2018年夏のボーナス支給、高額支給会社は? 業種別でも大きな差がある?
気になる、2018年夏ボーナス事情。日本経済新聞社の調べによると、2018年夏ボーナスは前年比増とのこと
2018年の夏のボーナス事情が気になるところです。日経新聞社が実施している賃金動向調査の中で、2018年夏のボーナス調査(5月8日時点、中間集計)の結果が発表されました。この調査結果から、2018年夏のボーナス事情をみてみましょう。
夏のボーナスの平均支給額は82万9786円、4.62%増
2018年夏のボーナス回答・妥結状況。全体の支給額平均は82万9786円で2017年夏比4.62%増。 調査対象の企業は、上場企業と日本経済新聞社が選んだ有力な非上場企業で回答733社のうち集計可能で昨夏と比較できる199社のみで算出。
(出典:日本経済新聞社賃金動向調査、2018年5月8日現在。加重平均、増減率と前年比は%、▲は減)
2018年夏ボーナス事情、まずは全産業の平均支給額からみておきましょう。前年2017年夏比4.62%増の82万9786円でした。6年連続で前年比増でした。2018年は、各業種での決算がとても良い結果となっています。昨夏よりは夏ボーナス事情はかなり明るい結果といえるでしょう。
製造業4.91%増 全体を底上げ
2018年夏の良い結果は、製造業の引き上げが原因です。2017年夏は前年比0.09%減だったのに比べ、2018年夏は前年比4.91%増と大きくあげています。昨年は円高などの要因で製造業の業績があまり良いものではありませんでした。一転、今年2018年は純利益が過去最高などと、好業績をあげている会社が増えています。
非製造業も前年比3%増。支給額は62万8131円と、製造業の89万2702円からは低い水準ではありますが、確実に増えてきています。
業種別トップ3 精密機械、自動車・部品、化学
業種別のボーナス事情をみてみましょう。上の表は、業種別に税込み支給額の金額順に並べたものです。トップは精密機械の107万8154円、前年比11.91%増。今回、唯一の100万円超え業種です。続いて、自動車・部品が96万5350円、前年比4.1%増でした。自動車・部品は1位の常連で100万円超えが多かったのですが、今年は100万円には届きませんでした。とはいっても、後から紹介する会社別ランキングではトヨタ自動車、ホンダ、日産自動車などは高額を維持しています。
化学は93万711円、前年比3.96%増で、こちらもランキング上位常連組となっています。
鉄鋼 前年比26.34%増 好業績により
前年と比べて大きくあげたのが、鉄鋼。なんと、前年比26.34%増の82万1968円。中でも、JFEスチールは2017年夏58万5000円だったのが、2018年夏は前年比41.02%増の82万5000円と大きくあげています。好業績が大幅賞与アップとなっています。トップはソニー 27.02%増 166万8500円!
2018年夏のボーナス支給額ランキング(会社別)。
会社別ではソニーがボーナス支給額トップ。
(出典:日本経済新聞社ボーナス調査、2018年5月8日現在。平均年齢は組合員平均、または従業員平均、モデル方式(m)、―は非公表)
自動車 トヨタ、ホンダが3、4位と好調
例年のトップ常連組自動車は、今年も健在。トヨタ自動車133万円、ホンダ121万5000円。また、日産自動車は8位で111万2050円、デンソーも15位で103万5000円となっています。これら、自動車を中心にダイキン工業やクボタなど製造業が上位を占めています。
2位のスター精密 業績連動型で今年も好調
毎年、大手企業以外でランクインして注目をあびているスター精密。中堅工作機械メーカーですが、今年も2位で155万5173円となっています。前年比45.07%増で増加率でも2位と好結果になっています。2017年冬から新たな業績連動制度が導入され、好調な業績により支給額も増えたとのこと。業績連動型を導入している会社が大きく伸びており、2018年3月期の業績が良かった製造業を中心に支給額が増えているようです。好業績を背景に、2018年夏ボーナス事情は明るい結果となりました。来年以降もさらにアップを望みたいところです。
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