家を買う際には「一生に一度の家づくり」というフレーズをよく聞きます。確かに家一邸を購入するには高額のお金を必要とするだけに、そう考えるのも無理はありません。しかし、世間の家を見渡してみると「同じ施主が建てた2邸目」も実は少なくないのです。一度家づくりを経験しているからこそ、より理想に近づけるという「2回目の家づくり」について、住友林業営業推進部の小林夏樹さんにうかがいました。
 

二世帯住宅をはじめ、多様なケースがある「2回目の家づくり」

首都圏を中心に約15年間、現場での営業キャリアを積んだ小林さん。これまでにお手伝いした100件以上のお客様のうち、約15%は「2回目の家づくり」だといいます。
2回目の家づくり

シェアガーデンを囲むように2棟が寄り添う二世帯住宅。2つの世帯が採光や眺めを同じように味わえる左右分離型の暮らしは「おとなり」感覚の気軽さがいいところ。子どもたちが走り回っても音を気にする必要がありません。

「2回目の家づくりにはさまざまなケースがあります。なかでも一般的なのが二世帯住宅。例えば自分の子どもが結婚したことをきっかけに、自宅を二世帯住宅に建て替えるパターンです。子世帯が共働きで、いずれ孫が生まれたら親世帯が子育てのお手伝いをすることをふまえた計画ですね。つまり親にとっての2回目の家づくりということになります。

また、地方に在住していた親が亡くなり、都市部に住む子どもが現在住んでいる自宅を売却して故郷にUターン、古くなっていた実家を建て替えるというものです。この場合は子どもにとっての2回目の家づくりです」

あるいは子どもが独立して家を出てしまい、広さを持て余した末、夫婦2人にあったサイズの平屋に建て替えたり、リゾート地に別荘を建てるパターンもあるそうです。
2回目の家づくり

子どもが独立した後、夫婦2人サイズの平屋を「2回目の家」に選ぶ人も
 

最初の家で暮らした「実感」をもとに、2回目で理想を追求する

「まったく新しい土地・環境で建てる別荘を除き、2回目の家づくりの多くは自宅の建て替えです」と小林さん。「最初に家を建てた頃から時間が経つと、住む方の家族構成やライフスタイルも変わり、自宅に対して大なり小なり住みにくさが生じるものです。そこから改善すべきポイントが明確になっているため、2回目の家づくりの打ち合わせはスムーズに進む場合が多いですね」

また、1回目の家づくりのときには、「家づくりにあまり関心がなく、施主である自分の関わりが薄かった」と後悔している人もいるそうです。

例えば、地元の工務店、大工さんに任せっきりだった、ユニット式のプレハブ住宅でできることが限られていた、あるいは建売住宅なので自分たちの細かな要望をほとんど反映できていなかった……とおっしゃる方もいるとのこと。そうした世代は50~60歳代より上の世代の方が多く、最初に家を建てた時代は、つくり手にかなりの部分を任せる風潮が今より強かったと考えられます。その意味で「2回目の家づくりは、自分たちのこだわりや理想の暮らしを叶えるチャンス」との想いがあるのでしょう。

ただし、仮に新しい家のイメージが整理されていなかったとしても大丈夫です、と小林さん。

「営業担当や設計担当がご自宅にうかがい、家の中を拝見させていただきながらお打合せをします。そうしてお話しているうちに、『そういえばここも改善したい』『こうだったら便利なのに』というアイデアが湧いてきます。担当者からも、例えば収納や家事動線、日当たり、風通しなどの観点から、より暮らしやすくなるポイントをご提案致します」
 

最初の家の住宅ローンの残債がある場合は要注意

結婚して妻を迎えた息子が親と同居するため、二世帯住宅に建て替えるケースでは、住む方全員の意見を取り入れるということに関して、いつも以上に気をつけるそうです。

「というのは、親子とはいえ、別の家族が同居するということになるので、それぞれの家族の『距離感』が居住満足度に直結する重要な条件になるからです。例えば、親子世帯で生活時間帯が異なるケースが多いので、親世帯の寝室の上に子世帯のリビングや洗濯機を置かない、玄関位置の配慮や視線が合いそうで合わないような窓の位置にするなどの工夫が必要なケースも。そこで、親世帯と子世帯それぞれの率直な考えを聞くため、別々に打ち合わせをすることも二世帯住宅づくりを成功させるひとつの手ですね」

また、2回目の家づくりの際には資金面の注意も必要です、と小林さん。

「最初に建てた家を売却し、そこで得た資金を2軒目に充当する方も多いのですが、なかなか買い手がつかずに、家づくりのプロセスが滞ってしまったこともありました。また、建て替えの際、ローンの残債がある場合は、まず残債を完済することが原則として必要となります」
2回目の家づくり

2回目の家づくりで二世帯住宅を建てる際には、子世帯の妻の考えをヒアリングすることも重要だ
 

木造注文住宅のこんな強みが「2回目」に適している

住友林業の家の強みである「設計自由度の高さ」が2回目の家づくりに適しています、と小林さん。

「先に二世帯住宅づくりでも触れましたが、親世帯の寝室の上に子世帯のリビングを配置しないなどの間取りに関することだけでなく、飾り棚の高さやコンセントの位置などの細かい設計の配慮が満足度向上のための大事なポイントになります。お客様の様々なご要望に対応しやすいのは、設計自由度が高い木造注文住宅ならではです。

また、住友林業独自のBF(ビッグフレーム)構法は、特徴的な太い柱が家を強固に支え、一般的に構造上必要となる『筋交い』や『耐力壁』を必要としません。そのため、壁の位置、窓の位置などを非常に自由に配置することができます。様々なご家族のあらゆるご要望にお応えするために、当社はこちらのビッグフレーム構法をお勧めしています」
2回目の家づくり

一般的な柱の5倍以上の幅をもつビッグコラムを主要構造材としているのがBF構法の特徴。上下階の通し柱が不要のため、各階の柱の位置を同じにする必要がなく、各階ごとに空間を構成できる。この点でも生活の仕方や時間帯が異なる二世帯住宅に適しているといえる。

 

設計自由度という点では、1邸目の家の想い出の部材を2邸目に“受け継ぐ”ことができるのも強みです、とのこと。

「家は建て替えるけれど、梁で使っている木材や和室の欄間の装飾に思い入れがあるので、何とか2邸目の家のどこかに使えないかと打診されたお客様がいらっしゃいました。この場合、木材を構造材として使うのはさすがに難しいのですが、デザインの一部として表現することは可能です。こうしたアレンジが利くことも木造注文住宅の優位性です。住友林業では住む人それぞれのライフスタイルに応じた間取りやデザインをご提案しています」
2回目の家づくり

思い入れのある欄間を新しい家ではデザインとして活用

他にも、技術の大幅な進化や、「長期優良住宅」「ZEH」など国の求める基準が高くなったことを受けて、耐震性や断熱性などの住宅性能が向上したことも、1回目の家づくりのときとの違いだといえます。
 
2回目の家づくり

※「低炭素社会に向けた住まいと住まい方」の推進方法について(経済産業省・国土交通省・環境省 2012年7月)より


「冬の暖かさが建て替える前と全然違う、という声が圧倒的に多いですね。窓ガラスやサッシの断熱性が飛躍的に向上して、室内のカビの原因にもなる結露がほとんどできなくなったというお声もいただいています。細かいところでは、バタンと音がせずにゆっくりと閉まるソフトクローズの引き戸が便利……といった声のほか、利便性の高い最新の住宅設備、バリアフリー、そして木の家ならではのリラクゼーション効果などもお客様から高い評価をいただいております」
2回目の家づくり

最新の窓ガラスは「アルミ樹脂複合サッシ」と「アルゴンガス入りLow-E複層ガラス」でつくられている。かつての単板ガラスの5倍の断熱性を備える

 

さまざまな“追い風”が吹く今、「2回目の家づくり」は検討に値する

2邸目に木の家を検討されるなら、ぜひ、実際にお住まいになっている家をご見学ください、と小林さんは話します。

「住友林業の家に暮らすお施主様の家をご見学いただく『完成入居宅見学会』という企画があります。ここでは、お施主様の家づくりの体験談や住んでからのご感想を聞いていただくこともできるのですが、お施主様が満足されている点は具体的にどこかを率直に教えていただける場合もありますし、逆にここはこうしておけばもっと良かったなど貴重なご意見を聞ける場合もあります。この見学会は、モデルハウス、住宅展示場では伝わりにくい“家づくりの先輩”の生の声も聞ける場所なのです」
2回目の家づくり

 

最初に建てた家での生活に基づいて要望を整理できること、設計自由度の向上でイメージに近いわが家が建てられること、住宅の快適性・利便性・耐久性・耐震性の進化、さらに最初に家を建てた時代では考えられない低金利でローン返済額が大幅に減っていること、電気代やガス代が削減できるといった資金面の魅力……2回目の家づくりには「贅沢!」と即座に却下するには惜しい材料がたくさんそろっているようです。是非、検討してみてはいかがでしょうか。

<関連サイト>
住友林業の二世帯住宅
木の力を生かす先進技術
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