一律でなく目安が示しにくい、インプラント治療費の相場
インプラント治療費が医院によってそれぞれ違うのはなぜしょうか。
インプラント治療は基本的に保険適応ではありません。ですので歯科医院によって治療費が異なります。もちろん安いほうが嬉しいかもしれませんが、値段だけで決めてよいのかという不安も残るでしょう。今回はインプラント治療費の違いにはどんな理由があるのかも含めて、解説します。
インプラント費用が歯科医院によって異なる理由
■インプラント治療に使用する材料費インプラントは非常に精巧にできていて、そもそもの材料費も高額になります。また、インプラントにもいろいろあり世界中におそらく500社以上ありますが、そこには自社で研究開発して作られた老舗のものもあれば、薬でいうジェネリックのような後発のものもありますので、使用するインプラントのメーカーも、治療費に差が出る理由です。日本国内で薬事承認されているものだけでも相当数あり、それぞれがそれぞれの特徴を持っています。
■環境整備費やスタッフなどの人件費
人工物を体内に埋め込む手術になるので整った環境は絶対に必要です。専用の手術室やそれに準ずるスペースを確保できていたほうが良いですね。また外科処置が多いので滅菌装置もレベルの高いものが望ましいです。使い捨てが徹底されていておりCTなどの精密診断がしっかりできること。そして国家資格を持った歯科衛生士が多く在籍し対応してくれること。最新設備と消毒滅菌の徹底管理とスタッフ整備が必須です。こういった最新の設備にかかる費用もインプラント治療の費用に含まれるでしょう。
■担当医の経験や技術力などの部分
歯科治療の大半が歯科医師の技術によるものになります。ですので材料の違いよりも技術力による影響の方がはるかに大きいと言えます。簡単に言えば最新の最高の材料を使って誰がやっても100%成功というわけではありません。過去通算どれくらいの経験があって年間どれくらいのケースを手掛けているかは非常に重要です。様々な学会に所属して専門医などを取得しているかどうか。材料の違いだけでなく技術による影響によって結果が変わります。インプラント治療の目覚しい進歩に対して日々勉強し技術をブラッシュアップしていくにもコストがかかっていますし、そういった技術料の違いは費用の差の1つです。
インプラントを受ける歯科医院はどう選ぶべきか
インプラント治療であなたは何を重視しますか?
インプラントは自分の体の一部として長く使っていくものですから費用の比較だけで安易に決めるのではなく、患者様自身が治療において何を優先したいのかをよく考えてマッチする歯科医院を選ぶとよいでしょう。納得できるまで2つや3つの歯科医院で相談するのも当たり前の時代ですので、遠慮せずにセカンドオピニオンを受診するのも良いと思います。