安さが注目のahamoだが、契約や実際に使うには注意点も多い。ahamoに乗り換える前に気にしておくべきポイントを整理しておこう。
3月26日に提供開始するahamo。公式ホームページでプラン変更手続き時の注意点へのリンクを掲載している
キャリアメール「docomo.ne.jp」は使えない
すでによく知られている話ではあるが、ahamoではキャリアメール「@docomo.ne.jp」が使えない。NTTドコモは、若者をターゲットにしているahamoにおいては「LINEで連絡している」ためキャリアメールには対応しないスタンスをとっている。「一部の知り合いはキャリアメールの連絡先しか知らない」というのであれば、LINEを教えてもらう、あるいはSMSや+メッセージ(プラスメッセージ)など電話番号でのメッセージに変えればなんとかなるかもしれない。
また、「ファンクラブなどの情報をキャリアメールで受信している」という人は、Gmailなどパソコンのメールアドレスに切り替えておいたほうが良さそうだ。
この「キャリアメール問題」については現在、総務省で改善に向けた議論が進んでいる。2022年夏を目標に、キャリアを乗り換えた場合でも、もともと契約していたキャリアのメールサービスの利用を継続できるようにするものだ。おそらく、キャリアメールのサービスが回線と分離され、独自サービスとして提供される可能性が高い。
そうなると、月々数百円の利用料はかかるが、ahamoでもdocomo.ne.jpのメールサービスを利用できるようになるかもしれない。
留守番電話サービスも使えない
キャリアメールとともに使えないのが留守番電話サービスだ。そもそもNTTドコモとしては「あまり音声通話はしない若者向け」をターゲットにしているため、電話関連の機能もシンプルにしたようだ。ただ、留守番電話に関しては、相手に不在着信が残れば、折り返してくれるだろうし、何かしらメッセージを伝えたいのであれば、相手の電話番号が分かっているのだがら、SMSや+メッセージを送ればいい。留守番電話サービスがなくても、さほど不便は感じないだろう。
SPモードコンテンツ決済サービスが使えない
先日、アーティスト「THE YELLOW MONKEY」のWebサイトに掲載された「《重要》3キャリアの新料金プランをご検討のお客様へ」というタイトルの記事が話題となった。「THE YELLOW MONKEY」のWebサイト「《重要》3キャリアの新料金プランをご検討のお客様へ」
実はahamoに関しては、これまでNTTドコモが提供していた「spモード コンテンツ決済サービス」が利用できない。そのため、ユーザーがahamoに移行すると、コンテンツサービスを自動退会扱いになってしまうというのだ。
ちなみにKDDIはpovoに乗り換えても「auかんたん決済」を引き続き利用可能。ソフトバンク「LINEMO」に関しては2021年4月中旬より「ソフトバンクまとめて支払い」が提供予定だが、ソフトバンクからLINEMOに移行すると、料金プラン変更ではなくブランド変更という扱いになるため、継続課金登録が解約となり、これまた自動解約になる。
この影響は結構、大きいようで、民放テレビ局の動画配信サービスも「spモード コンテンツ決済サービスを利用しているので、ahamoに乗り換えると自動解約になる。他のキャリア決済サービスへの対応を急いでいるが、間に合いそうにない」として、該当者に対してクレジットカード決済などに切り替えるようにアドバイスしている。
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