高金利通貨の買い時は?
米国の10年国債の利回りが2014年1月以来、節目となる3%台まで上昇しました。米国では景気の拡大局面が続いていることもあり、利上げが継続的に行われてきました。日本では超低金利の状況が続いているからか、南アフリカランドやトルコリラをはじめとした高金利通貨が人気を集めています。しかし、米国の10年国債の利回りが上昇する一方で、トルコリラの下落が続いています。未曽有の安値に買いチャンスを狙っている人も多いかもしれません。
一体いつ買えばよいのでしょうか?チャートで分析して、買い時を考えてみます。
トルコリラ円の現状
トルコリラ/円の2017年7月からの一年間のチャートを見てみましょう。ここ一年、上昇と下落を繰り返しながら下落し続けていることがわかりますね。
為替も株価も、上昇と下落を繰り返しながら動きます。そのため、価格が現在どのような方向性にあるのかを分析して、今後どう動くのかを分析する方法のことを「トレンドライン分析」と言います。
トレンドライン分析では、株価が上昇なのか、それとも下落なのか、もしくは横ばいなのか、株価の方向性=トレンドを分析します。一般的に、株価にトレンドが発生すると、一定期間トレンドは継続し、転換するまで続きます。
3つのトレンド
株価の方向性としては次の3つがあります。- 上昇トレンド
- 下落トレンド
- 横ばい(もみ合い・ボックス)トレンド
トルコリラ/円の現状を把握
トルコリラ/円のチャートにトレンドラインを引いてみましょう。下落トレンドであることがわかりますね。
トレンドライン分析では、下落トレンドが継続している間は下落の流れについていきます。現時点でトレンドラインを超えて上昇していません。トレンドラインを超えないと、トレンド転換したと分析できないことになります。
つまり、買いチャンスはいまだ訪れていないということになります。そもそもスワップ狙いの買いであれば中長期投資になるわけですが、このようにずっと下落基調が続くと、スワップでどこまで損失を補填できるのかと疑問に思わざるを得ません。
世界的に見ても、世界経済の中心ともいえる米国の長期金利が上昇した今、トルコリラ円ではなく、米ドルを買う人が増えても不思議はありません。まずはトレンドが転換したことを確認してから取引を始めてもまったく遅くないかもしれませんね。
※投資の判断につきましては、ご自身の責任でお願いします。
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