2025年には認知症高齢者が730万人に!
高齢化に伴って、認知症高齢者の増加が社会問題になりつつあります。厚生労働省によると、65歳以上の認知症高齢者は、2012年には462万人(高齢者の約7人に1人)でしたが、2025年には730万人(高齢者の5人に1人)に増えると予測しています。認知症になると、治療費はもとより、介護を受ける費用、徘徊で行方不明になったときの捜索費用など、健常な高齢者よりお金がかかることが考えられます。
そんな費用をカバーするために、認知症にスポットを当てた認知症保険が登場してから約2年半が過ぎました。最初に登場した認知症保険は、認知症になり、その状態が180日継続するなど、いわゆる「状態要件」がありました。その後、認知症と診断確定されるとお金を払う「状態要件」のない特約や保険が登場しました。
認知症保険の保障が拡大!
そして、2018年10月、さらに進化した認知症保険が2つ登場しました。1つは、認知症にならないよう、契約の1年後、その後は2年ごとに「予防給付金」を支払うのが特徴の保険です。この予防給付金を、認知症の前段階であるMCI(軽度認知障害)の発症リスクを調べるMCIスクリーニング検査の費用に使ってもらおうというものです。予防給付金を受け取っても、検査は強制ではありません。また、この保険は、認知症と診断されると「診断診断保険金」が、所定の状態が180日継続すると「認知症治療保険」が受け取れます。
ちなみに、日本神経学会の調査によると、MCIと診断された後、適切な対応をすることで14~44%が回復しているそうです。
もう1つは、MCIと診断されると「軽度認知障害一時金(認知症一時金の5%)」、その後、認知症と診断されると「認知症一時金(残りの95%)」が支払われます。MCIを経ずに、認知症と診断された場合は「認知症一時金(100%)」が支払われます。
新しく登場した認知症保険は、予防から保障する、MCIから保障する――と、保障を拡大したものです。
損害保険会社も認知症には問題意識を持っており、認知症の人が加入でき、徘徊で行方不明になったときの捜索費用や認知症の人が他人に損害を与えた場合の損害賠償責任の補償などをセットした保険を販売しています。
認知症でかかるお金の備えができる保険・特約が発売されるようになりましたが、老後資金用の貯蓄を積み増しておくという方法もあります。