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新しい携帯電話会社「イーモバイル」が登場

「ケータイの新ケータイ」というコンセプトを掲げる、第4の携帯電話会社「イーモバイル」が3月31日に誕生する。サービスや料金、新しい端末となる「em・one」の気になる中身を紹介する

石川 温

石川 温

携帯電話・スマートフォン ガイド

「日経TRENDY」に編集記者として従事。そこで携帯電話の面白さに目覚める。その後、携帯ジャーナリストとして独立。テレビ東京系「TVチャンピオン」ケータイ電話通選手権に出場し、準優勝を飾る。現在は「報道ステーション」や「日経TRENDY」、「BestGear」など、テレビや雑誌など、さまざまな媒体で活躍中。

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記者会見ではイーモバイルの千本倖生会長が登場。「ケータイの新ケータイ」というコンセプトを紹介

2007年、2つの新しい携帯電話会社が登場する。ひとつは、ADSLのホールセール(卸売り)を手がけるイーアクセスの子会社であるイーモバイル。もうひとつはアイピーモバイルという会社だ。先頃、イーモバイルのサービス内容や新端末が明らかになったので、紹介していこう。

「ケータイの新ケータイ」を目指す


3月31日からスタートするイーモバイルは、親会社がADSLを手がけているだけあって、データ通信を中心にサービスを手がけていく予定だ。「ブロードバンドの世界をモバイルでも」というコンセプトを狙っている。

本体をスライドさせるとキーボードが登場。メール作成もさくさくできる

その第一弾端末となるのが「em・one」だ。ウィルコム向けのW-ZERO3や、AQUOSケータイですっかりおなじみのシャープが製造を担当している。
「em・one」は、モバイル環境でインターネットに接続できる端末だ。HSDPAという無線システムに対応しているため、通信速度はスペックでは最高3.6Mbpsとなっている。実際、記者会見が開催されたホテル(東京都港区)では、2Mbps近い数字を達成していたので、実用性はかなり高いと言えるだろう(ただし、正式サービス前ということもあって、周辺にユーザーが全くいないというのが幸いしているが)。
無線LAN機能もあるため、オフィスや公衆無線LANエリアでは、パケット網を経由せずに使うことができる。

「em・one」は、4.1型の大きな液晶を搭載し、また本体をスライドすることでキーボードが登場する。外出先でもメールの返信や、ワードなどの文書作成、エクセルなどの編集も可能となっている。

さらに、ワンセグ機能も搭載しているので、エリア内なら、地上デジタル放送を楽しむことできる。
パソコンと接続すれば、そのままモデムとしても機能する。
まさに「最強のモバイルデバイス」とも言えるスペックを備えている。

ただし、注意しなくてはいけないのが、「電話」として音声通話機能が搭載されていないという点だ。そのため、W-ZERO3のように、音声通話も使うというわけにはいかない。あくまで外出先でインターネットに接続するという端末であることを理解しておこう。

気になるのが利用料金だが、通信料金は月額5980円となっている。もちろん完全定額制で、しかもパソコンにつなげて利用してもこの金額だ。
かなり衝撃的といえる値段設定といえるだろう。PHSのウィルコムでもパソコンにつなげても完全定額制というプランを用意しているが、通信速度が最高408kbpsと、イーモバイルに比べるとかなり見劣りしている。その点、イーモバイルは最高3.6Mbpsで、月額5980円という設定になっているのだ。

ただし、注意しなくてはならないのがエリア展開。サービス開始時の段階では、関東地区の場合は東京23区内、東海地区は名古屋市、関西地区は大阪市、京都市となっている。その後の展開としては、2007年6月末までに、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の国道16号線の内側、兵庫県神戸市および大阪市近郊都市部を予定する。
すぐに全国どこででも使えるわけではないのだ。


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