先の夫婦生活を思い「共に成長できる相手?」と不安になりませんか?

寄りそう男女

「この人と共に成長できる?」――それは、これからの夫婦生活を考えるうえで重要な問いです。

ドラマ『リコカツ』が話題になり、「離婚活動」を考える夫婦が増えているとかいないとか……。
 
本気の「リコカツ」を考えないまでも、「この先の結婚生活を考えると、ちょっと心配」「この人と一生、無事に暮らしていけるだろうか?」などと、今後の結婚生活にうっすら不安を感じる……。そんな気持ちに心当たりのある方は、少なくないものと思います。
 
人が生涯成長していくように、夫婦も一生をかけて成長していきます。マイクロソフトの創業者、ビル・ゲイツ氏とメリンダ夫人は27年の結婚生活に終止符を打つことに決め、離婚会見で「共に成長していける相手だと思えなくなった」と語りました。
 
このニュースを見て「その年になっても、まだ“夫婦の成長”にこだわるの!?」と驚いた人は多いと思います。とはいえ、自分の身に置き換えて考えてみてください。一緒に成長できない相手と、長~い最晩年の時間を共に過ごしていく。そんな人生の締めくくりを想像したとき、何を思いますか?
 

「死ぬ直前」に自分の人生をどう振り返る? ヒントは「統合」

「死ぬ直前」のひとときに人生を振り返って何を思うか、人はそのゴールに向かって人生を歩んでいるといわれます。偉大な心理学者、E.H.エリクソンによると、人生の最晩年の課題は「統合」です。
 
自分の成してきた仕事や育ててきた人々を振り返り、自分の人生の意義を見出すこと。
 
人生の各過程でかかわってきた人々をかけがえのない存在として受容し、ともにわかちあった時間の意義を見出すこと。
 
独りよがりにならず、他者との育てあい・活かしあいの連環のなかで、自分の人生を総合的に評価する。この視点が「統合」の実現には必要です。
 

人生の意義を見出す際に「夫婦の関係」の振り返りは欠かせない

結婚生活を送る人にとって、「統合」の課題を考える上で避けて通れないのが、パートナーとの関係です。夫婦は2人で一組のユニット。だから、各々の人生の「統合」を考える上でも、夫婦として互いの人生にどう関与し、育てあい、活かしあっているのかを振り返る必要があります。
 
「人生100年時代」といわれる現代では、「人生の最晩年」の時間がとても長いのです。
 
互いの人生の「統合」を考える上で、夫婦が共に生きることに意味を見出せないのだとしたら? 「離婚」という選択肢が浮上するのも、無理はないのかもしれません。
 

リコカツを考える前に!「パートナーシップを育む4つのタネ」を育てよう

とはいえ、離婚は感情に流されて選択するべきものではありません。多くの場合、「夫婦の価値」は視点と行動を変えることで、再発見、再評価できるものだからです。
 
私はそのヒントとして、「パートナーシップを育む4つのタネ」という概念を提唱しています。夫婦は下図のように「愛情」という大地に立ち、2人で「4つのタネ」を育てながら、「パートナーシップの木」を育んでいく。私は「夫婦の育てあい」をそんなイメージで捉えています。
 
パートナーシップを育む4つのタネ

2人で「4つのタネ」を育てていけば、「パートナーシップの木」が育つ


ではここで、「パートナーシップを育む4つのタネ」にはどんな要素が入っているのか、一つひとつご紹介しましょう。
 
■1つ目のタネ:「おなじ」(共感性)
たとえ興味の対象は異なっていても、小さなことにも共通点を見出し、共感しあえること。
 
■2つ目のタネ:「おぎない」(相補性)
異なる個性を認めあい、欠けている部分を補い合っていくこと。
 
■3つ目のタネ:「ゆるし」(許容性)
一緒にいれば期待どおりにいかないこともある。それが自然なのだと認めていくこと。
 
■4つ目のタネ:「ひとり」(自立性)
2人で過ごす時間を楽しむと共に、自立した大人として、それぞれの人生も充実させていくこと。
 

「この人とだから成長できた」― その思いは意識一つで叶えられる

2人で「4つのタネ」を育てていけば、夫婦は互いの魅力を再発見し、学びあい、育てあっていくことができます。つまり、いくつになっても共に成長することができるのです。
 
繰り返しますが、「人生100年時代」といわれる現代では、「人生の最晩年」の時間がとても長いのです。
 
夫婦が各々の人生の「統合」を考え、「この人と一緒にいたからこそ、多くのことを学びあえた、互いに成長できた」と再評価できるようになるためにも、ぜひ2人で「パートナーシップを育てる4つのタネ」を育てていきませんか?
 
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