がんばっても実はあまり効果がない節約習慣
節約の講演のときなど「いろいろ工夫して節約しているつもりなのに全然お金が貯まらない」というご相談をよく受けます。話を聞いてみると「確かにそれは節約効果が小さいかも」という内容。やりかた次第では多少の節約はできても、手間をかけているほどお金は貯まらなかったり、やりかたを間違っていることも。今回はそんな節約習慣を厳選してご紹介します。
かたっぱしから待機電力カットしているのにお金が貯まらない
電気代の節約というと一番と言ってもいいほどに皆さんが口を揃えて言う「待機電力のカット」。これは手間がかかる割に節約効果は少ないものです。家庭の全消費電力のうち待機電力が占めるのは6%。その6%の中には常時通電させておかなければならないものもあり、実際にカットできる待機電力というのはごくわずかです。 そのごくわずかの電気代カットのために家族に注意をしてイライラしたりするのはもったないのではないでしょうか。
待機電力カットに注力するよりは、テレビを観はじめるときにオフタイマーをセットして必要な時間以上は観ないという習慣をつけたほうが、節約効果が期待できます。
底値帳を作って底値買いしているのにお金が貯まらない
「この商品はこの価格が底値」と商品ごとに底値を記録し、底値のときに大量に買う底値買い。チラシ広告やWEB広告を常にチェックし、底値帳を作るのも手間がかかりますし、底値を見つけたらその商品を買いに行くのも手間がかかることです。では何故底値買いがあまり効果がないかというと、底値買いというのは「必要なものを買う」ではなく「安いから買う」という習慣で行動してしまうからです。
その結果、自宅には在庫が溢れ把握できなくなり、また買ってしまう。賞味期限があるものは賞味期限が切れてしまい、結局廃棄するという流れになってしまうケースが少なくありません。 無駄にしないためにも、各アイテム在庫で持つ数は決めておき、期限のあるものはその期限も把握する必要があります。最近はスマホアプリでも在庫管理が簡単にできるものがありますので、こうしたアプリを活用するのもいいでしょう。
家計簿をつけているのにお金が貯まらない
節約には家計簿が必須と思われている方もいるようです。しかし、毎日細かく家計簿をつけているのにお金が貯まらないという人も多くいます。家計簿はつけることが目的ではなく、記録したあとに無駄遣いがないか検証することが必要なのです。そのため、家計簿をつけることに長時間費やしているのであれば、むしろ家計簿はつけずに「無駄にしてしまった簿」をつけることをおすすめします。 「半額の納豆を買ったけど期限が切れて結局捨ててしまった」「冷凍室にいつ冷凍したか分からない肉が入っていたので捨ててしまった」など、無駄にしたものだけを記録して、自分が何を無駄にするのか傾向を掴めば、以後の買い物のときに役立ちます。
効果のある節約を、自分のできる範囲でやっていくことが大切で、それが習慣づけば節約も苦ではなくなり、効果も出てくるのではないでしょうか。