デザインはよりカラフルに。劇的に変わった視聴体験
まずは見た目から。ディスプレイは6.4インチの有機ELで、6.3インチの「Galaxy Note 8」から0.1インチほど画面サイズが大きくなっています。最近の大画面スマートフォンでは、フロントカメラ部分を切り欠いたノッチデザインが一般的になりつつある中、「Galaxy Note 9」はノッチ非採用。大画面は欲しいがノッチはあまり好きではないという人に、まさにうってつけの製品ともいえます。 画面サイズだけでなく、本体サイズもほんの少し変わっていますが、それは数字上わかることであって、実際に手に持った印象ではほとんど違いがわからないレベル。にもかかわらず、バッテリーが3300mAhから4000mAhへと、かなり大きくなっているのは、特筆すべきポイントです。実際に試用期間中、バッテリーが著しく減ってしまうことや、途中で充電が必要になることは一度もありませんでした。夜、充電を忘れた翌日も、丸1日なんの心配もなくバリバリ使うことができました。なお、ディスプレイの解像度はどちらも2K QHD+(2960×1440)で、HDRに対応しているのも同じですが、「Galaxy Note 8」ではモノラルだったスピーカーが、「Galaxy Note 9」ではDolby Atmos対応のステレオスピーカーになっているため、映像の視聴体験は大きく向上しています。ディスプレイが高解像度で大きく、音も立体的で迫力があるので、ゲームを楽しむのにも最高ですし、映画などを見ると作品の世界にしっかり引き込まれます。スマホでエンターテインメントを楽しみたい人は、このあたりも要チェックです。
「Galaxy Note 8」ではミッドナイトブラック、メイプルゴールドの2色展開でしたが、「Galaxy Note 9」では選べる色もややカラフルになっています。付属の「Sペン」はこれまで本体色と同色でしたが、「Galaxy Note 9」ではオーシャンブルーにだけ、本体色と異なる黄色の「Sペン」が付属しています。
Sペンにリモコン機能を搭載。セルフィーがラクに!
続いて「Galaxy Note」シリーズのアイデンティティともいえる「Sペン」。ガラスの上をプラスチックが滑るのではなく、本物のペンのようにちゃんと“引っかかり”がある書き味の良さ、ディスプレイオフの状態からロック解除の手間なくさっとメモがとれる手軽さは、「Galaxy Note 8」からしっかり継承されています。加えて「Galaxy Note 9」の「Sペン」は、今まで未対応だったBluetoothに対応。ペンとして手書きができるだけでなく、スマホのリモコンとしても使うことができます。カメラのリモコンシャッター、プレゼン時のページ送り、動画の再生、ストップなどのリモコン操作といった使い方が可能になりました。大きく進化したカメラ。特に暗いシーンで差が付く
背面のカメラが2つあるのは同じですが、カメラも大きく進化しています。ぜひこのあとの作例を見比べてもらえればと思いますが、今夏発売された「Galaxy S9+」と同じく、シーンを自動認識し最適なモードで撮影ができるほか、シーンにあわせて絞りを機械的に切り替えるしくみも採用されています。これにより暗い場所ではより明るく、逆に明るい場所でも白飛びしにくい写真撮影が実現。また動画撮影では、スーパースローモーション撮影にも対応しています。ほぼ真っ暗な公園で撮影しました。「Galaxy Note 8」(左)は暗くノイズが目立つだけでなく、人物の肌の色も周囲の緑に引きずられていますが、「Galaxy Note 8」(右)ではノイズが抑えられているだけでなく。人物もより鮮明に写っています
「Galaxy S9+」では2つのレンズが縦に並んでいましたが、「Galaxy Note 9」では前モデル同様レンズは横並び。ただし指紋センサーの位置は、カメラから少し離れた場所に移動しています。「Galaxy Note 8」(左)では、指紋センサーに触れようとしてカメラに指紋がべったり……ということもよくありましたが、「Galaxy Note 9」(右)ではそのあたりが多少使いやすくなった印象です。
暗所にも花粉症にも強いインテリジェントスキャン搭載
さらに「Galaxy Note 9」は、「Galaxy S9」から採用されたインテリジェントスキャンにも対応。虹彩認証、顔認証、指紋認証という3つの生体認証を組み合わせることができます。「Galaxy Note 8」でも虹彩+指紋、顔認証+指紋という組み合わせは可能でしたが、虹彩+顔認証の組み合わせはできませんでした。スマホのロック解除時、虹彩認証だと目の位置をあわせるのがやや面倒だし、顔認証は暗い場所やマスクをしているとうまくいかないことがありますが、この2つを状況に応じて賢く組み合わて使うのが、インテリジェントスキャンの特徴です。このほか「Galaxy S9」のCMでおなじみになった「マイ絵文字」は、「Galaxy Note 9」でも利用できます。顔認識機能を使って自分の顔をスキャンして、そっくりのアバターを作れるだけでなく、そのアバターを使ったスタンプを自動作成できるというもの。スタンプは画像データなので、いろいろなSNSに活用できます。
また「Galaxy Note 9」には、テレビなどのモニターにつなぐとPCライクな「DeXモード」に切り替わる機能も備わっています。「Galaxy Note 8」では、このモードを使用するために別途専用の機器が必要でしたが、「Galaxy Note 9」はケーブルでつなぐだけとより手軽になりました。コレが使えると、たとえば出張先のホテルのテレビなどを使って、スマホひとつで仕事をこなすことも可能。「Sペン」とあわせて、ビジネスユーザーにおすすめの機能のひとつです。