「いざというとき、頼りになる男」見直すチャンスだったのに!?
8日深夜、首都圏は台風によってすさまじい暴風雨に見舞われた。日曜の夜ということもあり、家族一緒に恐怖を乗り越えた人も多いようだが、「ったく、あんな情けないヤツだと思わなかった」という妻たちの声もちらほら……。
甘く見てパニクった夫
「夫は台風を甘く見ていたんですよね。確かに私たちが東京に住んで5年、台風直撃ってあまりなかった。それにしても甘く見たあげくにパニクるなんて、どうなんでしょう」
笑いながらそう言うのは、ヨリコさん(42歳)。同い年の夫と結婚生活11年になる。今回の台風の暴風には驚いたとか。
「昼間、夫にベランダを片づけておいてと頼んだんですよ。プランターとか植木鉢とか飛んだら困るから。でも夫、やってくれなかったんですよね。風が強まってから、ようやく『忘れてた、というか大丈夫だと思ってた』とあわててベランダに出ていって。濡れ鼠になって戻ってきました」
あわてたせいで植木鉢を割り、ケガまでしていた。いつもそうやって事態を甘く見ては失敗するのが夫の常だとヨリコさんは冷たい口調で言う。
「10歳と7歳の子がいるんですが、どちらのときも夫は出産に間に合わなかった。それも『まだ大丈夫だろう』という甘い見方のせいです。あわててやってきたときは、もう産まれていました。下の子のときも同じ。もうこの人には頼れないなと思っているから、何があってもがっかりはしませんけどね。期待していないから」
しかもベランダの件で「やっちまった」と思った夫は、近くの川の様子を見に行くと言い出した。ヨリコさんは断固、家から出さなかったそうだ。
「川を見てきて名誉を挽回したかったんでしょうけど、危険すぎる。そそっかしい夫だから川をのぞき込んで落ちてしまうかもしれないし、そもそも見に行く必要もない。何かあるたびに迷惑をかけないでほしいですよ」
イラつきながらも、どこか許している雰囲気があった。
子どもより怯えるな
一方、リョウコさん(40歳)はもう少し夫を醒めた目で見ている。「台風の晩、風の音が怖かったんでしょうね。8歳と4歳の娘たちが怯えて寝てくれない。ふたりを抱きしめながら、私だって怖かったですよ。だけどいちばんビビっていたのは夫でした」
夫は暴風音がするたびにきょろきょろしながら家の中を歩き回っていた。泣いている下の娘を慰めてほしかったのだが、そう言っても夫はうろうろするばかり。
「ちょっと、しっかりしてよ。大人でしょって叫んでしまいました。怖くたって娘を落ち着かせることくらいはしないと。親なんだから。それなのに夫は停電が大丈夫だろうかと冷蔵庫を開け閉めしている。部屋の電気がついているんだから冷蔵庫だって大丈夫に決まってるじゃないですか。笑うのを通り越して頭にきましたよ(笑)」
リョウコさんは風が収まった朝方まで、娘たちに添い寝していた。だが夫はひとりで怯えてうろうろしたあげく、4時頃、眠気に負けてひとり高いびき。いい気なものだとリョウコさんは思ったという。
「日頃、理屈っぽくてエラそうなことばかり言っているわりには、いざというとき役に立たない。ママ友たちもみんな同じように嘆いていましたけどね」
いざというとき「夫を見直した」という話、なかなか聞くことができない。