ただし、現段階で分かっているのは、2021年11月以降の発売、製造パートナーは京セラ、ソフトバンクが独占的に取り扱うが、SIMフリーでの販売も計画されているという点のみだ。
バルミューダはこれまで、扇風機やトースターなどの白物家電で革新的な製品を投入し、人気を集めてきた。スマートフォンの世界で、バルミューダがどのような革新を起こせるのか。いまから注目している人も多いだろう。
家電メーカーとスマホメーカーのコラボは意外と多い
バルミューダのスマートフォン事業への参入が明らかになった際、メディアやネットではかなりの盛り上がりを見せた。家電メーカーという異業種がスマートフォンをつくるということで、注目度が上がったのだろう。ただ、過去を振り返れば、家電メーカーとスマホメーカーがコラボをしたり、異業種の企業がスマートフォンを作ってきたことは意外と多くある。
そのため、バルミューダの新規参入は、スマホ業界関係者からは「お手並み拝見」といった冷ややかな目が向けられていたりもする。
家電メーカーの参入といえば、かつてamadana(アマダナ)がNECとコラボをしてガラケーやスマホを出していたことがある。あくまでベースはNECのスマホで、デザインやブランドでamadanaが協力していたという感じだ。
amadanaがデザイン面を担当したNECの「N705i」。amadana black、amadana white、brownish wood、ultimate orangeの4色(画像のもの)+地域限定カラーsakuraのラインナップ
過去にはパソコンメーカーが手掛けたスマートフォンも
パソコンメーカーであるVAIOが、MVNOの日本通信と組んで発売した「VAIO Phone」なんてのもあった。 スマートフォンの製造ノウハウがなくても、製品を出せる背景にあるのは、ODM(Original Design Manufacturing)の存在がある。主に中国や台湾などには、スマートフォンの開発から設計、製造までを手がけるメーカーが数多くあるのだ。発注側が、デザインやスペックなどを細かく指定するケースもあれば、ODM側がカタログのようなものを用意しており、それから選ぶことでオリジナルに近いスマートフォンを作り上げるといったことも可能なのだ。
日本のスマホメーカーのなかにも、ハイエンドモデルは自社開発が中心だが、普及価格帯を狙った製品に関してはODMを活用して、自社のブランドをつけて日本国内で販売する、といったこともしているようだ。
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