外貨宅配サービスの申し込み方法や届くまでの時間、手数料を比較
海外旅行や出張に出かけるときなど、事前に外貨を用意しておきたいときに使えるのが「外貨宅配サービス」です。これは、店舗や窓口に行くことなく、自宅や勤務先に外貨が直接送られてくるという便利なサービスです。申し込み方法や届くまでの時間、手数料はどうなっているのでしょうか。各社のサービスを紹介しましょう。インターネットで申し込めて自宅や勤務先に外貨が届く
海外旅行へ行くとき、空港で外貨に両替しようとしたら、両替所が混雑していて出発ぎりぎりになってしまった…という経験がある人もいるでしょう。余裕をもって外貨を両替しておきたい人にとって便利なのが「外貨宅配サービス」です。これは、インターネットや電話で申し込みができて、両替した外貨を自宅や勤務先まで書留郵便などで届けてくれるというもの。店舗に行く時間を省けるうえ、インターネットを利用すれば24時間申し込みができるのも便利です。
現在、大手銀行で外貨宅配サービスを扱っているのは、三井住友銀行、りそな銀行、ゆうちょ銀行などです。りそな銀行はトラベレックスという外貨両替店取次となるので、ここでは、三井住友銀行、ゆうちょ銀行それぞれのサービスを比較してみましょう。
<主な銀行の外貨宅配サービスの例>
●三井住友銀行・申し込み方法…インターネット
・取り扱い通貨…34通貨
・送付までの日数…平日14時までの申し込みで当日発送
・配送料…1万円以上3万円未満/1200円
3万円以上8万円未満/600円
8万円以上30万円未満/無料
・申込金額…1回あたり1万円以上30万円まで
・口座開設…不要
・料金の支払い方法…代金引換
・受取場所…自宅、勤務先
●ゆうちょ銀行
・申し込み方法…インターネット
・取り扱い通貨…15通貨
・送付までの日数…平日14時までの申し込みで当日発送
・配送料…無料
・申込金額…1回あたり3万円以上50万円まで
・口座開設…ゆうちょ銀行の総合口座およびキャッシュカードが必要
・料金の支払い方法…口座から引き落とし
・受取場所…自宅、勤務先
三井住友銀行の外貨宅配サービスは、自宅や勤務先で外貨を受け取る際に代金を支払うため、事前に口座を開設する必要がありません。また配送料は、三井住友銀行は両替する金額により無料になる条件がありますが、ゆうちょ銀行は無料となっています。また、1回に両替できる申込金額も異なるので、確認しておきましょう。
ほかに外貨宅配サービスを扱う金融機関は?
武蔵野銀行や福島銀行などの複数の地方銀行や、イオン銀行やジャパンネット銀行などのネット銀行でも同様のサービスを提供していますが、いずれも三井住友銀行との提携によるものとなっています。また、大和ネクスト銀行、三井住友信託銀行でも、外貨宅配サービスの取り扱いがあります。郵送での申し込みとなるので、外貨が届くまでに多少時間がかかるほか、保有口座の外貨預金からの引き落としとなります。
新生銀行でも外貨宅配サービスを扱っていますが、同様に保有口座の外貨預金からの引き落としで、申し込みは専用ダイヤルへの電話のみとなっています。
なお、ソニー銀行でも以前は外貨宅配サービスを取り扱っていましたが、現在はサービスを終了しています。
外貨両替専門店の宅配サービスもある
銀行以外の外貨両替専門店でも、外貨宅配サービスが利用できます。代表的なのが下記のサービスです。<外貨両替専門店の外貨宅配サービスの例>
●GPA(グリーンポート・エージェンシー)
・申し込み方法…インターネット
・取り扱い通貨…34通貨
・送付までの日数…(例)渋谷区恵比寿の場合、8/22日申し込みで8/24~9/3日までに配達
・配送料…無料
・申込金額…1回あたり3万円以上30万円まで
・料金の支払い方法…代金引換
・受取場所…自宅、勤務先
●JTB
・申し込み方法…インターネット
(※JTBグループ店舗での申し込みもあり。以下はインターネットの場合)
・取り扱い通貨…34通貨
・送付までの日数…申し込みから原則自宅※で2日後、空港で3日後に配達 ※場所により異なる
・配送料…無料
・インターネット/申込金額…1回あたり3万円以上10万円まで
・料金の支払い方法…「3Dセキュア」対応のクレジットカード決済
(JTBグループ店舗での申し込みは現金振り込み)
・受取場所…自宅、空港、JTBグループ店舗
●トラベレックス
・申し込み方法…インターネット
・取り扱い通貨…33通貨
・送付までの日数…(例)渋谷区恵比寿の場合、8/22日に申し込みで現金代引きで8/27、銀行振り込みで8/31までに配達
・配送料…3万円以上10万円未満/1000円
10万円以上30万円未満/無料
・申込金額…1回あたり3万円以上30万円まで
・料金の支払い方法…銀行振替、代金引換
・受取場所…自宅、勤務先、トラベレックス店舗
適用レートの確認もネットからできる
これまで紹介した外貨宅配サービスでは、インターネット上で為替レートを確認しながら購入できるというメリットがあります。海外に行く予定があらかじめ決まっているなら、為替レートをこまめにチェックしておいて、有利なレートが適用されるタイミングで両替しておくとおトクです。なお、この為替レートには為替手数料が含まれているので、忘れないようにしましょう。
<為替レートの一例>
※2018年8月22日時点の市場の為替レート
1米ドル=110.42円、1ユーロ=127.79円
<外貨宅配サービスの為替レート>
●三井住友銀行1米ドル=113.20円、1ユーロ=131.57円
●ゆうちょ銀行
1米ドル=113.16円、1ユーロ=131.55円
●GPA
1米ドル=112.70円、1ユーロ=131.27円
●JTB
1米ドル=113.40円、1ユーロ=131.72円
●トラベレックス
1米ドル=112.82円、1ユーロ=131.52円
口座を持っていなくても、急いで外貨に両替したいなら三井住友銀行や外貨両替専門店で、自分の預金から引き出したいなら、口座を保有する銀行の外貨宅配サービスなど、使いやすいものを活用するといいでしょう。