それまでの小型端末といえばスペックダウンして安価で購入しやすいモデルが常識となっており、ハイエンドモデルは端末サイズは大きめでもスペックを投入したモデルが多くなっていました。それが、iPhone 12 miniは、iPhone 12と機能が同等でダウンサイジングしてきたのです。ある意味、小型であることが一つの特別なスペックになる時代になりました。2021年は、さらに“ミニなガジェット”の登場を期待します。
ここからは日々モバイル端末の情報をウォッチしているITライターの伊藤 浩一が、2021年に注目する“ミニなガジェット”を3つ紹介します。
フルサイズミラーレスカメラの小型モデル
2021年はフルサイズミラーレスカメラの小型モデルの登場を期待します。2020年は先陣を切って、ソニーからデジタル一眼カメラα(アルファ) シリーズの「α7C」が発売となりました。ミラーレスカメラの中でもハイエンドなフルサイズカメラはソニーα7Cが独壇場です。キヤノン、ニコンもフルサイズミラーレスに参入していますが、市場シェアとしてはソニーの独壇場です。ソニーのα7シリーズは、従来のデジタル一眼レフとは違った小型で使いやすいフルサイズカメラとして市場を拡大してきました。そのα7シリーズの中でも、さらに小型のモデルがα7Cです。ソニーのフルサイズミラーレスカメラの中で人気機種の「α7III」と同等の機能ながらも大幅に小型化したモデルで、デジカメユーザーにとって憧れのフルサイズ対応のハイスペックカメラが掌サイズになりました。
高機能な小型ドローン
2021年は高機能な小型ドローンの登場を期待します。2020年は「DJI Mini 2」という機種が人気になっています。昨今注目されているドローンですが、200g以上のモデルは航空法の規制があり、飛行条件が厳しく制限されます。この航空法の規制外な199gドローンとして「DJI Mavic Mini」がありましたが、さらに機能アップされたDJI Mini 2がリリースされました。飛行の安定性や動画伝送距離が大幅に伸びており、4K動画にも対応することで上位機種に匹敵するドローンとなっています。高機能な小型iPhone
2020年はiPhone 12と同等機能なiPhone 12 miniが発売になりました。iPhoneシリーズはiPhone X以降、ホームボタンを廃止した全画面ディスプレイにより6インチ以上のディスプレイサイズを搭載することでハイスペックながらも大型化してきました。視認性はよくなるものの、片手で操作はしにくくなりました。軽快に操作したいユーザーには、4.7インチサイズでホームボタン搭載の二代目iPhone SEが人気です。この二代目iPhone SEより筐体サイズが小さく、5.4インチディスプレイで片手操作が可能な小型のiPhoneがiPhone 12 miniです。小型ではありますが、機能としてはiPhone 12と同等のハイスペックになっています。
2021年は、発売が噂されるiPhone 13シリーズをはじめ、2020年に始まった小型化のトレンドが続くと思われます。ローエンドではなく、ハイエンドな小型モデルのリリースを期待したいところです。