仕事の休憩時や食事の後、私は緑茶を飲むことが多々あります。お茶にハマったのはここ数年ですが、淹れたてのお茶は本当においしい。
このおいしさを引き立たせるにはやっぱり急須だなと思ったのをきっかけに、私の急須探しが始まりました。陶器や鉄器などあれこれ見ているなかで見つけたのが、南景製陶園の「芙蓉 急須 黒練」です。このなんとも言えない渋い色に惹かれてしまったのです。
ちょっと小ぶりなお一人様サイズ
この急須を作っている南景製陶園は三重県四日市市にあり、およそ50年急須を作り続けている会社です。ある意味、急須作りのプロ集団なので、使いやすさは類を見ないような気がしました。私が最初に「ビビビ」ときたのは、その色合いです。真っ黒ではなく、ちょっとグレーがかったとても渋い色なのです。私の実家ではずっと赤茶色の急須を使っていたので、それが急須の色なのだと思っていたのです。そんななかで渋い色合いの急須を見てしまったこともあり、もはや一目惚れでした。
また、南景製陶園の急須にはサイズが3つあるのですが、私が選んだ「芙蓉 急須 黒練」はいちばん小さいものです。満水で190cc。手のひらサイズというか、個人的にはとても持ちやすいなと感じています。1人分のお茶を淹れるのにピッタリのサイズです。
茶こしがついているので取り出す手間がない
一般的な急須は、本体と茶こしが別になっているものが多いのですが、南景製陶園の「芙蓉 急須 黒練」の特徴のひとつは、本体に茶こしがついていることです。
これによって茶葉が広がりやすくなって、おいしいお茶が淹れられるのだそう。網目が細かいので、これまで一度も目詰まりをしたことはありません。茶こしを取り出して洗って、という作業がないので、お手入れも楽ちん。
注ぎ口からお茶が伝うことがない
急須でお茶を淹れる時、注ぎ口からお茶が「ツー」っと伝ってしまうのが、すごくストレスでした。注ぎ口の後ろ側にお茶が回ってしまうことがよくあったのです。おそらく同じ経験をされた方も多いと思います。でも、南景製陶園の急須なら、そのストレスがありません。このあたり、やはりずっと急須を作り続けてきたからこその技術だし、使う人の気持ちを考えているのだなと思います。
ちょっとした気分転換にわざわざお茶を淹れる。これはある意味贅沢なことかもしれません。でもそういう心の余裕も必要ではないでしょうか。そんな時に欠かせない「急須」。こだわってみてもいいかもしれませんね。
DATA
南景製陶園┃芙蓉 急須 黒練
寸法::145/d:135/h:85 (mm)
素材:炻器
型番:k001(底網)、kt001(共茶こし)