豆腐をおいしく食べるための水切り
江戸時代に「豆腐百珍」という豆腐レシピを100個紹介した料理本が発売されているほどに、日本人にとって豆腐はさまざまな料理に使える食材として長く馴染みがあるものです。また安定して低価格であることや、近年は大豆たんぱく質の栄養価が評価されていることもあり、食卓にならぶ回数も多いのではないでしょうか。 そんな豆腐を調理するとき、しっかり水切りをしたいものですが、急いでいるために時間をとるのが難しいときもあるのではないでしょうか? 料理によっては水切りをするのとしないのとでは、全くと言っていいほど味が変わってきます。今回は豆腐の水切りについてご紹介します。豆腐の水切りはなぜ必要?
そもそも豆腐の水切りはなぜ必要なのでしょうか。日本豆腐協会によると豆腐の水分含有量は、もめん豆腐が86.8%、きぬごし豆腐が89.4%と約90%が水分となっています。豆腐を水切りせずに調理をはじめてしまうと、中の水分が流れ出て料理の味が変わってしまったり、水っぽくなってしまうのです。
そのため、予め余分な水分をとっておくのが豆腐の水切りの役割になります。やり方や時間によって多少の前後はありますが、水切りをすると約20%の水分を出すことができ、豆腐は崩れにくくなり、しっかりした豆腐の味を楽しむことができます。
重石を使った豆腐の水切りのやり方
キッチンペーパー2~3枚で豆腐を包み、上に重石となるものを置きます。重石は専用のものでなくても、面が平である程度の重さがあるものであれば大丈夫です。木のまな板や、プラスチック製の食品保存容器に水を入れて重たくしたものも使えます。味噌汁や冷奴などは5分から10分、チャンプルーなど炒めものに使いたいときは30分から1時間ほど重石を乗せておけば豆腐の水切りができます。
電子レンジを使った豆腐の水切りのやり方
電子レンジで豆腐の水切りをする場合も、まずはキッチンペーパー2枚で豆腐を包みます。このときにキッチンペーパーの包み目がある面を下にしましょう。あとは電子レンジに入れて500Wで2分加熱すれば、豆腐の水切りができます。お湯で茹でる豆腐の水切りのやり方
麻婆豆腐など温かい料理に使うときは、茹でて豆腐の水切りをするのもおすすめです。沸騰したお湯に豆腐を約1分入れて茹でることで水切りができます。失敗しない、豆腐チャンプルーのコツ
沖縄料理の豆腐チャンプルー。自宅で作ると何故か豆腐がぐちゃぐちゃに潰れてしまうという経験のある方もいるのではないでしょうか。実は沖縄地方で使われている「島豆腐」は一般的な豆腐に比べて水分含有量が低いために、炒めても崩れづらくなっているのです。 島豆腐以外で豆腐チャンプルーを作るには- 前述のどれかのやり方で豆腐の水切りをする
- サラダ油少量をフライパンに入れ、豆腐だけを両面焼く(これはあくまで焼くので、豆腐を動かさずにじっくり両面焼きます)
- 豆腐を一度取り出し、その他の食材を炒め、最後に豆腐を戻す
この方法で調理すれば、島豆腐でなくても豆腐チャンプルーを作ることができます。
豆腐の水切りに使える便利アイテム
容器、中子、蓋がセットになっている3COINSの温野菜メーカーも豆腐の水切りに使えます。豆腐の水切りに時間をかけていられないとき、容器から出した豆腐を温野菜メーカーの中に入れ、容器の中に入る程度のお皿を豆腐の上に乗せておくだけで、多少の水切りが可能です。▼キッチンペーパーと重石を使うとより水切りができる キッチンペーパーと重石を使えば、余分な水が下に落ちるので、よりしっかりとした豆腐の水切りが可能です。
毎日のように食卓に並ぶ豆腐だからこそ、ひと手間かけておいしくいただきたいですね。そのためには豆腐の水切りは重要です。ご自分にあったスタイルで豆腐の水切りをぜひお試しください。