一人旅

京都のお寺めぐり!青もみじや苔の美しいおすすめスポット

近年、京都のお寺のなかでも青もみじや苔庭の美しさで知られるお寺が注目されています。爽やかなグリーン一色に包まれる境内を歩けば、心まで潤いそう。青もみじや苔の美しい4つのお寺と散策途中に立ち寄りたいおやつもご紹介。こちらも抹茶のグリーンに癒されます。

塩田 典子

執筆者:塩田 典子

一人旅ガイド

京都のお寺巡り4選! 青もみじや苔などグリーンがきれい

京都でおすすめのお寺!苔や青もみじがきれい

京都のおすすめのお寺を紹介します!(写真:祇王寺)

青もみじや苔庭の美しさで知られる京都のお寺を巡り、五感で涼を感じてみませんか? お寺ごとに作庭や植栽、伽藍の配置などがそれぞれに異なるので、見比べてみるのも楽しいもの。お寺巡りの合間には、京都ならではの涼スイーツを味わいましょう。こちらも青もみじや苔と同じグリーンが癒してくれますよ。

  <目次>  

圓光寺:青もみじの美しい十牛之庭で早朝の苔庭作務と坐禅体験

京都のお寺巡り1. 圓光寺額縁庭園

額縁庭園


比叡山麓に佇む「圓光寺」は、徳川家康が足利学校から禅師を招いて開いた学校が始まり。明治以降、尼僧専門道場だったことから、本格的な作務や坐禅体験を実施しています。毎週日曜6:00~8:00に坐禅会が開催され、暁天坐禅、作務、法話、朝粥を体験できます(志納金1000円。前日の17:00までの要予約)。
京都のお寺巡り1.圓光寺で早朝の坐禅体験

早朝の坐禅体験


実際に修行が行われてきた坐禅堂で坐禅を組み、本堂に面した江戸時代に造られた池泉回遊式庭園「十牛之庭」で苔庭作務(落ち葉などを集める掃除)を行います。無心で行うことで心が整うはず。十牛之庭は本堂の中から眺める「額縁庭園」としても有名です。心静かに眺めてみましょう。
京都のお寺巡り1.圓光寺で早朝の苔庭作務

早朝の苔庭作務

正門前には平成25年に造られた枯山水「奔龍庭」も。こちらは躍動感のあるデザインなので、見比べてみたいもの。
京都のお寺巡り1.圓光寺の枯山水「奔龍庭」

奔龍庭

圓光寺
・住所:京都府京都市左京区一乗寺小谷町13

・TEL:075-781-8025
・拝観時間:9:00~17:00閉門
・拝観料:大人500円
・アクセス:叡山電鉄叡山本線一乗寺駅から徒歩15分、または市バス5系統の一乗寺下り松町下車徒歩10分
≫≫圓光寺の観光!坐禅体験や苔庭など見どころ、アクセス
 

高台寺:秀吉とねねの寺で小堀遠州作の名庭を鑑賞

東山では豊臣秀吉の菩提を弔うために正室・北政所ねねの創建した「高台寺」へ。桃山様式の伽藍の数々が点在する境内には、開山堂を挟むように、偃月池と臥龍池2つの池を配する池泉回遊式庭園が見どころのひとつ。国の史跡・名勝に選ばれた庭園で、水面に映り込む青もみじが目を楽しませてくれます。
京都のお寺巡り2.高台寺の開山堂

臥龍池越しの開山堂

例年、春・夏・秋には定期的にライトアップイベントも行われていて、奥行きのある境内が幻想的な雰囲気に包まれます。2019年夏は8月1日(木)~18日(日)にライトアップを実施。枯山水庭園の方丈前庭「波心庭」ではプロジェクションマッピングも行われ、さらに艶やかな情景が目の前に広がります。
臥龍池

ライトアップされる臥龍池に映り込むモミジ

京都のお寺巡り2.高台寺のライトアップされる方丈前庭

ライトアップされる方丈前庭

ライトアップに先行して、7月15日(月・祝)~8月31日(土)には高台寺と、秀吉の死後、北政所が亡くなるまでの19年間余生を送った圓徳院で「百鬼夜行展」を開催。所蔵の百鬼夜行絵巻や河鍋暁斎の掛け軸、藤井湧泉氏の襖絵「妖女赤夜行進図」が特別公開されます(拝観時間も延長)。妖怪の描かれた特別御朱印(書置タイプ。枚数限定)も授与されるほか、高台寺天満宮での限定グッズ、門前の湖月茶屋では限定メニュー「妖怪ソーダ」も販売予定です。
京都のお寺巡り2.高台寺の伝土佐経隆「百鬼夜行図」一部抜粋

伝土佐経隆「百鬼夜行図」一部抜粋(特別許可を得て撮影)

高台寺
・住所:京都府京都市東山区高台寺下河原町526

・TEL:075-561-9966
・拝観時間:9:00~17:30(17:00受付終了)※「百鬼夜行展」期間は~18:30(18:00受付終了)、ライトアップ期間は~22:00 (21:30受付終了)
・拝観料:大人600円
・アクセス:東山安井バス停から徒歩7分
≫≫ねねの寺・高台寺の観光!ライトアップや御朱印情報
 

祇園下河原 page one:東山散策の途中で老舗氷室のかき氷を

高台寺のお膝元、東山散策の合間にひと休みしたいのが、かき氷が評判で夏場は平均2時間待ちという「祇園下河原 page one」。こちらは創業133年を数える、京都の老舗氷室「森田氷室本店」の五代目兄弟が氷の魅力を伝えたいと立ち上げたお店です。
京都のお寺巡りの合間に食べたいかき氷屋さんの外観

大小の丸窓がかわいい外観

 
京都のお寺巡りの合間に食べたいかき氷屋さんの店内

古い町家を改装した店内

こちらのかき氷が手削りであるのはもちろんのこと、器まで氷塊から手で削り出した氷製! ひとつ一つ新たに削り出しているそう! 最後までかき氷が溶けることなく、美味しくいただけます。通年提供のかき氷は9種類。生絞りレモン、オレンジ、苺のほか、京都・宇治の抹茶を使った宇治金時なども。その日の気温や湿度によって氷の食感は異なりますが、私がいただいた日はふわふわで口の中ですーっと溶けていきました。抹茶たっぷりで風味は濃厚。抹茶も粒あんも甘さ控えめでサッパリといただけました!
京都のお寺巡りの合間に食べたい宇治金時

宇治金時1100円

京都のお寺巡りの合間に行きたいかき氷やさんの坪庭が見えるソファ席

坪庭が見えるソファ席


JR東海の旅行商品「夏の京都の涼めぐり」プランに付く、京サマーsweetsちけっとも利用可能。宇治金時は2枚、その他のかき氷は1枚と引き換えで味わうことができます。
【参考サイト】JR東海「夏の京都の涼めぐり」

祇園下河原 page one
・住所:京都府京都市東山区下河原通八坂鳥居前下る上弁天町435-4

・TEL:075-551-2882
・拝観時間:11:00~16:00、18:00~24:00
・定休日:水曜
・アクセス:京阪本線祇園四条駅より徒歩12分
 

祇王寺:「平家物語」にも登場。奥嵯峨にひっそり佇む

『平家物語』巻第一『祇王』にも登場するこちらの草庵は、平清盛の寵愛を受けた白拍子の祇王が、清盛の心変わりにより都を追われ、母刀自と妹祇女とともに出家、仏門に入った場所。その後、清盛が心を移した仏御前も加わり、4人で余生を送りました。4人の女性と平清盛、本尊大日如来の木像が草庵の仏間に安置されています。控えの間には「吉野窓」が設えられ、外の竹やぶの緑が畳に映り込んで見え、心が安らぎます。
京都のお寺巡り3.祇王寺の吉野窓

草庵の控えの間にある「吉野窓」


草庵の目の前には美しい苔に覆われた苔庭が広がり、頭上を青もみじが覆い尽くします。初夏から盛夏にかけては、緑一色に染まり、その奥に草庵の茅葺き屋根が垣間見えます。苔庭の周りに整備された散策路を巡れば、約30種類ほどある苔の様子や、苔の緑と調和する石燈籠やつくばいを望むことができます。頭上を覆う青もみじは秋には深紅に。色づいた葉が苔庭を覆い尽くす秋は、真っ赤なじゅうたんを敷き詰めたかのようになります。
京都のお寺巡り3.祇王寺の苔庭

苔と青もみじで緑一色に染まる初夏の苔庭

 
京都のお寺巡り3.祇王寺で見れる苔の鉢植え

苔庭で見られる苔を鉢植えで展示


祇王寺
・住所:京都府京都市右京区嵯峨鳥居本小坂町32
・TEL:075-861-3574
・拝観時間:9:00~17:00(16:30受付終了)
・拝観料:大人300円
・アクセス:JR山陰本線(嵯峨野線)嵯峨嵐山駅、または嵐電(京福電車)嵐山駅より徒歩20分
≫≫祇王寺の苔がすごい!青もみじや御朱印などの見どころ​​​​​​​
 

常寂光寺:小倉山中腹に佇む青もみじと苔庭が競演する寺院

古来、紅葉の名所として知られる小倉山中腹、歌人で「百人一首」選者でもあった藤原定家が山荘を構えていた場所に、慶長年間(1596~1614)、日禛上人が隠棲し、開創しました。
京都のお寺巡り4.常寂光寺 茅葺きの仁王門

茅葺きの仁王門

勾配と奥行きのある境内の中でも特に苔と青もみじの競演が美しいのが、仁王門から庫裡へと向かう末吉坂。青もみじで陽射しが遮られることで、苔の色が濃く鮮やかに育ち、もこもことしたじゅうたんが敷き詰められているかのよう。その奥の竹林の足元にも苔が育てられています。竹林に苔庭を作るのは大変難しいのだそう。
京都のお寺巡り4.常寂光寺の苔の美しい末吉坂

苔の美しい末吉坂

京都のお寺巡り4.常寂光寺の竹林の苔庭

竹林の苔庭

本堂からさらに登ると多宝塔、その上には見晴らしの良い展望台があります。多宝塔越しに見る京都市街と山並みにホッと心が和むはずです。
京都のお寺巡り4.常寂光寺の多宝塔

頂上近くから見下ろした多宝塔


常寂光寺
・住所:京都府京都市右京区嵯峨小倉山小倉町3
・TEL:075-861-0435
・拝観時間:9:00~17:00(16:30受付終了)
・拝観料:大人500円
・アクセス:JR山陰本線(嵯峨野線)嵯峨嵐山駅から徒歩15分、嵐電(京福電車)嵐山駅から徒歩20分
≫≫常寂光寺の観光!苔、青もみじや御朱印、アクセスなど


ご紹介したお寺では、苔や青もみじを堪能できる特別プランも実施するのでチェック! まず、圓光寺では2019年6月30日(日)6:30~10:30に「早朝の苔庭作務と坐禅体験」、常寂光寺では2019年6月22日(土)13:30~16:30に「苔テラリウム」ワークショップを開催します(申込期限は前日23:00まで)。また常寂光寺や祇王寺の苔庭めぐりが楽しめる個人型フリープランも用意。
【関連サイト】
JR東海「そうだ 京都、行こう。」苔むす京の名刹で一流から学ぶ本気の苔体験プラン

また、2019年9月30日(月)まで「苔と青もみじの名所/御朱印めぐり」キャンペーンを実施中。ツアー参加特典として、青もみじの名所と呼ばれる圓光寺、高台寺、常寂光寺など対象11社寺で、季節限定の青もみじのデザインが施された特別御朱印を2枚受けることができます。
【関連サイト】
JR東海「そうだ 京都、行こう。」苔と青もみじの名所/御朱印めぐり
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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