SHOEIが新型システムヘルメット「NEOTEC 2」をリリース

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新システムヘルメット NEOTEC 2


SHOEIが販売していたシステムヘルメットNEOTECを更に進化させたNEOTEC 2(※2はギリシャ数字)をリリースしました。普段広報車を借りてインプレッションを連載しているのでバイクの進化を感じることはありますが、ヘルメットの新型は同じように進化を感じることができるのか?

インプレッションにあたり、事前にSHOEI広報にインタビューを行いました!

新システムヘルメット、NEOTEC 2に関してSHOEI広報を直撃!

広報の海老沢さんを直撃!

広報の海老沢さんを直撃!


――今回NEOTECからNEOTEC 2になり最も進化した点はどのような点でしょうか?

海老沢「システムヘルメットは主にツーリングライダーにご好評頂いています。今やツーリングに欠かせないのがインカムです。今回NEOTEC 2開発にあたってはインカムを開発、販売するSENAの協力のもとNEOTEC 2専用のコミュニケーションシステム『SRL』を取り付けする機構を備えた点は大きな点です」

NEOTEC2専用のコミュニケーションシステムundefinedSRLundefined後付感がなくスッキリとしている

NEOTEC 2専用のコミュニケーションシステム SRL。後付感がなくスッキリとしている

――今回開発パートナーとしてSENAを選択したのは何故なのでしょうか?

海老沢「SHOEIのヘルメットは日本以外にもヨーロッパなどの海外に多くのユーザーがいます。そのためSHOEIのヘルメットを販売する様々な国で販売され、ユーザーに受け入れられているインカムはどれか?という検討の元でSENAにお願いすることになりました」

――以前の取材でシステムヘルメットは非常に開発が困難ということを伺いましたが、今回開発において苦労した点はどのようなところでしょうか?

海老沢「システムヘルメットはフェイスカバーの上げ下げ機構を備えるために設計が複雑になり、パーツ点数が多くなります。今回の開発は初めからSRLの取り付け機構を取り入れることが決定されており、パーツ点数がさらに増えることが予想されました。元々パーツ点数が多いシステムヘルメットに更にパーツ点数が増える機構を取り入れるわけですから、大変な苦労がありました」

SRLの操作パネル部分。目立たないので言われないとわからなそう

SRLの操作パネル部分。目立たないので言われないとわからなそう

スピーカーやマイクを配置しやすい工夫がされている

スピーカーやマイクを配置しやすい工夫がされている

※SRLはNEOTEC2を購入すると付属されるものではなく別売り。販売元もSHOEIではなくSENA社なので注意が必要だ。

NEOTEC 2で取り入れられたデザインコンセプトや重さはどうなったのか?

――パソコン仕事が多く毎日通勤でバイクを使う私の場合、ヘルメットを選ぶ際に重視するポイントの一つが「重さ」です。NEOTEC 2は以前のモデルに比べて軽くはなっているのでしょうか?

海老沢「正直に言えば重さに関してはほぼ据え置きという形になります。しかし今回はSRLの取り付け機構を取り入れることでパーツ点数が増えています。逆に言えば、パーツ点数が増えているのに重さは据え置きなのです。これを実現する為に開発部はかなり努力してくれたと思っています」

デザイン面が洗練された。グラフィックモデルも発売予定となっている

デザイン面が洗練された。グラフィックモデルも発売予定となっている


――NEOTEC 2は以前のモデルに比べてデザインもかなり洗練されたイメージがありますが、デザインコンセプトはどのようなものだったのでしょうか?

海老沢「抽象的な表現にはなりますが、有機的で動きと流れを意識したデザインとなっています。具体的に言えば、機能性を突き詰めてデザインに反映していく作業にはなるのですが、フェイスカバーを薄く見えるように工夫したり、ベンチレーションを薄くしたレイヤー構造を取り入れることで軽さを表現するなど、見た目が重く見えがちなシステムヘルメットをコンパクトに見えるような工夫も取り入れています。シェルの実寸もNEOTECに比べるとコンパクトに仕上がっています。」

ヘルメットのユーザー層を意識して性能を突き詰めている

――NEOTEC 2はSHOEIの最新ヘルメットですが御社の最先端技術が取り入れられていると考えてよいのでしょうか?
これは他社のインカムを装着した様子。後付感があり、空力を損ねる原因にもなってしまう。

これは他社のインカムを装着した様子。後付感があり、空力を損ねる原因にもなってしまう。

海老沢「基本的に製品の特徴や使う方のユーザー層を考えて機能を突き詰めていっています。システムヘルメットはヨーロッパなどではビックオフなどに乗っている方が使っていることも多いですし、日本でもツーリングに使う方が多い傾向があります。ツーリングで使うヘルメットなら重視したいのは快適性です。SRLの取り付け機構を取り入れたのも、後付でインカムをつけると帽体でいくら空力を工夫しても損なわれてしまうからです。

――なるほどインカムをスマートに装着できる機構を取り入れたのにはそういった理由があったのですね。

チークパッドにはノイズアイソレーターが備えられ風や音の侵入を防いでいる

チークパッドにはノイズアイソレーターが備えられ風や音の侵入を防いでいる


海老沢「そうです。それと、ツーリングヘルメットの快適性を向上するには空力だけではなく機密性や静粛性も大事です。今回シールドは新設計となっています。シールド上部がシェル側に折り曲がったような形状を採用したほか、貼り付けてあるゴムの工夫などもあり雨風の侵入を防ぎます。また、内装と被り口部分の間を埋めるノイズアイソレーターを備えたチークパッドを採用しました。ヘルメット下側からの風や音の侵入を防ぐ設計となっています」

実際にNEOTEC 2を使ってみた

150ccスクーターで街中から高速道路までNEOTEC2を使ってみた

150ccスクーターで街中から高速道路までNEOTEC 2を使ってみた

取材の際に「フェイスカバーを開けた状態だと緩く感じる方もいる」ということだったのであえてフェイスカバーをあけた状態でかぶってみると、ヘルメットを左右に広げやすくかぶりやすい印象を受けました。確かに開けたままの状態だと締め付け感があまりないので緩く感じるユーザーもいるかもしれません。フェイスカバーをしめてみると剛性感が出てグッとしまる感覚がありました。店舗などでサイズ確認する際はフェイスカバーを閉めた状態ですることをオススメします。

普段はSHOEIのラインナップの中でも軽量とされるフルフェイスZ7やスポーツジェットJ FORCE4を使っています。Z7のグラフィックモデルMサイズは1373g。J FORCE4単色Mサイズは1307gです。それに対してNEOTEC は単色のMサイズで1690g。今回お借りしたNEOTEC2も主さが据え置きだとしたら約300g重いことになります。実際に被ってみても若干ずっしり感がありました。

走り出してみて驚いたのは静粛性です。フルフェイスのZ7と比べても静粛性に優れているように感じたのは、機密性を高めたという新設計シールドとヘルメット下側からの風や音の侵入を防ぐ為に追加された新装備、ノイズアイソレーターの影響が大きそうです。

空力もやはり進化している印象で、スピードを上げていっても頭が振られる感じがありません。帽体自体が重くとも空力に優れているため、走行中ははじめに感じたずっしり感は緩和されている印象を受けました。

内装もピッタリフィットしていましたが、私のJ FORCE4はSHOEIのパーソナルフィッティングシステム(PFS)で調整済みだったので、それに比べるとレーンチェンジで左右確認する際などは多少頭が振られる感覚がありました。重いヘルメットほどPFSは効果を発揮しそうです。

通勤の帰りにはコンビニに立ち寄ったので、フェイスカバーを全開にしてヘルメットは脱がずに買い物をしてみました。NEOTEC2から従来型の1段階開閉に加えてもう1段後方に押し込むことで強固なロックがかかる機構が採用されています。フェイスカバーをあけるシチュエーションを考えてみると、水分補給時や休憩時、また今回のようなちょっとした買い物時なので不意に落ちないように改良されたのは歓迎したいところです。

NEOTECユーザーには文句なしにおすすめしたい!

私は、SHOEIのヘルメットはZ-3、Z-7、J FORCE4と3つ所有し、未だに全てのヘルメットを現役で使っていますが、これらと比べると空力特性と静粛性に関しては確実な進化を感じました。ですが、私のように首と肩こりが酷いユーザーには帽体の重いシステムヘルメットはあまりおすすめできません。

ただGT-AIRなどの多機能モデルやNEOTECを使っているユーザーにとっては重量もそこまで変わりませんし、空力や静粛性などの確かな進化が感じられ機能性に関しては文句なしのNEOTEC2はおすすめのモデルといえます。

重いヘルメットほどずれた時に頭がふられないようにPFSで内装調整する事をオススメしたい!画像は私のJundefinedFORCE4の調整後の内装写真

重いヘルメットほどずれた時に頭がふられないようにPFSで内装調整することをおすすめしたい!画像は私のJ FORCE4の調整後の内装写真


また、個人的には重いヘルメットほどSHOEIのTECHNICAL SHOPが提供しているパーソナルフィッティングシステム(PFS)で内装調整をしてもらうことをおすすめします。驚くほど首や肩の負担が減ります。このサービスが無料で受けられるなんて未だに信じられません。

バイクはインプレッション企画を頻繁にやっているので進化を感じる機会が多いのですが、今回はヘルメットの進化を大いに感じることができました。ヘルメットを使う頻度によって異なりますが、基本的にヘルメットの使用期間は3年程度といわれています。もしあなたがお持ちのヘルメットが3年以上使っているものなら新しいヘルメットの購入を検討してみても良いかもしれません。新しいヘルメットの進化に驚くはずです。

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