コロナ離婚を考える……在宅勤務の嫌われ夫
コロナ離婚を考える、在宅勤務の嫌われ夫
私のまわりでも、在宅勤務になった夫への不満が爆発寸前になっている妻たちの声が上がっているのも事実。「このままでは、コロナ離婚もアリかも……」という悲痛な相談も寄せられるようになりました。
そこで今回は、「コロナ離婚」を考えている妻たちが嘆く、在宅勤務になった夫たちの「こんなところが許せない!」を考察していきます。
在宅勤務の嫌われ夫1:家事&育児能力が低すぎる
「在宅勤務になった夫に、家事の分担を提案したところ『もともと家事は得意だからまかせて』と二つ返事で承諾。そこまではよかったが、いざ夫にやってもらうようになってイライラが止まらなくなった私。洗濯をしようとしても『洗剤はどこに置いてあるの?』『柔軟剤って、いつどこに入れるの?』などと、今どき幼稚園に通う子どもでも知っている質問をしてくる始末。『今までそんなことも知らなかったの?』と、毎日夫からくだらない質問をされるたびにウンザリする」(37歳・パート主婦)「在宅勤務になって、2歳の子どもの世話を手伝う夫にストレスを感じる日々。寝かしつけるのを頼んでも、夫のほうが先に爆睡し、隣で子どもが泣いているのにも気づかない。お風呂をお願いしても、一緒に湯船につかるだけでどこも洗っていないままだった……など、何ひとつ満足に育児ができない。それなにに、まわりには『イクメンしてます』とドヤ顔で宣言しているのを見ると、腹立たしいのを通り越してあきれてしまう」(33歳・メーカー)
……在宅勤務になって夫婦が一緒にいる時間が長くなると、必然的に家事や育児などそれまで妻がやってきたことを夫が手伝う機会も増えます。ところが、家事や育児に慣れていない夫の場合、妻ほど手際よくこなせないものです。やがて、夫は家事や育児を負担に感じてストレスをため、妻は非協力的な夫にイライラしはじめる、という悪循環も生まれます。
そんな「何もできない夫」に対してイライラしないためには、「不得意なこと」より「確実にできること」を中心に頼るのも手です。「子どもの食事は私がやるから、部屋に掃除機をかけておいて」「料理は私がやるから、洗濯物をたたむのをお願い」など、得意なことをまかせるようにします。
それでもストレスがたまった場合、家事代行サービスを頼むという方法も視野に入れましょう。費用はかかりますが、「夫婦が円満にいくための投資」と考えれば決して高いお買い物ではないかもしれません。
在宅勤務の嫌われ夫2:危機感ゼロで不潔すぎる
「これだけ外出を自粛したり、人と会う機会を減らすことが当たり前になったのに、用もないのに会社に行ったりホームパーティーを企画したりとウイルスを家庭に持ち込むことに対する危機意識がない夫にイラッとする。新型コロナウイルスが蔓延する前からもともと不潔な一面のあった夫だが、今は余計に汚く思えるので、できれば一緒の家にいてほしくない」(42歳・IT業界)「これまでもトイレに行っても手を洗う習慣がなく、何度注意しても聞き入れようとしなかった夫。コロナの一件で改心したかと思えば、まったくそんなこともなく外出先から帰宅しても手を洗おうとしない。夫がどうなろうと構わないが、ウチにはまだ小さな子どもがいるのに、手を洗おうとしない夫がイヤでたまらない。子どもの安全を守るためにも、実家に帰ろうと本気で考えている」(40歳・専業主婦)
……命の危険が迫っている今、あまりにも危機感がなさすぎる夫にストレスを感じる妻もいます。昔から価値観の違いは夫婦の不和を生むもとですが、今のこういう状況で価値観のズレが生じると大きなトラブルに発展しかねません。
ですが、相手の価値観を根本的に変えることは難しくても、違う価値観の存在に気づいてもらう工夫はできるはず。たとえば、「ずっと夫婦でいたいから、こうしてほしいと思っているのだけど?」「家族が大切だから、こういう方法はどうかな?」といった提案型のアプローチで夫と真剣に向き合う時間をつくるのもおすすめです。決定的な決断をくだす前に、夫婦がお互いに価値観の違いをすり合わせ、理解を深める努力をするのは無駄なことではないのです。
コロナ離婚を避ける2つのキーワード
夫婦であっても、お互いの得意なことや不得意なこと、価値観の違いなどはあって当たり前。問題は、それらが取返しのつかないほどのトラブルに発展する手前ですり合わせることができるかどうかにかかっています。コロナ離婚を回避するためには、2つのキーワードがあります。ひとつは、相手への思いやりや優しさを言葉と態度で表現するという「コミュニケーションの基本」。もうひとつは、危機が起きても夫婦が一緒にそれを乗り越えようとする「ポジティブな姿勢でいること」です。
目に見えない敵に対し、夫婦が力を合わせて戦ってこそ、以前にも増して深い絆で結ばれるパートナーシップが生まれるのではないでしょうか。
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