ボーナスが「少ない」または「ない」人の家計対策
出費が多くなりがちな時期は、ボーナスでまかなう人が大半だと思います。しかしボーナスがなければそうはいかず、それらの費用を捻出するのに苦労する人もいるはずです。とくに年末年始、年度始めなど年に何回かは、出費が多くなる時期が訪れます。そんな時のために、ボーナスが「少ない」または「ない」人の家計対策を考えていきましょう。
ボーナスに頼らない家計作り
そもそもボーナスはもらえるとうれしい半面、家計的には毎月の家計支出の不足分をボーナスで穴埋めするなど、ボーナス頼みの習慣がついてしまうというマイナス面もはらんでいます。そこで提案したいのが、ボーナスに頼らない強い家計を作ってしまうことです。そもそも「ボーナスがない」ものとして家計を回せるようになれば、いざボーナスがなくなったとしても安定的な家計が築けるのです。ボーナス支出をリストアップ
ボーナスに頼らない強い家計を作るには、まず今までボーナスに頼っていた支出を書き出してみることから始めましょう。実際に書いてみると、どれほどボーナスに頼っていたのかが分かると思います。<例>
・長期休暇のレジャー代……15万円
・年末年始の帰省費用……10万円
・住宅ローンのボーナス払い……20万円
・家電の買い替え費用……10万円
・冠婚葬祭費……5万円
・税金(固定資産税、自動車税など)……15万円 など
ボーナス支出の貯め方は?
これからは足りなくなったらボーナスで穴埋めするのではなく、毎月のやりくりの中から上記でリストアップしたような費用を出せるようにすることが理想的です。そのためには、毎月の生活費を出し入れする口座とは別の口座(特別支出口座と呼びます)を作り、特別支出口座の中に日頃からお金を貯めておくことをおすすめします。
とはいえどうやって特別支出口座にお金を貯めたらよいのでしょうか?
まず実行していただきたいのが家計の見直しです。以下の順番ではじめてみましょう。
家計の見直し⇒余剰金を捻出⇒先取り貯蓄をする
家計の無駄を徹底的に洗い出す!
家計を見直す際に最初にすべきことは、家計簿をつけることです。今まで家計簿をつけたことがなかったとしても、まずは3カ月だけでもいいのでつけてみましょう。家計簿をつけることは、家計全体のお金の流れを把握できるのと同時に、家計の無駄を発見できる効果があります。家計簿は手書きでもスマホアプリでも、自分がやりやすい方法でOKです。以下に家計支出の中で無駄が生じやすい代表的な費用と、改善するための対策を挙げておきます。
- スマホ代などの通信費……格安スマホに変える/ガラケーを使う/固定電話をやめる/インターネットとスマホ代のセットプランにする
- 外食費……お昼はお弁当を持参する/外食する回数を決めてしまう(例……ランチの外食は週に1回まで、夜の外食は月に2回までなど)
- 保険料……死亡保障は保険料が割安な収入保障保険や会社の団体定期保険などで備える/医療保険をやめて健康保険でカバーする/ネット系損保の自動車保険に加入する
- 居住費……住宅ローンをより安い金利のものに借り換える/賃貸なら賃料の安い物件に引っ越す
「先取り貯蓄」を即実行!
家計の見直しにより余剰金を捻出できたら、余剰金を貯金に回しましょう。また確実に貯金するためには、給料などの収入を得た段階で、即座に貯蓄すること(これを先取り貯蓄といいます)を行ってください。
先取り貯蓄をするには、会社員であれば社内預金や財形貯蓄制度(会社が制度を導入していれば)、それ以外では、銀行の積立定期預金などもおすすめです。収入から貯金分が自動的に引き落とされる仕組みを作ってしまうことが重要なのです。
特別支出口座に資金移動する
ある程度貯まってきたら、今までボーナスに頼ってきた特別支出分の金額を、特別支出口座に資金移動しておきましょう。このように普段から特別支出を別の口座に貯めておけば、収入が減ったり、ボーナスが支給されなかったりしても家計が回るようになります。また、特別支出の予算の中には、家族が楽しむための費用も見積もっておきましょう。ボーナスが支給された時と同じような気分を味わうことができるからです。
住宅ローンのボーナス払いは再考を!
なお、住宅ローンの返済をボーナス時に増額する「ボーナス払い」にしている人も多いと思います。しかし、ボーナス頼みの返済計画はとても危ういものだということを実感された人も多いと思います。この際、金融機関に相談してボーナス払いを止めてみることも一つの選択肢です。コロナの影響が長引いているため、支出の抑制を余儀なくされている方もいると思います。これからも同じようなことが起きないとは限りませんので、ボーナスに頼らない強い家計を作ってくださいね。
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