縁起がよいといわれる「春財布」は、「春」と「張る」の語呂合わせから生まれたもの。幸運を呼び込むためには、お財布が膨れるくらいたくさんのお札が入ってくるイメージを思い描くことも大切なのかもしれませんね。
春財布とは、暦の上で「春」の時期に、新しいお財布に買い替えることを指します。春とは、立春から立夏までのことなので、2020年は2月4日から5月5日までですが、立春ではなく新春からというように広く解釈する場合もあります。また、買い替えるタイミングではなく、春に新しいお財布を使い始めればよいという説もあります。
2020年の風水カラーはイエロー
風水では、スムーズにお金の出し入れができる長財布が金運アップによいといわれます。素材は上質なレザー。なかでも牛革はお金を貯める効果が高く、龍の化身ともいわれるクロコダイル(ワニ革)、耐久性に優れたコードバン(馬革)なども、財運や事業運を上げるといわれます。金運カラーは豊かさを象徴するイエローやゴールド。2020年は「金」の気を司る「七赤金星」の年なので、金色のパワーが増大します。イエローやゴールドは、土から生まれた実りをもっと豊かなものへと育み、楽しいことを引き寄せます。お財布にイエローやゴールドを取り入れると、金運アップが期待されますが、人によって合う合わないがあります。
イエローやゴールドのパワーが悪い方に働くと、お金を使いすぎたり、楽しいことばかりに時間やお金を費やしてしまったりするからです。風水における金運とは、心豊かに楽しく暮らせる運のこと。お金持ちになることだけでなく、精神的な豊かさを手に入れることが、本当の意味での金運なのです。
男女で違うお財布に適した色
風水の基本となる五行説は、自然にあるすべてのものは「木・火・土・金・水」の五行に分類されると考えます。風水とは、五行と陰陽のバランスを整えて、開運へと導いていきます。女性は「水」、男性は「火」の気を持つと考えられています。金と水はお互いを助け合って運をさらにあげる「相生(そうじょう)の関係ですが、火はその熱で金属を溶かしてしまうように、対立し合って運を下げる「相克(そうこく)」の関係になります。
女性がイエローやゴールドのお財布を使うと、金運や商売運がアップし、恋愛運やレジャー運などハッピーなものごとに恵まれます。男性はブロンズやブラウンのような「土」の気が混じった色にするとよいでしょう。土は火の勢いを和らげ、地熱として蓄えます。土の気を取り入れることで、地中の奥深くから金属や鉱物が生み出されるように、好ましい変化と安定をもたらしてくれます。
本物にスポットライトが当たる1年
風水の「七赤金星」は華やかな運気を示唆していますが、西洋占星術ではこれまでの実力が問われる堅実かつシビアな運気を示しています。2020年は、太陽、水星、木星、土星、冥王星がやぎ座に集合した状態で始まります。やぎ座のムードを象徴するダークグリーンも、2020年の春財布に適したラッキーカラーのひとつです。星座図のやぎ座は、上半身はやぎ、下半身は魚という実に奇妙なかたちをしています。パニックの語源となった牧神パーンの姿がやぎ座の起源で、質実剛健な性質の裏側に、野生の荒々しい力が潜んでいます。内側に渦巻くエネルギーと、それを制御しようとする秩序の緊密なせめぎ合いがやぎ座の本質です。まじめで堅実なのに、ダイナミックな行動力を兼ね備え、ときに、本能的なむきだしのエネルギーを垣間見せることがあります。
2020年は東京オリンピックが開催されるように、ピラミッド型の頂点を目指す戦いが繰り広げられます。コツコツと実績を積み上げてきた人は報われる。それがやぎ座が示すポジティブな世界観ですが、その一方で、無謀な挑戦をして、失敗する人も出てくるかもしれません。
オリンピック選手たちの活躍がわたしたちの心に響くのは、すぐに結果の出ないことに熱中して取り組んできたからに他なりません。好きなもの、やりたいことを時間をかけて追求すること、それもまた、2020年のもうひとつのテーマとなります。