旅の目的にもなる老舗喫茶の名物メニューを紹介!

喫茶店文化が根付いている名古屋。市内には約4000軒あるといわれ、モーニングサービスなど独自のスタイルも発展しています。昭和の趣を残す名店が街のあちこちに残っているのも特徴。そんな老舗喫茶にはもれなく魅惑的な名物メニューが。旅の目的にもなり得る名店の逸品を紹介します!

「コンパル」のエビフライサンド

コンパル

エビフライサンド930円。サンドイッチとしてはちょっとお高めだが食べれば納得のおいしさとボリューム! テイクアウトのおみやげとしても人気


コンパルは昭和22年創業。名古屋駅や栄の地下街など市内中心部に9店舗があります。昭和30年代に、喫茶店としてはいち早くテイクアウトを始めたサンドイッチは今や名古屋名物のひとつ。地元ではおみやげや差し入れとしても人気を博しています。
コンパル

大須本店は紅色べロア地のソファ、釉薬の色むらが味わい深いタイル貼りの壁面、ウッドブロックの床面などレトロな趣漂う雰囲気も魅力


中でもごちそう感満点なのがエビフライサンドです。揚げたてぷりぷりのエビフライが3本もサンドされ、コクのある特製ソース+酸味の利いたタルタルソース、ふんわりしたオムレツとシャキシャキのキャベツと味も食感も多層的。パンをトーストしてあるため、エビフライの香ばしさがいっそう引き立ちます。
コンパル

初めての人は「アイスを注文したのにどうしてホットが!?」と戸惑うアイスコーヒー。こぼさず上手に入れられたらあなたもコンパルヘビーユーザー。400円


コーヒーの淹れ方も独特。ネルドリップで2度くり返し抽出する“かえし”という方法で、深いコクのある一杯をたてています。デミタスカップのホットコーヒーと氷入りのグラスが別々で出てくるアイスコーヒーもこれまた名物です。お好みのサンドイッチと合わせて、名古屋らしい苦味とコクのあるコーヒーもお楽しみください。
コンパル

大須本店は名古屋屈指の人気エリア、大須商店街の一角。他にメイチカ店(名古屋駅地下)、栄東店、栄西店(栄地下)、金山店、国際センタービル店、御器所店、平和店、今池店がある


<DATA>
●コンパル大須本店
住所:名古屋市中区大須3-20-19
アクセス:地下鉄上前津駅より徒歩3分、大須観音駅より徒歩5分
TEL:052-241-3883
営業時間:8:00~21:00
定休日:なし
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「ボンボン」のサバラン

ボンボン

サバランは270円と値段もうれしい昭和価格。苦味とコクの強いコーヒー350円と合わせて味わいたい


ボンボンは名古屋の洋菓子店の先駆け。昭和24年創業で、バタークリームが主流だった時代に生クリームの洋菓子製造を始め、名古屋の子供たち、甘党にとって憧れの存在となりました。
ボンボン

いかにも純喫茶といった趣ある店内


喫茶を併設したのは昭和30年代初め。赤や白の革張りソファやデコラティブな照明、東郷青児の絵画など、昭和のムードがぎゅっと凝縮された空間そのものが魅惑的ですが、この歴史ある空間がいつもにぎやかなのが何よりの魅力。老夫婦や商談のビジネスマン、レトロ好きの女子など多様な客層がそれぞれこの空間を楽しんでいることに、名古屋の喫茶文化の奥深さを実感できます。
ボンボン

十字のレンガや石壁、青い瓦屋根など和洋の要素を組み合わせた建物の意匠も渋い


ケーキは常時30種類以上。洋菓子店で販売しているものは基本的に喫茶店でイートインできます。どれも良質の素材をふんだんに使い、濃厚な甘味がありつつ口当たりは軽やか。お値段も200~300円台とうれしい昭和価格で、甘党ならついもうひとつ、と追加したくなってしまいます。

一番人気はサバラン。スポンジケーキにラム酒がしたたるほどしみ込んだちょっぴり大人の味わいです。誰にでもおすすめしやすいのがマロン。スポンジケーキで生クリームをたっぷり包み込んだふわりと軽い定番の人気商品。どちらも苦味の強いコーヒーとの相性抜群です。どこか懐かしさも感じる甘味×苦味のコラボをご堪能ください。
ボンボン

こちらも定番の人気商品、マロン270円


<DATA>
●ボンボン
住所:名古屋市東区泉2-1-22
アクセス:地下鉄高岳駅より徒歩5分
TEL:052-931-0442
営業時間:8:00~22:00、日祝月(祝日の場合は翌火)・第1火は21:00まで
定休日:無休
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「喫茶ユキ」のイタリアンスパゲッティー

ユキ

いろどりも鮮やかな元祖・イタリアンスパゲッティー650円


近年、全国的にリバイバルヒットしているケチャップ味のスパゲティ、ナポリタン。名古屋ではこれが独自の進化を遂げ、鉄板皿に盛って下にとき卵をしくスタイルに。喫茶店を中心に普及して、「イタリアンスパゲッティー」「鉄板スパ」などと呼ばれます。

このメニューの元祖が昭和32年創業の喫茶ユキ。生みの親は創業者である初代マスター、故・丹羽清さん。イタリア旅行で本場のスパゲティを食べた際、途中で冷めてしまったのを不満に感じ、帰国後に“最後まで熱々で食べられる”をコンセプトに考案したといいます。
ユキ

店主の丹羽久幸・洋子さん夫妻。店名の「ユキ」は、女性の名前のようだが、実は開店当時まだよちよち歩きだった久幸さんの名前からとったもの


現在は2代目の久幸さん・洋子さん夫妻がこの味を守ります。ケチャップ主体の味付けは、かつてはハイカラ、今では素朴で懐かしく感じられます。半熟の卵に麺をからめるとちょっとカルボナーラっぽくなり、コクとまろやかさがアップ。後半になって玉子がオムレツ状に固まってくると、玉子の香ばしさが出てきます。
ユキ

旧店舗から30mほど北側へ移転し、2018年4月28日にリニューアルオープン。『営業中』のプレートは以前から使われているもの


店舗は2018年4月、道路拡張にともない移転リニューアル。新築の物件で真新しくなりましたが、ミッドセンチュリー風のランプシェードや店先の『営業中』のプレートなど、旧店舗で使われていたアイテムが随所に残されています。かつて入口の扉に描かれていたカッティングシートによるロゴはおふたりのエプロンに。マスターとママさんの旧店舗への愛着が感じられ、うれしくなります。新たに生まれ変わった老舗で、以前から変わらぬ味を堪能してみてください。
ユキ

店内は小ぎれいに一新されたが、やはりカフェというよりも喫茶店と呼んだ方がふさわしい。オレンジ色のランプシェードにかつての面影を残す。旅行好きだった先代が旧店舗に飾っていた民芸品なども徐々に現店舗に移していくそう


<DATA>
●喫茶ユキ
住所:名古屋市東区葵3-2-30
アクセス:地下鉄車道駅より徒歩3分、地下鉄・JR千種駅より徒歩5分
TEL:052-935-1653
営業時間:10:00~15:00
定休日:金・土
ホームページ:なし
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