適度な距離を保ちながらストレスを減らす

実の親子でも円満な関係を保つのは難しいのに、義理の関係であればなおさらです。濃厚に付き合うと家庭文化の違いや価値観の違いでぶつかり、ストレスがたまってしまうのも無理はありません。お互いのストレスから険悪な関係になると、いざというときに助け合えなくなってしまいます。
 
もちろん、運よく互いに気が合い、自然に仲良くしたいと思えるなら、それに越したことはありません。しかしそうでない場合は、夫、息子を介しての義理の家族関係なのだと割り切り、適度な距離を取って交流することが大原則。ストレスなく、長く良い関係を保っていくことを大切にしましょう。
 

境界線の引き方は? 人間関係を円滑にするけじめの一線「バウンダリー」

あらゆる人間関係をストレスなく続けるために、私がしばしばお勧めするのが「バウンダリー」です。バウンダリーとは「境界線」のこと。人と人との間にある「けじめの一線」を意味します。
 
なかでも、「責任」「感情」「時間」の3つのバウンダリーはとても大切。嫁姑関係における3つのバウンダリーの引き方について解説します。
 

1. 責任のバウンダリー:各家庭の問題を解決する「主体」は誰か?

嫁と姑は、何かとの家庭の「主体」となることを求められるもの。世話や用事を無条件に引き受けていると、嫁だけ、姑だけが疲弊してしまうことが少なくありません。
 
そもそも、夫の実家の問題を考える主体は「義父母と息子」。息子の家庭の問題を考える主体は、「息子夫婦」です。その「主体」を飛び越えて義理の家庭の問題に介入するから、嫁や姑が疲弊し、夫や息子が責任感をなくしてしまうのです。
 
互いの家庭で生じたことは、まずは各家庭のなかでできることを考えてもらいましょう。それが難しいなら、次は夫や息子に解決策を考えてもらうことです。その上で、夫や息子から嫁や姑に協力を要請する。この順序で各家庭の問題の「主体」をはっきりさせて、「責任のバウンダリー」を作っていきましょう。
 

2. 感情のバウンダリー:相手の感情に振り回されず、自分の感情を大事にする

嫁と姑は互いに、相手の感情に合わせることに気を使いがちです。たとえば、いらないものをたびたび贈られて「喜ぶ顔が見たい」と言われても、迷惑としか思えないこともあるのではないでしょうか。
 
数回であれば好意を受け取り、感謝と笑顔を向けられると思います。でも、しつこいと思うなら、「感情のバウンダリー」を引いて自分の感情を尊重することが必要です。そのための上手な伝え方として「アサーション」を使いましょう。アサーションとは、自他を尊重しながら率直に自分の意見を伝えることです。

たとえば、次からの贈り物を断りたいときには、まず「いつも気を使ってくれてありがとうございます」と贈り手の気持ちに感謝を示すこと。その上で、「たくさんいただいたので、今回でほんとにもう十分です」などと、自分の気持ちをアサーティブに伝えます。この際には相手の好意を汲みながら、明るくやさしい口調で自分の希望を伝えるのがコツです。
 
さらに、プラスアルファの一言を加えてもいいでしょう。たとえば、「次は帰省したときに、美味しいものでもごちそうしてくださいね」などと添えると、せっかくの好意を無にしているわけではないことが伝わるでしょう。
 

3. 時間のバウンダリー:長居・長電話には「次の予定」を伝えて上手に線引き

嫁姑は適度な距離感を保つことが、ストレスを増やさないコツ。互いに長居、長電話をしないように上手に「時間のバウンダリー」を引きましょう。
 
長居や長電話を防ぐには、「終わりの時間」をあらかじめ伝えておくのがポイント。そのためにも、理由のバリエーションをたくさん考えておきましょう。「PTAの会合があるので、〇時においとましますね」「この後に約束があるので、〇時でお開きにしましょう」というようにです。
 
会話が始まると、引き際のタイミングには気を遣ってしまうもの。だからこそ、あらかじめ時間のバウンダリーを設定しておくと、互いに安心して付き合うことができるのです。
 

「バウンダリー」があるからこそ、互いを思いやり信頼関係を築ける

バウンダリーを引くことは、冷たくすることではありません。バウンダリーはバリア(壁)ではなく、「けじめの一線」。けじめがあるからこそ互いを思いやり、信頼関係を築くことができます。けじめがなくなるとどちらかが疲弊し、嫌な感情が募ってしまいます。
 
機会があればぜひ、家族間で3つのバウンダリーについて話し合ってみましょう。そしてバウンダリーをもとに互いを尊重しながら、長く楽しくつきあっていく方法を考えていくとよいでしょう。


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