毎月かかる電気代を安くするためには、使わない照明をこまめに消すといった省エネを心がけたいところですね。そこで気になるのが、「エアコンはこまめにオン・オフするのと、つけっぱなしとどちらがおトクなのか」ではないでしょうか。
35分以内の外出なら「つけっぱなし」の方がおトク
エアコンは室内の温度と湿度といった空気環境をコントロールする機器のため、外気温や日射などに大きく左右されます。猛暑日など外気温が高い日は、オフにすると室温が一気に上がってしまいます。帰宅時にエアコンをオンにすると、室温を下げるためにエアコンをフル稼働させることになるため、消費電力が大きくなってしまいます。そのため「部屋を出るときはこまめにオフにする」という省エネテクニックが使えないのです。
これに対して空調機器メーカーのダイキン工業が実験を行い、その結果を発表しました。その概要は以下の通りです。
・外出する時刻や時間の長さを考慮せずにつけっぱなしにすると、こまめに入り切りするより電気代が高くなる
・外出時間が日中なら35分、夜(18~23時)なら18分以内であればつけっぱなしの方がおトク
こちらの実験では、最高気温36.9℃で天気は晴れ時々くもり、エアコン設定は冷房26℃、風量は自動で行われたものです。外気温や天気、設定温度などによっておトクかそうでないかの結果が異なってきます。
また、こまめにオン・オフすると当然室温や湿度が上がって不快度が高まります。「おトクだから絶対にこまめに消す」というのではなく、帰宅時の温度・湿度上昇を許容できるかどうかも含めて判断するといいでしょう。
1時間に2回の窓開け換気をするなら、つけっぱなしの方が快適でおトク
現在の新型コロナウイルス禍で「換気」の重要性がうたわれるようになりました。そこで先ほど紹介したダイキン工業が、窓開け換気時のエアコンの運転に関する調査を行い、発表しました。その概要は以下の通りです。・夏の窓開け換気時、エアコンは「つけっぱなし」が正解
夏の日中30℃を超える真夏日や猛暑日に、窓開け換気のたびにエアコンの電源を小まめにオン・オフするよりも、エアコンをつけっぱなしにした方が、電気代が1日で約45.7円(1カ月換算で約1371円)低くなったとのこと。つけっぱなしにした方が室温の上昇が抑えられていることもあり、窓開け換気時のエアコンはつけっぱなしが「省エネ性」と「快適性」の両面から正解だそうです。 また、これは実験などで実証されたわけではありませんが、外出時には設定温度を1~2℃ほど上げて出かけるというのも手だと思います。外出中は普段の快適な設定よりも高めで室温を保つため、低温でキープするよりも消費電力を抑えられます。
帰宅時には快適な設定に戻すことで、室温を下げるために消費電力が一時的に高まるものの、在室時と同じ設定で保つよりは消費電力を抑えられると思います。
Wi-Fiを内蔵し、外出先から遠隔操作できるモデルもおすすめ
ここからは、夏を省エネで快適に過ごせるおすすめのエアコンを3シリーズ紹介しましょう。それぞれに特徴が異なりますので、自分のライフスタイルに合ったモデルを選ぶといいと思います。1. 窓開け換気が不要で遠隔操作も可能! ダイキン「VXシリーズ」
屋外から新鮮な空気を取り込む換気機能を搭載し、6畳用から18畳用までラインアップするスタンダードモデルです。いちいち窓開けをしなくても換気をしてくれるので、換気時に室温や湿度が一気に上がってしまうということがありません。しっかりと換気をしたい人には最適のモデルです。Wi-Fi機能も内蔵しているので、外出先からの遠隔操作も可能です。
2. 外出先から操作ができる! パナソニック「エオリア Jシリーズ」
6畳から18畳までの部屋に対応するスタンダードモデルです。Wi-Fiに対応しており、スマートフォンアプリから遠隔操作ができるのが魅力。長時間の外出から帰宅するちょっと前にエアコンをオンにすることで、快適な状態にしてから部屋に戻れるのが魅力です。
3. スマートスピーカー経由で声での操作も可能! アイリスオーヤマ「Wシリーズ」
6畳用と10畳用をラインアップするWi-Fi搭載モデルです。スマホアプリから操作できるだけでなく、Google HomeやAmazon Echoなどのスマートスピーカーを使うことで音声操作も可能なのが魅力です。
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