「ママ友がいない」「ママ友付き合いがつらい」……育児中の人間関係
ママ友がいないのは不安。でも距離が近すぎるのも悩みの種に……?
では人間関係のストレスにもあるママ友は、わざわざ作らない方がよいのでしょうか? 私はママ友の存在も、とても大切なものだと思います。今回は、ママ友とのお付き合いを大切にすべき理由と、ちょうどよい距離の付き合い方を考えてみましょう。
ママ友の存在で育児ストレスは軽減! ママ友を大切にすべき理由
ママ友は、子どもが幼い頃にはとても大切な存在です。特に初めての出産・育児では、誰もが不安を抱えるもの。育児における悩みやストレスなど、同じような思いを分かち合える相手がいることは精神的にもよいものです。乳幼児期、家の中で長時間、子どもと2人きりで過ごしてしまっているママも少なくないようですが、適度なママ友とのコミュニケーションがあれば、ほどよい息抜きにもなります。また子どもが成長する中でも、近くのママ友の存在は心強いものです。実家が遠く、近所に身内がいないような場合は、子どもをほんの少しの時間見てもらったりと、同じくらいの年齢の子を持つママ同士で助け合える関係が築けていれば、とても頼りになると思います。子どもが幼稚園に進んだ場合は、園行事などでママ同士が協力し合って進めなくてはいけないことも増えるので、ママ友を全く作らないわけにはいきません。良い関係を築いておくことで、育児における様々なことを、よりスムーズに進めることができます。
ママ友トラブルは大きなストレスに……注意すべき傾向は?
しかし、心強いママ友との付き合いがストレスになってしまうこともあります。どんな人間関係にも適度な距離感は大切。ママ友グループの中で、次に挙げるような状態が見られる場合は少し注意した方がよいかもしれません。1. ママ友グループ内で同調圧力が強くなっている場合
- 一定の人が威張っていて、その人の意見に従わないと仲間外れにされる
- 愚痴や悪口が始まると、それに合わせなければならない雰囲気になる
- 一人で行きたいイベントにも、ママ友グループのメンバーに声をかけなければならない雰囲気
2. ママ友と一緒に過ごす時間が長くなりすぎている場合
- 気がつけば、毎日同じママ友と何時間も一緒に過ごしている
- 家に入れて子どもたちを遊ばせると、なかなか腰を上げようとしない
- 夕飯時なのに、お互いの夫の帰宅時間が遅いからとなかなか帰ってくれない
ママ友との付き合い方・良い関係を長く続けるコツ
それではお互いに良い関係を続けられるママ友との付き合い方は、どのようなものでしょうか? 次に挙げるポイントを意識することが大切です。■特定のママ友との人間関係だけを、生活の中心にしない
友達を「ママ友」に限定しないようにしましょう。できればママ同士ではない複数の友人と交流して、視野を広げられればベターです。仕事をしておらず職場の人間関係がない場合も、昔の友達に連絡をとってみたり、SNSで生活圏とは違うママ友を作ったりするのもよいでしょう。
■「友達」に過剰な期待をしない
頼りすぎると距離感を保ちづらくなります。適宜、子育てサポートやベビーシッターなどの有料サービスなども利用して、お互いに相手の負担になりすぎないようにすることも大切です。
■プライバシーを明け透けにしない
親しくなるとつい色々な話をしてしまいますが、夫の年収やローンの残額などお金の話や性生活など、プライベートなことは話をしないことも大切です。相手によっては学歴や職歴などの話も伏せるべきでしょう。また、冷蔵庫には触らせない・触らない、などお互いの家庭に入り込みすぎないようにしましょう。
■愚痴や悪口の話には乗らない
ママ友グループ内で愚痴や悪口が出たときには、「まあ、そういうこともあるよね」などと適当な相槌を打ってうまくかわしましょう。同調して、その会話を深めていかないことが大切です。
■時間、空間、責任の境界線を意識する
・時間の境界線……「今日は〇時までにしようね」「〇時までなら大丈夫だよ」など、時間の制限を、会う前にあらかじめ設定しておく。
・空間の境界線……家の中では、遊ばせる部屋と入らせない部屋をあらかじめしっかり決めておく。集まるのはリビングのみにし、ベッドルームや夫の書斎は見られないようにする、などです。
・責任の境界線……ママ友の赤ちゃんを長時間預かることや、ママ友の家の鍵を預かることなど、不安になることは引き受けないことも大切です。
■ママ友に頼らずに、一人で行動する機会を増やす
一定のママ友との共有時間を減らすためには、足を延ばして別の地域のイベントに一人で出かけるなどして、一定の地域やコミュニティでの活動にこだわらないことが大切。ママ友から誘われたときにも、行きたければ行く、気が進まなければ行かない、というように自分の気持ちを優先させることも大事です。また、外出などの行動だけでなく、特定のママ友だけに相談せずにまずは一人で考えてみたり、専門家に相談したりするなど、ママ友に依存しない工夫もしてみましょう。