片づけブームのコロナ禍、断捨離したいのは夫のゴミ? それとも夫?
この春は新型コロナウイルスの影響で外出自粛の日々が続きましたが、家で時間を持て余した多くの人々がハマったのが断捨離。夫と口喧嘩したあと、大掃除をしてみると怒りが収まったというお話が少なくありません。
引っ越して以来、開けていなかった埃まみれの段ボールや、押し入れの奥から出てきた謎のクッキー缶に入っていた、衝撃的もしくは笑撃的な「夫のくだらないお宝」の報告が、私の運営する恋人・夫婦仲相談所にいろいろと寄せられました。さっそくご紹介してみましょう。
夫はドルオタの鏡? グッズの価値は……
「結婚した当初、夫が持ってきた引っ越し荷物の中に、10年近く開けていなかった段ボールが3つあったんです。今回の片付けで、初めて開けてみました」と語るのは瑠梨さん(36歳・仮名)。
「出てきたのは、なんと大量の初代モーニング娘。のグッズ! ブロマイド、トレカ、生写真、うちわ、キーホルダーといったアイドルグッズの定番はもちろん、時代を感じる、下敷き、鉛筆、消しゴム、ライターといった渋い品々まで、総点数は300点近くありました」
そして瑠梨さんは、写真集やTシャツなど、なぜか同じものが2セットずつ購入されていることに気づいたそうです。だんなさんに確認してみると「大事なグッズは保存用と閲覧・使う用に2セット買うのがアイドルオタクの王道」と、どや顔で言われたそう。
「ちょうどいい機会だから、『全部メルカリ行きね』と夫に言ったのですが、同様にこの時期に断捨離をした人もいたのか、既に出品数が多く、『あと10年ぐらい寝かせて、レア度増してから売るわ』と、再び押し入れの奥にしまい込まれてしまいました。残念!」と断捨離のチャンスを逃してしまったのだとか。
なんで集めたの? 理解不能なコレクション
「アイドルグッズのコレクションなら理解できますが、いい年した大人が、ゆるキャラグッズのコレクションをしてる意味がわかりません」とぼやいたのは静香さん(32歳・仮名)。
「夫がコレクションしていたのはあの『ふなっしー』のグッズなんです。『なんでふなっしーなの?』と聞いたら、『俺の実家が船橋だから』なんだそうです。簡単すぎる理由……」
だんなさんと二人で確認をしてみたら、かなりのコレクションだったそう。
「ぬいぐるみは大小さまざまそろってますし、文房具、服やバッグ、ファッション小物やアクセサリー、タオルや寝具などの生活用品、食器にトイレットペーパーまでありました。一体いくらふなっしーに貢いだのよ……と笑っちゃいました」
段ボールを開けるとそこは男子の夢の国だった
「うちも、『男子あるある』ですよ。男子ってより男子小学生ですけど」と教えてくれたのは愛実さん(36歳・仮名)。「先日夫の押し入れを探索したら、大量のプラレールが出てきました。本人曰く、昔は鉄道研究会所属の『鉄っちゃん』だったそうです。初めて知りました(笑)。かなり大きめの段ボールが2つ分あって、「次の燃えるゴミの日に出せばいいね」と言ってその時は終わったのです」
その後、愛実さんが発見したのは、10畳の和室いっぱいに組み立てられた、プラレールの巨大なジオラマ。駅や踏切、トンネル、鉄橋のほか、ビルの街並みもあります。そして何台もの新幹線や列車が、複雑に張り巡らされたレールの上を縦横無尽に走り回っていました。
「私は思わず『ちょっと、何これ! やめてよー! 和室にこんなの広げたら、寝るところがないじゃない!』って大声で怒ったのですが、小学生の子供たちは大喜び。『パパすごいー!』『鉄道博物館みたい!』とはしゃいで、夫の評価は爆上がりです。コロナ禍で、外にも遊びに行けず、子供たちもストレスをためていたので、思わぬプレゼントになったようです。まあ、仕方がない。今回だけは許してやるかと、ジオラマを壊すのは諦めました。でもおかげで布団を敷くところがなくなってしまったのです。今は仕方なく、キャンプ用に買った寝袋を出してきて、1週間、家族4人でリビングの床に寝袋で寝てます。一体何やってるんでしょうかね(笑)」
なんだか笑える、ほのぼのした話のオンパレード。
ステイホームでいろいろな断捨離エピソードが各家庭であったと思いますが、一番捨てるべきだったのは「夫のくだらないお宝」ではなく、コロナストレスで夫に腹を立てる「妻のイライラ」だったのかもしれませんね。旦那さんを“かわいいいやつだ”と思うために、おうちの大掃除をさっそく始めてみてください。