今、静かなブームがきている「おにぎり」
現在、空前のハンバーガーブームにより、写真を撮っても映える「グルメバーガ―」が連日メディアで取り上げられています。そんなグルメバーガーと比べると、見た目は地味ですが、実は今、おにぎりも静かなブーム。昔ながらのおにぎりから、新たなおにぎりグッズまで様々な展開が繰り広げられています。6月18日はおにぎりの日。これは1987年に石川県の鹿西町(ろくせいまち・現在の中能登町)で、弥生時代の遺跡から日本最古のおにぎりの化石が発見され、鹿西町の「ロク」と毎月の米食の日18日を合わせてつけられたのだそうです。今回は令和のおにぎり事情についてご紹介します。
コンビニでは高級おにぎりが好調
おにぎりといえば、日本でコンビニエンスストアがはじまった頃からの定番メニュー。お手頃価格でサクッと食べられるイメージでしたが、今は様子が少し変わってきたようです。コンビニの棚を眺めてみると、シンプルな低価格のおにぎりと並んでいるのが高級おにぎり。コンビニ各社、高級おにぎりの売れ行きが好調で、厳選したお米、海苔、具材を使い、ローソンのように同じおにぎりでも販売する地域によってブレンドする米を変えるほどに力を入れているところもあります。 上から時計回りでファミリーマート「海老天むす」198円・セブン-イレブン「七日間熟成 辛子明太子」199円・ローソン「黒毛和牛焼肉」299円(全て税込み)
おにぎり専門店がミシュランに掲載
ミシュランといえば高級グルメのガイドブックというイメージ、一方おにぎりといえばお手頃価格のファストフードのようなイメージでしょう。しかし、ミシュラン史上初、1個290円からの低価格、東京で一番古いおにぎり専門店『おにぎり浅草宿六(やどろく)』が、ミシュランガイド2019から3年連続でビブグルマンに掲載されています。 寿司屋のようなカウンターで目の前の冷蔵ケースに具が並び、一つ一つにぎってもらえるできたてのおにぎりが人気です。海外から来られた方はミシュランガイドを見て、飲食店を探す人も多いはず。おにぎりの世界進出です。沖縄のご当地グルメ「ポークたまご」が東京にも誕生
独自の食文化がある沖縄県。その中の一つにポークランチョンミートと玉子焼きをご飯と海苔で挟んだポークたまごがあります。那覇市内にはポークたまごの専門店もあり、ゴーヤの天ぷらや島らっきょが入ったものなどメニューも豊富。近年は那覇空港内にもお店ができ「到着してすぐに食べる」「帰りにお土産として持ち帰る」人などで大人気です。 そんなポークたまごの専門店が、昨年2020年8月東京にも誕生。おにぎりブームとともに沖縄のご当地グルメが全国区となるでしょうか。時短でバラエティに富んだおにぎりができる海苔
おにぎりの楽しみの一つが具に何を入れるかですが、そんな楽しみ方ができる海苔が老舗の海苔店から発売されています。1849年創業の山本海苔店は、味付け海苔を1869年に考案していることでも有名。 歴史ある山本海苔店の味付け海苔から発売されている「一藻百味」は、海苔に具がついている具付のりで、うめ味、鮭味、ウニ味等があり、海苔を巻くだけで様々な味の具を楽しむことができます。100円ショップにも豊富なおにぎりグッズ
調理の便利グッズも多い100円ショップには、もちろんおにぎりグッズも豊富にあります。▼手で直接触らずにおにぎりができるグッズ3品 「他の人が握ったおにぎりを食べられるか、食べられないか」。SNSでも時おり話題になるネタですね。100円ショップには直接手を触れずにおにぎりを作ることができるグッズもあります。
左:容器の中にラップを敷き海苔とご飯を詰めて蓋を閉じ、軽く振ればおにぎりができるグッズ(2個セット)
中:小さい型で2個同時におにぎりができるグッズ
右:シリコン素材で中にご飯と具を入れて作ったおにぎりをそのまま冷凍も電子レンジ加熱もできるグッズ
▼海苔を別に包むことができるシート コンビニのおにぎりのようにパリパリ海苔で食べられるよう、海苔を別にして包むことができるシートもあります。
▼海苔を噛み切りやすくする海苔パンチ 直巻きした海苔が噛み切りづらいという声から生まれたのが、海苔パンチ。海苔を挟み横のハンドルを回すと、中の突起で海苔に小さな穴が開く構造で、この穴の存在により驚くほどに海苔を簡単に噛み切ることができるようになります。
日本の伝統食と言っていいおにぎり。令和の今でも新たな進化を遂げているおにぎりから目が離せません。