亀山早苗の恋愛コラム

不倫夫との関係を再構築するために…妻が実行した1日ひとつ質問攻撃

たとえ夫の不倫が発覚した直後でも日常生活は続けなければならない。どうやって日常生活をスムーズに送り、なおかつ夫との関係を再構築できるのか。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

  • Comment Page Icon

夫の不倫発覚直後、どうしたら日常生活に戻れるか

不倫発覚直後

何があっても日常生活は続けなければならない。たとえ夫の不倫が発覚した直後でも、子どもがいれば学校にも行くだろうし、自分も仕事に出かけなければならない。そんな中で、どうやって日常生活をスムーズに送り、なおかつ夫との関係を再構築できるのか。経験者に聞いてみた。

 

夫に毎日ひとつ、質問を続けて

昨年春、夫が1年に渡って仕事関係者と不倫していたことを知ってしまったマコさん(39歳)。当時、結婚して9年、ふたりの子は8歳と5歳だった。

「わかったその日は大げんかになり、私は泣いたりわめいたりして深夜まで言い争い。結局、私は一睡もできませんでした。それでも翌朝は上の子を学校に送り出し、下の子を保育園に連れていって出社。定時で帰って保育園に迎えに行って夕食の用意をして。夫はなかなか帰宅しませんでしたね」

その日、夫が帰ってきたのは終電近く。午前零時を回っていたという。酔った夫の足音が聞こえたが、マコさんは起きなかった。

それから数日は無言のまま。子どもを介して話をするような状態だったという。

「不倫がわかったときに夫は、もう別れたと言い切ったので、もう一度信用してみようとは思ったんです。だけど私は裏切られてやはり悲しかったし悔しかった。彼女に費やした時間やお金は、本来家族に費やすべきではなかったのか。そのあたりはどう考えているのか、どうしても夫に聞きたいと思ったんです。といってなかなか顔をつきあわせて話すことができない。だから毎日、LINEでひとつずつ質問をすることにしました。あなたは答える義務があるんだよ、ということも明記しました」

子どもがいるから離婚はしたくない。夫のことを心底嫌いにはなれないから、できれば関係を修復したいということも伝えた。

「夫は『それならちゃんと話そう』と言うのですが、どうしても私は感情的になってしまう。冷静に質問するためにはLINEがいいと主張しました。夫は渋々了解したようです。毎日ひとつの質問は1週間続きました。夫もよく返答してくれたと思います。結果、夫は私や子どものことを忘れて恋にうつつを抜かしていたわけではなく、いつも心の中で悪いなと思っていた、それでも刺激的な彼女から離れられなかった、結婚生活は穏やかで安定したものだけれど外での刺激は仕事の活力にもなった、と。正直すぎて呆れましたけど、夫のよさは正直なところだったと再確認せざるを得なかった。これからしばらく小遣いを自主返納するから、その分でみんなで食事に行こうとも書いてありました」

不倫をしている期間、夫はマコさんとも性的な関係をもっていた。なぜそんなことができるのかと尋ねると、「マコと彼女は別だから」とこれまた率直な感想。

「腹が立つけど納得してしまいました。そんなこともあるよねとは思えなかったけど、もし独身ならなんとなくわからないでもない」

 

責任放棄に見えるのが腹立ちの原因か

そうやって夫とやりとりしていく中でマコさんが感じたのは、「浮気されて悲しい、悔しい」のは、「自分がかけがえのないものだと思っている家庭を、彼がないがしろにしたからなのではないだろうか」ということだった。

「無責任に思えたんですよね。そういうこともLINEで話しました。夫は『マコがいれば家庭はうまく回る。そう思っていたのは事実』と認めました。もっと夫として父親として責任感をもってほしいと返したら、『ごめん』と。夫の場合は、あんまりプレッシャーを与えると逃げ出しそうなので、適当なところで話を切り上げましたけど……。子どもたちも大きくなってきたので、これからは家族でもっと遊ぼうというところで話が一致、リアルな話し合いに切り替えました」

マコさんは面と向かって話し合いを始めたとき、LINEで確認したことにはいっさい触れなかった。もう責める段階ではないと思ったからだ。「これから」のことだけを話したかった。浮気の話を蒸し返すと自分がまた腹立たしい思いをするから避けたというのが本音なのだが、そんな態度が夫の心を打ったようだ。

「数日後、夫がしみじみと『本当にごめん。オレ、マコに甘えていたんだと思う』と言ったんです。私も最初は責めてばかりいたけど、途中から過去を責めても意味がないなと思うようになっていった。それだけなんですけどね」

もし夫婦関係を再構築したいなら、夫をいつまでも責めていても逆効果だとマコさんは言う。もちろん自分の怒りや悲しみはきちんとぶつける。責める時期があってもいい。だが人の過ちは文字通り過去のもの。その前には戻れないのだ。だったら、ここからどうするかを考えたほうが建設的ではある。

「我慢すればいいということではないんですよ。我慢は何も生まないから」

数ヶ月はギクシャクしたが、今ではマコさんが不倫の話で夫をいじることさえできるようになってきた。

「一生、許さないからねとは言ってますけどね。そうやってチクチクやって私もガス抜きしながらゆっくりもう一度関係を作っていければいいなと思っています」

新たな信頼関係を固めるには時間がかかるとマコさんは腹をくくっている。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます