<目次>
須藤元気がバイクイベントを主催するに至るまでの経緯とは?
オールアバウトニュースで須藤元気さんが主催するイベント、モトジムカーナに関してご本人を取材させて頂きました。須藤元気さんが感じるジムカーナの魅力、そしてバイク業界とジムカーナを盛り上げていきたい!という熱意を感じる内容でした。今回は、須藤元気さんとバイクとの繋がりを知らなかった方に向けて、須藤さんご自身にフォーカスを当ててインタビューしてみました。
須藤元気とバイクの出会い。気になる初めて買ったバイクは?
――須藤元気さんご自身は高校生ぐらいの時からバイクに乗ってらっしゃったそうですね。車種とかも詳しいのですか?
須藤氏「実を言うと、僕はあまり車種に詳しくないんです。バイクは運転していて楽しさを感じるタイプなので。」
――では、高校生の頃に初めて乗ったバイクは覚えていますか?
須藤氏「ホンダのモンキーですね。そのあとはビックスクーターがブームになっていたこともあり、普通自動二輪の免許を取得してマジェスティに乗っていました。そのあと3台ぐらいはビックスクーターを乗り継ぎましたね」
――意外ですね! スポーツバイクに乗っていたのかと思っていました。
須藤氏「プロ(プロ格闘家)になってからは怪我をするリスクがあるのでビックスクーターは降りたのですが、ピザ屋さんが配達に使っている後ろに大きなリアボックスがついているバイクに乗っていました」
――ホンダのジャイロキャノピーですね!
須藤氏「そうですジャイロ。ビッグスクーターよりも荷物がたくさん入るので格闘技の練習道具をバンバン積むのに便利でしたね」
――モーターマガジン社さんの取材で、プロのライダーになるべくサーキットに通ったという内容を拝見しましたが、なぜプロのライダーになろうと思ったのですか?
須藤氏「単純にバイクで走っているだけでも楽しいのですが、勝負事の世界にいたこともありましたし『どうせなら勝負してみたい! どうせなら勝ちたい!』という気持ちがありました。もちろん今からスタートしてトップになってやろうとは思っていませんでしたが、トップ選手の一人に食い込みたいと思って走っていましたね」
――どこのコースを主に走っていましたか?
須藤氏「桶川スポーツセンターでよく走っていました。ほかの方と一緒に走って抜きつ抜かれつですごく楽しかったんです。抜かれると『くそーっ!』って感じで悔しくて。誰しも攻撃性を持っていると思うのですが、そういったものがバイクでサーキット走行をすると消化できたんです。バイクに乗り終わったらすっきりして、一緒に走った人とも仲良くなって健闘を称えあう感じが格闘技に通じるものがあると思ったんですよね」
須藤元気が今注目しているバイクを聞いてみた!
――今回バイクのイベントの主催をされるにあたって久しぶりにバイク業界の色々な部分を見ていると思うのですが、今欲しいなと思うバイクはありますか?須藤氏「カワサキのZ900RSはいいですよね! 実際に買おうかと思っているぐらいなのですが、一度乗ってみたいですね!それとNinja H2も気になっています」
――スーパーチャージャー付きのスーパーバイクですね! 先ほど須藤元気さんがバイクに跨っている姿を見てハーレーとかも似合いそうだなとおもったのですが、ハーレーは興味ないですか?
須藤氏「ハーレーも好きなのですがバイクの師匠の思想性を受け継いでしまうので走行性能に優れたスポーツバイクに目がいってしまう感じはありますね。ただ僕は音楽とか映画とかアメリカのカルチャーにすごく影響を受けてきたのでハーレーは格好良いなと思いますし、いずれ乗ってみたいなと思います」
――須藤元気さんはすごくお洒落なイメージがあるのでバイク文化をお洒落にしていってくれるんじゃないかという期待があるのですが、ハーレー×須藤元気×ファッションとかすごく良い気がしますね。
須藤氏「そうですね。乗るならクラシックなハーレーとか乗ってみたいですね! 昔SR400とかも流行りましたよね。ヨーロピアンな感じもいいですよね。トライアンフのボンネビルとかクラシックなバイクにも惹かれます。個人的な感想ですが、バイクのデザインとか見た目の美しさは外車の方が格好良いと思います。ドゥカティとかハーレーとかトライアンフとか。ただ、最近は日本のバイク文化も格好良いなと思うようになってきました」
――久しぶりに購入されたというバイクはホンダのCBR250Rだと聞いたのですが、なぜこのバイクを選んだのですか?
須藤氏「僕自身、バイクに乗るのは好きなのですがバイクの知識がなかったので、レーシングチームの人に相談しました。真剣にサーキットを走りたい! という話をしたところ『CBR250Rカップ』などもあるので初めはCBR250Rを買うのが良いとアドバイスをもらいました」
須藤元気さんは昔はバイクをカスタムしていた
――過去に乗り継いできたバイクはカスタムしましたか?
須藤氏「ノーマルで乗るのが一番良いことはわかっているのですが、下町育ちのせいか色々いじってみたいなっていう気持ちもありますね。過去に乗ってきたバイクは全てカスタムしてきました。初めて買ったモンキーは自分で塗装もしていました。イメージを変えたくて5回は塗りなおしましたね。モンキーは小さいのでカスタムしやすかったんですが、お金がなかったので雑誌とかを見ながら友達と一緒に色々いじるのが楽しかったですね」
――やっぱりカスタムは走行性能を上げる方向性ですか?
須藤氏「いや、当時は格好良さを。目立ちたいっていう気持ちが強かったですね(笑)。車高を下げて当時流行のカスタムを取り入れてましたね。マフラーは当時とても流行っていたスーパートラップをつけていました」
――先ほど乗ってみたいとおっしゃっていたZ900RSですが、もし購入したらやっぱりカスタムしますか?
須藤氏「僕のバイクの師匠がバイクはノーマルで乗るのが格好良いと言うのですが、マフラーだけでも交換したいなという思いは少しあります(笑)。ですが、ノーマルが正解だと思っています。ジムカーナは広い駐車場などで行うので、住宅街が近いこともあります。ノーマルのマフラーよりも静かな社外のマフラーは少ないですし、練習の際にマフラーがうるさいと近所迷惑になってしまいますので、ノーマルで乗るのが正解だと思っています」
――確かにサーキットと違ってジムカーナを行う場所は比較的住宅街が近いのでそういった配慮は必要かもしれませんね。
須藤氏「ええ。ただ、ロードレースをやっていた頃はエンジンをガンガン回して走っていたので、エンジンやマフラーの音量が大きめだったと思うのですが、戦闘機に乗っている感じでアドレナリンがガンガン出る感じ、あれはあれで好きでしたね。サーキットならではのバイクの楽しみ方だと思います」
須藤元気が現在所有しているバイクは?
――レース用に買ったホンダのCBR250Rはまだ所有していらっしゃいますか? ジムカーナはヤマハのMT-07で練習されていると聞きましたが。
須藤氏「実はCBR250Rは二台買いました。保安部品がついていないレース用と街乗り用です。レースは辞めてしまったのでレース用のCBR250Rは売却しましたし、街乗り用にかったCBR250Rは僕のマネージャーが乗っています」
――自宅のガレージとかに並べて喜ぶタイプではないということですね。
須藤氏「あまり物に対して執着がないんですよね。バイクは実際に乗るということに重点をおいています。現在は、ジムカーナで勝負しようと目的があったので、ジムカーナのチャンピオンが乗っていたというMT-07を選びました」
――レースをやるためにCBR250Rを購入し、ジムカーナで勝つ為にMT-07を購入したということですね。常に目的があってそれに合わせてバイクは選んできたと。
須藤氏「そうです。今は競技者としてジムカーナをやっていこうという気持ちは以前ほどありません。ジムカーナは楽しみながら練習したいと思っています。バイクに乗る人たちをどうやって盛り上げていくか、どうやってジムカーナを普及させていくのかを考えています」
競技者からプロデューサーへ。気になる須藤元気のバイクへの今後の関わり方は?
――今まではレースやジムカーナで勝つ為のバイクを選んで、勝つ為に練習してきたと思うのですが、これからはバイクをどのように楽しん行こうと思っていますか? ツーリングなどには行かれるのでしょうか?
須藤氏「今までは『バイクに乗る=練習する』だったのであまり行けなかったのですが、これからはバイクの乗るのに良い時期になりますし、とりあえず関東圏は全部行ってみたいですね」
――やはり競技者からプロデューサーになったことでバイクとの付き合い方が変わってきている感じですね。
須藤氏「自分が大会を主催するプロデューサーになったことで、競技者としてやっていくのは難しくなってくると思うんですよね。自分自身がプロデューサーとして自覚を持ってバイクと向き合っていきたいと思いますね。ただ、練習するのは好きなので来週も行く予定です」
――今後バイクに関する活動は増やしていく予定はありますか?
須藤氏「バイクが好きなので、今回のような取材を含めてどんどん受けていきたいですね。日本のバイクって世界に誇れると思うんです。でも意外と日本人ってそこを自覚していないと思うんです。ジムカーナも土地が広くない日本発祥。どこでもできるのが強みですよね。ジムカーナも世界にいけるなと思っています」
――今後モトジムカーナはどのようにしていきたいですか?
須藤氏「エンターテインメントの要素を強くして、ジムカーナじゃないものもやってきたいですね。今回のイベントでは『一騎打ち』という今までにないアプローチをしていますが、絶対に面白くなると思っています。意外とジムカーナのトップ選手同士でも普段とまったく違った感覚になると思うんですよね。自分の中での戦いじゃなくて、ヨーイドンで隣に対戦相手がいるっていうのは心理的なプレッシャーになると思います。トーナメントなので、走るときのコンディションによって結果が左右される部分もあり楽しめると思います。今後は、第二回、第三回と続けていって、来年からはワールドシリーズやっていきたいですね。誰もがスターになれる大会になっていくと思います」
須藤元気のバイク愛がすごく伝わる、楽しい1時間
須藤元気さんのインタビューは約1時間行いました。プロのインタビュアーでもない私が芸能人をお迎えしインタビューするわけですから非常に緊張していました。
しかし、話をしていると須藤元気さんがすごくバイクが好きだということが伝わってきたので、後半は私もリラックスでき、バイクが好きな人間同士の対談という形になっていきました。終始笑顔に包まれ楽しみながらバイクの話をしたという印象です。
1時間はあっという間。もっと沢山バイクの話をしたかったというのが本音です。ですが、須藤元気さんは今後もバイクに関連する活動を積極的に行っていくとのこと。バイクの楽しさを伝えたくてオールアバウトガイドをやっている私としては非常に嬉しく思いますし、きっとまたお仕事をご一緒する機会があるのではないかとワクワクしています。
撮影=泉 三郎
衣装協力=HUGO BOSS JAPAN
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