IHクッキングヒーターのグリルで魚は美味しく焼けるのか?
IHクッキングヒーターには興味があるけれど、はたして食べ物は美味しく仕上がるのか?と疑問に思う方も多いと思います。そこで、IHクッキングヒーターだと美味しく仕上がらなそうなイメージの強い「魚」を調理、試食して検証してみることにしました。今回の検証にご協力いただいたのは、日立アプライアンス(株)さんで、機器は「火加減マイスター」 HT-L300Tシリーズを使用しました。
大ぶりのサンマが5尾も入るグリル庫内のサイズ!
今回の検証は、旬の魚サンマを使用します。旬だけあって、丸々太っておいしそうです。グリルを開けて、まず思ったのは、「グリル庫内が大きい!」ということ。巾も高さも、従来のグリルより一回り大きい印象です。グリル皿も深くて安定感があります。サンマ5尾が余裕で入りました。
魚の焼き加減はIHが自動で調節!
調理分類、メニュー、火力を選んでスタート。ここで、1つ疑問が。単に「魚焼き」といっても、サンマの場合とアジの干物を焼く場合とでは火力の強さや時間が異なるのでは?同じサンマでも1尾のときと5尾のときとでは焼き方が違うはず。その疑問をメーカーの方にぶつけてみると、センサーがきちんと焼き具合を管理しているから、その魚の種類や量によってちょうどいい焼き加減に仕上げてくれているとのことでした。最近のIHクッキングヒーターは思っていたよりずっと賢いのですね。
焼いている最中は放置できるのがIH最大のメリット!
スタートボタンを押した後は、そのまま放置し、23分後を待ちます。
今回の取材で改めて、IHクッキングヒーターの「放置できる」という特徴が、筆者にはとても魅力的に感じました。この放置している間に、他の調理に没頭してもよし、洗濯物をたたんでもよし、電子レンジの感覚で使えるのがとてもよいのです。
音でお知らせサンマの焼き上がり!
美味しそうな匂いがしてきたなと思ったときに、出来上がりの知らせが聞こえてきました。こんがりと焼けていて美味しそうに仕上がっています。焦げすぎたり、生っぽかったりするんじゃないかと少し不安がありましたが、ちょうどいい焼け具合で仕上がっているのを見て、少しIHクッキングヒーターを見直しました。
サンマを100尾焼いた後のグリル庫内を比較するデータもありました。グリル皿が深くなった分、調理中の油の飛び跳ねをガードしてくれ、庫内が汚れにくくなっています。
外はパリッと中はふんわり!
お皿に並べ、いよいよ試食です。箸を入れると、皮の部分からパリパリといい音が聞こえてきました。身の部分もジューシーに仕上がっていて、とても美味しい!!美味しいサンマを美味しく焼かないと食べられない内臓やシッポも、全然食べられます。「定食屋で食べるサンマより断然美味しいんですよね」と、メーカーの担当者さんが言うだけありました。
IHクッキングヒーターで魚を焼いたら、皮は焦げて身はパサパサになるんじゃないかというIHクッキングヒーターに対する筆者の偏見がなくなった瞬間でした。
焼き魚だけでなく煮魚やパエリアも調理できる!
「実はサンマだけでなく、他の料理も用意しているんです」と、日立アプライアンスさんからご提供いただいた料理があり、それもご紹介します。まず、「これ、本当にグリルで作ったんですか?」という疑問が。大きさ的にもグリルに入るように思えないし、煮魚をグリルで作るという発想がありませんでした。
きんめだいがグリルの中で調理され終わったところの写真です。深さ5.7㎝のグリル皿に、しっかりきんめだいが入っていました。生のきんめだいと煮汁を入れて、アルミホイルと専用のフタをのせて、スタートボタンを押した後、40分ほど放置で出来上がるそうです。これも、しっかり煮汁の味が染みていて美味しく仕上がっていました。
色々な具材が入ったパエリアです。こちらはさすがに、生の具材を入れて加熱して出来上がりというわけにはいきませんが、エビやごはんなどに下ごしらえとして先に少し火を通してから40分程度加熱して出来上がっています。こちらもきんめだいと同じ、深さ5.7㎝の深いグリル皿を使用しています。深さの違う2種類のグリル皿を使えば、とてもたくさんの料理が作れ、楽しめそうですね。
火加減の難しい玉子焼きもIHなら火加減をキープ!
手軽に使えることがウリのIHクッキングヒーターですが、初めてでも玉子焼きが上手に作れるか?ということで、同行した編集者さんが卵焼きに初挑戦してみました。油をひいて、卵を入れ、巻いていくという動作を4回繰り返すと出来上がります。玉子焼きで難しいのは、火加減。このIHクッキングヒーターでは、玉子焼きに適した170度にフライパンの温度をキープしてくれるため、メニューで卵焼きを選んだあとは火加減の調節が不要です。
初挑戦の玉子焼きでしたが、焦げずにふんわりと仕上がりました。
IHにはそばゆでが吹きこぼれない機能も搭載
もう一つの実験は、そばゆでです。そばをゆでるとき、必ずふきこぼしてしまうのは筆者だけではないはずです。ところが、このIHクッキングヒーターには、「麺ゆで」メニューというものがあり、それを設定すると、自動で火力を抑制(ON⇔OFF)しながら、ふきこぼれを抑えて麺をゆで上げるという優れた機能がついているというので、試してみました。やはり、あぶくが上がってきてふきこぼれそうになると火力が弱くなり、うまくふきこぼれを防いでいました。毎度ふきこぼして、コンロを汚してしまう筆者にはうらやましい限りの機能でした。
IHクッキングヒーターを使って、色々な調理体験をしてみましたが、筆者の感想は、「IHクッキングヒーター、進化している!」でした。ひと昔前の、焦げたりパサついたりといった、料理がおいしくできないIHクッキングヒーターとは別物のように思います。IHクッキングヒーターの購入を検討されている方や、興味のある方に、少しでも参考になれば幸いです。
最後になりますが、ご協力いただきました日立アプライアンスの皆様、どうもありがとうございました。
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