質素な暮らしをしているのでお金は貯まる一方なのですが……

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回のご相談者は、田舎に住んでいるため、お金は貯まる一方なものの、彼氏との同棲・結婚を考えているため今後の支出に不安があるという25歳の会社員女性です。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。※マネープランクリニックに相談したい方はコチラのリンクからご応募ください(相談は無料です)

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これからの支出に不安があります

これからの支出に不安があります



■相談者
いちごさん
女性/会社員/25歳
東北/借家
 
■家族構成
両親(50代)
 
■相談内容(原文ママ)
今はコロナ禍。田舎住みなのもあり、質素な暮らしをしているのでお金は貯まる一方なのですが、今お付き合いをしている彼と今後、同棲を(ゆくゆくは結婚も)考えており、大きな出費が増えます。時期はまだ明確ではないので、今はお金を貯めるのみなのですが。また、社会人1年目に何か保険に入ろうかと営業さんからお話を伺ったこともあったのですが、いろいろ調べた結果、独身なのでいいかなと思い、今は会社で加入している社会保険のみです。相談としては、貯蓄と投資の比率や保険をどうするか、今後発生する大きな出費(同棲、車、ゆくゆくは結婚?)に対して、どのようなお金の準備をすれば良いかなど、アドバイスをいただきたいです。
 
■家計収支データ
相談者「いちご」さんの家計収支データ

相談者「いちご」さんの家計収支データ



 
■家計収支データ補足
(1)ボーナスの使い道について
年2回の支給で、1回につき5万円はご褒美(旅行や大きな買い物)、年4万円は奨学金返済、残りは貯蓄。今年は自分用の10万円はプレゼントと自分へのご褒美で3万5000円使用したので、残りはそのまま。今後のために残しておくという感じです。
 
(2)貯金について
収入-(自由費+奨学金)が貯蓄です。先取りで3万円を積立定期に、つみたてNISAを始めたので年間40万円の枠を使い切れるように、あとの残りは積立定期や貯金用の普通預金口座(金利が0.2%)に入れるようにしています。

(3)奨学金の返済について
有利子のもので月々3300円、ボーナス月は2万円なので負担はないです。32歳くらいまでかかるので、結婚か出産の頃に繰上げ返済したいなとも思っています。現時点で、残りの金額は、約55万円。
 
(4)実家への生活費について
1年目は渡していたのですが、母にその分貯めて欲しいといわれ、お恥ずかしいのですが、現在は渡していないです。家事や何かプレゼントしたり、一緒に出かけたりなど、他のところで返すようにはしています。

(5)車両費について
今は車を親と共有で乗っているため(車庫には一台分しか入らないため)同棲のタイミングで中古車を購入することになります。現時点では120万程度の中古車を購入で考えています。

(6)通信費について
携帯本体は一括で支払い済み。格安SIMで1年間無料なので今は発生していません。一年後は別の格安SIMへ乗り換えるつもりです。

(7)趣味・教養・娯楽費について
交際費、衣類、美容、医療費そのほか細々したものの出費(自由費)は3万~3万5000円におさまるように、あらかじめ計算して使うようにしています。
 
■FP深野康彦の3つのアドバイス
アドバイス1 奨学金は早めに完済して、貯められるだけ貯めておく
アドバイス2 同棲・結婚してからの家計について、きちんと話をしておくこと
 

アドバイス1 奨学金は早めに完済して、貯められるだけ貯めておく

きちんとお金と向き合っておられ、しっかりされていますね。この段階で、アドバイスできるとしたら、貯められる今、貯められるだけ貯めておく、ということに尽きます。ご両親も現役で働いておられるのでしょうから、親御さんに感謝して、無駄遣いせず、しっかり貯蓄するということで、いいと思います。
 
支出については、実質、ご自身のお小遣いのみで、上限額を決めてその範囲で使うようにしておられますから、それでいいでしょう。
 
ただし、奨学金の返済については、残り55万円程度とのことですから、結婚や出産を待たず、すぐに完済してしまいましょう。返済の負担は感じないとはいえ、有利子の奨学金ですから無駄に利息を払い続けるのはもったいない。いったん、貯蓄から取り崩すことになっても、毎月、十分な貯蓄ができていますから、まったく問題ありません。奨学金を完済してしまえば、その分も貯蓄に回すことができます。
 
投資については、現在行っている「つみたてNISA」だけでいいでしょう。勤務先で確定拠出年金がなければ、個人型確定拠出年金(iDeCo)への加入を検討していいかもしれませんが、60歳まで原則引き出しできないので、現段階では、つみたてNISAで十分です。まずは預貯金を増やすことが大切です。保険も結婚して、子どもが生まれたら考えればよく、今は保険に加入する必要はありません。気になるようであれば、医療共済など割安な掛金で最低限の医療保障を確保すれば十分です。
 
年間で200万円は貯蓄できるわけですから、今後3年で600万円。今ある貯蓄と合わせて1000万円になります。これだけあれば、大抵のことは問題なくクリアできるでしょう。
 
今は、とにかく貯められるだけ貯める。それが、これからの大きな出費に対応する策となります。
 

アドバイス2 同棲・結婚してからの家計はきちんと話をしておくこと

心配なのは、同棲・結婚してからの家計です。今は生活にかかる基本的なお金をご両親が出されています。それが同棲・結婚となれば、当然ですが、パートナーと一緒に払っていくことになります。今までのように貯蓄はできなくなるかもしれません。
 
車は中古の軽自動車で120万円以内でと、堅実に考えておられるようなので、その点は安心できますが、ローンは使わずに、現金一括で購入できる範囲と心にとどめておいてください。
 
結婚後の働き方も含めて、同棲する前に、パートナーと家計については、じっくり話をされることをおすすめします。イメージがつかなければ、どんな費用がいくらぐらいかかっているのか、ご両親に相談なさってみてもいいかもしれませんね。
 
同棲の間は、それぞれの収入から共通の生活費を負担していき、残りのお金はそれぞれが管理していくことになると思いますが、結婚となれば、世帯でどうお金を管理していくのか、どう貯蓄をしていくのかを共通理解しておくことが大事です。最初が肝心ですよ。
 
今の状況でいられること、ご両親に感謝し、いずれ恩返しをされるといいですね。結婚されて、新たな家計がスタートし、何か不安に感じたら、またご相談をお寄せください。
 

相談者「いちご」さんから寄せられた感想

現在・将来への不安に対して色々と教えていただきありがとうございます。奨学金の繰上げ返済は先で良いと思っていたのと、車を購入するときも一気にお金がなくなるのは不安なので頭金ありでローンを組もうかなあと考えていました。貯金がある程度ある場合は借金を作らないように利子を払わない形にしようと思います。また、貯金がある程度あれば投資の割合も増やした方が良いかなと思っていましたが、先生のおっしゃる通りつみたてNISAをコツコツやろうと思います。この生活ができていることを両親に感謝して、同棲となった時は彼とお金について話し合ってみようと思います。

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教えてくれたのは……
深野 康彦さん

 
 

 


マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。近著に『55歳からはじめる長い人生後半戦のお金の習慣』(明日香出版社)、『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』(ダイヤモンド社)など

取材・文/伊藤加奈子


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