亀山早苗の恋愛コラム

恋人だと思っていたのに…男女関係で互いの「温度差」が招いた悲劇

広島カープの菊池涼介選手が女性から8000万円の慰謝料を請求され、調停申し立てをおこなっていた。彼はセフレだと思っており、相手は結婚前提の恋人だったと信じていたよう。一般的にも、関係をどう認識していたかでトラブルが発生することは多々ある。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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関係における「温度差」が誤解となって修羅場へ

セフレ

広島カープのモテ男・菊池涼介選手が、結婚前に交際していた女性から8000万円の慰謝料を請求され、3月上旬に調停申し立てをおこなっていたことがわかった。

菊池選手は昨年9月に元CAの女性と“極秘結婚”、近く子どもも生まれるという。交際していた女性との関係を、彼は「軽くつきあえる相手ということで知人に紹介してもらった」と言い、当の女性は「結婚前提だった」と話しているそう。平たく言えば、彼はセフレだと思っており、相手は結婚前提の恋人だったと信じていた、ということか。

一般的にも、関係をどう認識していたかでトラブルが発生することは多々ある。

 

彼を「セフレ」だと思っていたのに……カナさんの場合

「彼は私に恋人がいることは知っていた。それでもいいからつきあってと言っていたので、私はセフレだという認識しかなかったんですよね」

カナさん(32歳)は、口を尖らせてそう言う。恋人とは結婚を前提に3年ほどつきあっていた。だが、1年ほど前に些細なことから口げんか。そのときもともと友人だった同い年の男性・ショウタさんを誘って飲みに行き、「酔った勢いで」関係をもってしまった。

「ショウタとは長年の友だちだったし、私に恋人がいるのも知っていた。だから本当に酔った勢いだったんです。その後、ショウタがオレたちつきあっちゃおうよと軽く言ったので、私は今まで通り友だちとして、でも気が乗ったらセックスしてもいいかなという意味で、『いいけどね~』とノリで答えたんです」

ところが昨年末、恋人である彼から、「ショウタという男から連絡がきた」と言われた。ふたまたをかけていたのかと彼は憤懣やるかたない様子。セフレだったとも言えず、カナさんは「一度だけ、酔ったあげくホテルに連れ込まれて無理やりされた」と言うしかなかった。

恋人はショウタさんを呼び出して大げんかとなり、ふたりとも骨折などの傷を負って入院。カナさんはどうしたらいいかわからなかったという。

「結局、ふたりで話し合って、カナがいちばん悪いんだということになって。それはそうだけど、ショウタが彼に告げ口しなければこんなことにはならなかったのに……」

カナさんは恋人に去られ、ショウタさんには罵詈雑言を浴びせられたという。

「なんだか割りに合わない気がしてならないんです」

カナさんは涙目でそう言うが、周りの友人たちには「当然の報い」と言われているのだそう。ショウタさんにきちんと「セフレであること」「秘密を守ること」を念押ししなかったのが誤解を生んだのだろう。もちろん、最初から浮気しなければよかったのは言うまでもないが。

 

つきあってと言わなかったから……タイチさんの場合

男女の関係というのは告白から始まって、「つきあってください」「はい」ときちんと順序立てて進むとは限らない。セックスから始まる恋もあるだろうし、友情から始まる恋もあるだろう。つきあうことを了解しあって、「はい、今日から恋人ね」というものでもないケースが多々ある。だから恋愛はおもしろいともいえる。

「つきあうと束縛が始まる。それが怖くて、『つきあって』と言わないままふたりの女性とつきあっていたんです」

そう話してくれたのは、タイチさん(36歳)だ。彼としては友だち以上恋人未満というつもりだった。ところがふたりの女性が結託してこの話を広めたため、彼は今、仲間内で総スカンを食らっている。

もともとは大学時代のサークルの仲間。卒業して10年たったころから、なんとなくみんなで会うようになった。その中のA子、B子ふたりと関係をもってしまったのだ。

「あるときA子に呼び出されて飲んだんです。彼女、彼氏にふられたばかりとかで歩けないほど酔っていた。だから送っていったら、部屋で抱きつかれて……。それからときおり、そういう関係をもっていました」

それが1年ほど前のこと。それから半年ほどたったころ、今度はたまたまB子さんとばったり大阪で会った。ふたりとも出張中だったのだ。

「そういうときってなんとなく気持ちも解放されているから、じゃあ、仕事が終わったらメシでもということになって。よく大阪に行くから知っている店に案内したら彼女はすごく喜んでくれました。彼女のホテルがすぐ近くだったので、部屋でもう少しだけ飲もうということになって……。不覚でしたね」

彼はあくまでもB子さんに迫られたと言う。迫られたら逃げられない、とも。その後は、A子さんともB子さんとも、何度か会ってセックスもした。

そしてあるとき、ふたりから呼び出されたのだ。

「ふたりとも、私とつきあってるんでしょ、と言うんだけど、僕にはどちらともつきあっている自覚はなかった。『好きだよって言ったでしょ』とふたりに責められました。ピロートークで言ったかもしれないけど、それはあくまでも場を盛り上げるための言葉。そうしたらふたりとも激怒。それぞれに殴られ、さらに仲間内でも責められて」

そもそも同じグループ内でふたりの女性と関係をもつのが間違いだが、やはり彼女たちとタイチさんの温度差はかなり違う。

セフレだからね、と共通認識をもって関係するのもなんだか味気ないし、男女関係はいつどうなるかわからないから、「セフレ」「恋人」とラベル貼りをするのも意味がない。ただ、きちんとカテゴライズしないと、こういった温度差によるトラブルが生じる怖れもある。恋愛関係はつくづくむずかしいものだ。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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