亀山早苗の恋愛コラム

「逆プロポーズ」に違和感!? 主導権を握る女性たちの本音

タレントのイモトアヤコさんが結婚した。長年、一緒に仕事をしてきた男性と職場結婚といってもいい状況だが、「交際0日で逆プロポーズ」という言葉がひとり歩きし、女性たちは首を傾げている。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

恋愛ガイド

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今どき女性からのプロポーズは決して少なくない

逆プロポーズ

タレントのイモトアヤコさんが結婚した。長年、一緒に仕事をしてきた男性と職場結婚といってもいい状況だが、「交際0日で逆プロポーズ」という言葉がひとり歩きし、女性たちは首を傾げている。

実際には、彼女の思いが高じ、食事に行った際に手紙を朗読、そこには「大好きです。結婚したいです」と書かれてあった。それを受けて交際が始まったということらしい。
 

女性からプロポーズしたという話は、ここ10年くらいよく耳にする。そもそも、つきあうときでさえ女性から言い出すことが大半というご時世、プロポーズも女性がしたって何の不思議もない。
 

実際に、自分からプロポーズをしたという女性と、理想は男性からのプロポーズだったという女性に話を聞いてみた。

 

女性の方が年上で主導権もあった。アヤカさんの場合

「逆プロポーズという言い方は、プロポーズは男性からするものだという決めつけがありますよね。実はうちも私から結婚を申し込んだんです。しかも交際3週間。私と彼との間では、特に変わったことをしたとは思っていませんでした。出会ったときから、私が主導権を握っていたので(笑)」

そう言うのはアヤカさん(37歳)だ。3歳年下の彼と結婚して4年がたつ。年上だったから主導権を握っていたわけではなく、あくまでも性格に起因すると彼女は言う。

「彼はよく言えば優しい、悪く言えば優柔不断。自分では決められないんです。それが悩みだと最初から聞いていたので、じゃあ、私が主導権を握ろうと思って。もともと仕事関係で知り合って彼の相談に乗っていたんです。本当に気持ちが優しいので、こういう人と結婚したいなと思い、相談に乗りながら口説いていました」

それでもなかなか、彼からつきあいたいという言葉が出ない。そこで彼女から「私、あなたとつきあいたい」と言った。彼は満面の笑みを浮かべて「うれしい」と答えたそうだ。

「結婚生活も同じです。私があれこれ決めて、彼が段取りを考えてこまやかに対処してくれる。うちはそれでうまくっているんだと思います。男女だからどうこうではなく、性格的に向いているほうが向いていることをやればいい」

従来のように男女の役割を明確にする必要はないと多くの人が考えている。だから「逆プロポーズ」という言葉を聞いて、違和感があったのだろう。個人的にも同感である。

 

 

それでもやっぱり、男性から言ってほしい……ミオさんの場合

その一方で、「結婚という一大事のときくらい、男性から言ってほしい」と思っている女性も、もちろんいる。

「私は西洋っぽく跪いてプロポーズされるのに憧れていたんですよ」

ミオさん(31歳)の願いは叶えられたのだろうか。

「それは私の中では絶対だったんだけど、現実はそうはいきませんでした」

3年つきあった彼と旅行したときのこと。美しい夜景と港をバックにしながら、そろそろプロポーズされるのではないかと彼女が期待したその瞬間、彼は「ごめん、トイレ」と駆けだしていった。

「緊張しすぎてお腹が痛くなったんですって。しばらく待たされて、やっと戻ってきたと思ったら、『ホテルに戻ろう』と力なく……。結局、彼はもごもごしたままだったので、翌朝、私から『ねえ、昨夜、結婚しようって言おうとしたんじゃなかったの?』と促しました。ホテルの部屋でもいいから跪いてほしかったのに、彼は『そう、それが言いたかったの』と。あんまりかっこ悪くて笑っちゃいました。しっとりしたいいムードでなんて考えていた私が間違っていた。彼と私の組み合わせだと、どうしても艶っぽくならない」

どんな女友だちより気が合う彼だからこそ、ミオさんは一生、一緒にいることを望んだのだという。それならあとから笑い話になるようなプロポーズの顛末があったほうが楽しめるのではないか。



男女の役割をまっとうしようとする結婚より、互いに相手を尊重できる結婚のほうがずっと生きていきやすい。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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