困る順に5つ並べると以下のようになります。
1. ますは明かりがないと困る
2. 停電で水道が使えなくなる?
3. スマホの電源を確保したい!
4. 寒さ、暑さの対策は?
5. IH調理器具も湯沸かし器も使えない。
それぞれどのように困るのか、また、対策をこれから紹介します。
1.まずは明かりが必要
電気は人の生活を支える多くのインフラ設備にも関わっているため、停電が発生すると生活に様々な不便が生じます。実際に起きて困るのはどんなことでしょうか?まず、夜間、停電が発生して照明が落ちると何も出来なくなります。多くの人が懐中電灯を探してあわてるかと思います。真の闇というのは、実際なってみると上下左右が分からなくなり、方向感覚も狂ってしまいます。
これを避けるためには寝室や廊下のコンセントに「保安灯」と呼ばれる停電時に自動で点灯する照明を付けておけば、いざという時に安心です。充電式なので電池を気にする必要もなく、そのまま懐中電灯として利用できるものもあり便利です。
いつでも手元にある明かりとしてスマートフォンの明かりを使う人も多いかと思いますが、あっという間にバッテリーが減り、他の大事な機能を使えなくなるので、いくつか明かりは用意しておきたいところ。非常用バッテリーにLEDが付いているものや、広い場所を照らすためのランタンなどを用意しておいましょう。
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2.停電で水道が使えなくなる?
家庭内の家電は全て使用出来なくなることはもちろん、マンションなどの集合住宅ではエレベーターが停止して出入りが困難になり、さらには水道もすぐに使用不能になります。これは通常各戸への水の供給がポンプによって行われているためで、最初のうちは水圧がかかっているので出ることもありますが、すぐに使用不能になります。災害にはマンションの方が戸建てよりも安心な部分もありますが、いざ停電が起きてしまうと、マンションのような集合住宅は、ほとんどの生活基盤を電気に依存しているため、電気を中心にしたインフラが使えなくなるため、生活が困難になります。戸建て家屋より不便になって避難所へと移動せざるを得なくなる場合があることを覚えておきましょう。
また、マンションで初日から問題になるのは「トイレ」です。流せる水がふんだんにあれば使用出来ますが、地震の後は配管が破損して、水が流せなくなるというケースもあります。いずれにせよ生活用水を含めた水の備蓄と1週間分の非常用トイレの備蓄はしておくべきでしょう。
3.スマホの電源を確保したい
スマホ依存の人に限らず、携帯の電源が無くなると家族や友人との連絡がとれなくなるため、多くの人が不安になります。北海道胆振東部地震の発生時、発電所の停止により道全体の停電、ブラックアウトが起きたときに、自家発電などにより充電が出来る札幌の店舗には、スマホを充電したい人の長蛇の列が出来ていました。
筆者は普段から携帯用の予備バッテリーを持ち歩いていますが、近年、大容量の10000mAh~20000mAhクラス(スマホ2回から4回分程度)のものを持ち歩く人が増えました。
また、小型家電なども動かせるような、さらにキャンプなどでも役に立つ、さらに大きな容量を持つ充電器にも人気が集まっているようです。災害時に使用したい機材に応じて1週間程度連続使用可能な電源は確保しておくべきでしょう。
4.寒さ、暑さの対策は?
正直、降雪地域でもない限り、都市部であれば停電時でも、寒さ対策は何とかなるかもしれまえんが、逆にエアコン以外の暖房器具が家にないケースがほとんどでしょう。エアコン無しの寒さに耐えられないと思うならば、電気以外の燃料を使ったストーブを用意しておくのも一つの方法です。停電時に体調を崩さないために、湯たんぼや、カイロなども念のため用意しておきましょう。
また、暑さ対策は電気がないとなかなか難しいのですが、大型の非常用電源を用意し、小型扇風機などを稼働させるという方法もあります。真夏の熱中症対策としても有効です。
5.IH調理器具も湯沸かし器も使えない
夏場であれば、停電発生当日から冷蔵庫内の温度が上がり始め、保存が出来なくなります。ガスは使用可能な場合が多いですが、IH調理器具はもちろん使用不能、湯沸かし器も作動しません。これだけ聞いただけでも人はいかに電気に依存した生活をしているかがわかると思います。
自宅で調理をしたり、お湯を沸かしたりするために、カセットコンロはもはや必須の装備。冬場には食卓での鍋料理にも使えるし、アウトドアキャンプなどでも活躍します。ガスボンベの備蓄も忘れないようにしておきましょう。
以上、停電時に困る5つのことと対策を紹介しました。本記事で紹介した内容はTikTokアカウントでも動画として公開しておりますので、ぜひこちらもご覧ください。
@allabout_official
過去の大きな災害による停電時間は、平均的には24時間以内、最大でも72時間程度で90%の地域では停電が解消するケースが記録されています。
しかし、台風による送電施設(電柱など)の倒壊などが起きると1週間以上も停電が続く場合もあります。
今や電気は私たちの生活に不可欠な存在です。今後は各自宅でも蓄電機能を持った大型の非常用電源を持つのが当たり前になる時代が来ると考えられます。