そもそもお小遣いの語源は?
ふだん、何気なく使っている「お小遣い」という言葉。なぜそう呼ぶのでしょうか? そもそもの語源は「小遣銭(こづかいせん)」を略したもので、生活費とは別に買い物や自由に使っていいお金のこと。もともとは子どもに与えるお金のことを指していました。ポケットマネーも同様の意味があるそうです。 独身時代は、収入の範囲内で好きなだけお金が使えるので、「お小遣い」という概念があまりないかもしれません。ところがいざ結婚して家族ができると、子どもが生まれたり、マイホーム購入を考えたりと、「貯蓄」の必要性が出てきます。そうした場面で改めて「家庭での家計管理」「お小遣いの管理」の重要性に気づく人が、けっこう多いのです。家計管理の方法は、各家庭によってそれぞれ。夫または夫婦それぞれの収入から生活費を出し合うという方法もありますが、お互いの収入をオープンにして、支出の状況をしっかり把握しておくことが、将来的にお金を貯めていくためには重要になります。
住居費や食費などの予算を立てるのと同じで、お小遣いも1つの支出項目として割り出しておくことが、家計管理の第一歩といえるのです。
では、実際のところ、夫のお小遣いはどれくらいが妥当なのでしょうか。各家庭のお小遣い事情がわかるデータを用いて詳しく解説します。
夫のお小遣いの平均額は「3万8642円」!
新生銀行が20~50代の会社員やパート・アルバイトを対象に調査している「2022年会社員のお小遣い調査」によると、男性会社員のお小遣いの平均額は「3万8642円」と、前年より68円減少しました。https://www.shinseibank.com/corporate/news/pdf/pdf2022/220627_OkozukaiSurvey_j.pdf
1年間でお小遣い額に「変化なし」と答えたのは約8割で、変化があった人では「アップした」が6.5%、「ダウンした」が9.3%と、ダウンした人の割合がやや多い結果となりました。お小遣いがダウンした理由は、「給料が減ったから」が58.6%で最も高く、次いで「生活費にかかるお金が増えたから」19.0%、「コロナの影響で本業の収入が減少したから」15.5%となっています。
女性会社員のお小遣いの平均額は「3万3278円」という結果で、最も少ない2019年(3万3269円)に次ぐ金額になりました。
次に、男女・年代別のお小遣い額平均を見てみましょう。
●年代別・会社員のお小遣い額の平均額
20代……男性3万6792円/女性3万7624円
30代……男性4万149円/女性3万3597円
40代……男性3万8049円/女性3万523円
50代……男性3万9523円/女性3万1557円
男性は30代が金額が多く、20代が最も少なくなっています。一方女性は20代が金額が多く、40代が最も少ないという結果になりました。
次に、男性会社員のお小遣い額をライフステージ別に見てみましょう。
●ライフステージ別・男性会社員のお小遣い額の平均額
未婚……4万5549円
既婚・子どもなし(共働き)……3万6449円
既婚・子どもなし(主婦・無職)……2万4381円
既婚・子どもあり(共働き)……3万2875円
既婚・子どもあり(主婦・無職)……3万6323円
独身者は、家計に余裕があるためかお小遣いが4万円を超えています。なお、子どもがいる家庭の中では、中高生と大学生がいる世帯のお小遣いが、もっとも少なくなっています。
お小遣いには昼食代や飲み会代なども含まれている
夫のお小遣いが平均額の3万8642円だとすると、1日で使える金額はいくらになるでしょうか。土日を除いた平日22日で計算してみると、1日約1756円となります。その内訳には昼食代や飲み会代、お茶やコーヒー代、趣味のお金も含まれます。さきほどの新生銀行のデータで見ると、男性会社員の昼食代の平均額は623円です。これだけの予算で毎日外食するのは厳しい状況といえるでしょう。そのため、お弁当を持参している人の割合は33.9%で、次いでお弁当を購入する人が23.8%、社員食堂利用が15.0%というデータが出ています。
ちなみに、男性会社員の1カ月の平均外飲み回数は2.1回、女性会社員は1.9回と、どちらも昨年と同水準となっています。
お小遣いは家計の10%以内に抑えるのが理想的
データから夫のお小遣い事情を見てみましたが、ご自身の家庭と比べてみていかがでしたか? もちろん、お小遣いの平均額はあくまでアンケート調査の結果なので、収入によって増減が生じるものです。もし、これから夫のお小遣いを決めるのであれば、多くのファイナンシャルプランナーが推奨しているように、「家計に占めるお小遣いの割合は、夫婦で10%以内」に抑えるのを目安にするといいでしょう。いずれにしても、夫婦できちんと話し合い、納得してお小遣いの金額を決めることが大切です。
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