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「docomo with」とは?料金プランや対応機種をプロが解説

「docomo with」というNTTドコモの新料金プランが昨年より提供が開始されています。docomo withは、スマホを対象機種買い替えるだけで月額料金が1500円割引される、非常にお得な料金プランです。なぜそれだけ料金を安くできるのか、デメリットはないのかなど、docomo withの基本的な仕組みについて説明しましょう。

佐野 正弘

執筆者:佐野 正弘

携帯電話・スマートフォンガイド

docomo withが登場! スマホ端末の買い替えで毎月料金が割引に

「docomo with」は、NTTドコモが昨年の6月より開始した新しい料金プランです。その大きな特徴は、NTTドコモ側が指定するスマートフォンに買い替えると、毎月の通信料金が1500円値引きされるというものです。それゆえdocomo withは料金プランというより割引サービスに近い位置付けなのですが、端末を買い替えるだけで基本料を大幅に引き下げられるというのは非常に魅力的です。
docomo with

NTTドコモが昨年より提供している「docomo with」は、指定のスマートフォンに買い替えるだけで毎月の料金が1500円引き下げられる、非常にお得なプランだ

例として、5分間通話定額の基本料金プラン「カケホーダイライトプラン」(月額1700円)と、データ通信量が2GBで最も安い「データSパック」(月額3500円)、インターネット接続に必要な「spモード」(月額300円)を契約した場合を挙げてみます。この場合の月額料金は5500円となるのですが、docomo withを契約した場合、ここからさらに月額1500円値引きされるため、毎月の月額料金は4000円で済む計算となります。
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1人で契約している場合の事例。最も安い「データSパック」の契約でも、docomo withの適用により月額4000円で済む計算だ

より安さが顕著に表れるのが、家族でNTTドコモを契約し、家族観でデータ通信量をシェアする「シェアパック」を契約し、家族全員にdocomo withが適用された場合です。家族契約では基本料金プランに、家族間以外の通話が従量制となる「シンプルプラン」(月額980円)を選択できることから、5GBの通信量をシェアできる「シェアパック5」(月額6500円)を親回線で契約した場合、親回線の月額料金はspモードの料金とdocomo withの値引きを加え、月額6280円となります。

さらに子回線はデータ定額サービスの代わりに、通信量のシェアに必要な「シェアオプション月額定額料」(月額500円)を契約する形となるため、これとシンプルプラン、そしてspモードの料金を加えると月額1780円。そこからdocomo withの適用で月額1500円を値引くと、1回線当たりたったの280円で利用できてしまう計算になるのです。データ通信料が親回線に集中しているからこそ実現できる料金ものではありますが、月額280円というのは格安スマホでも実現できない価格です。
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家族契約の事例。最も安価なシンプルプランを契約した場合、親回線では月額6000円台、子回線に至っては月額280円で済む計算だ

しかもこの値引きは、一定の条件を満たし続けてさえいれば、NTTドコモを契約し続けている限りずっと適用されるものですし、いわゆる年数の“縛り”もありませんので、いかにdocomo withがお得であるかが理解できるのではないでしょうか。実際docomo withは昨年末時点で既に100万契約を突破するなど、急速に人気が高まっているようです。
   

docomo with対象機種は?

では一体なぜ、docomo withは月額1500円もの値引きを実現できるのでしょうか。その理由は端末にあります。

docomo withを適用するためには、NTTドコモが指定するスマートフォンを購入する必要があります。そしてdocomo with指定のスマートフォンは、2018年2月時点では、以下の5機種に限定されています。 これらのスマートフォンに共通しているのは、いずれも値引きなしの一括価格で、2~3万円台の価格を実現している、非常に安価なモデルだということです(もちろん分割払いでの購入も可能です)。そしてこの「端末値引きがない」ということが、docomo withの重要なポイントとなっています。

iPhoneやXperiaなど、NTTドコモが販売するスマートフォンの多くは、元々の値段が高額で、中には10万円以上するものも存在します。そうしたことから同社では、端末を分割で購入してもらい、そこから毎月一定の金額を値引く「月々サポート」や、一定期間の継続利用を約束してもらう代わりに端末代を値引く「端末購入サポート」などを提供し、高額なスマートフォンを買いやすくしているのです。

ですが元々の価格が安いスマートフォンであれば、値引きをしなくても手軽に購入できます。そうした低価格のスマートフォンを購入した人に対し、端末代を値引く代わりに毎月の通信料を値引くというのが、docomo withのカラクリなのです。

それゆえdocomo withの値引きを適用し続けるためには、docomo with対象端末を購入した後機種変更しない、あるいはdocomo with対応端末に買い替え続ける必要がある訳です。docomo withは同じ機種を長く使い続ける傾向がある、あるいは「絶対iPhoneでないとイヤだ」というように、所有するスマートフォンに強いこだわりを持たない人向けのプランといえるでしょう。
 

docomo with対象機種の性能は? 安いスマホでも十分実用的!

ここで気になるのが、docomo withの対象となる2~3万円台のスマートフォンを購入しても問題ないのか?ということ。安かろう悪かろうでは長く使い続けることができないので、端末の性能や品質面に不安を抱く人も多いことでしょう。

ですが最近では、技術の進歩などによって2、3万円台のスマートフォンでも日常使いであれば十分な機能・性能を持つものが多くなっています。実際、MVNOなどのより安価な通信サービスとセットで販売されているスマートフォンは現在、2、3万円前後のモデルが最も売れ筋となっているのです。

確かに昔のスマートフォンは、性能の高い高額なモデルでないと動作が重かったり、機能が少なかったりして使い勝手が悪いことが多く、そのイメージを引きずっている人も多いかもしれません。ですがそれはもう過去の話。最近は3Dゲームをプレイするなどしない限り、2、3万円台のスマートフォンでも十分使える性能を持っていることは、覚えておくべきでしょう。

ちなみに現在のdocomo with対象機種にはそれぞれ個性があり、目的に応じて端末を選びやすくなっています。ざっと説明しますと、頑丈さや安心さを求めるなら「arrows Be」、ディスプレイの綺麗さを取るなら「AQUOS sense」、安くても高性能であることを求めるなら「Galaxy Feel」、逆に低価格を重視するなら「MONO」、シニア向けなら「らくらくスマートフォン me」、といった具合でしょうか。
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docomo with対象端末の1つ、シャープ製の「AQUOS sense SH-01K」。3万円台の価格ながらフルHD解像度のIGZO液晶を搭載。防水やおサイフケータイにも対応している

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端末も価格重視で選びたい人にお勧めなのが「MONO MO-01K」。機能はシンプルだが日常使いのスマートフォンとしては十分な性能を持つ

端末に制約があるのがdocomo withの弱点ではありますが、そこにこだわらなければ大幅に通信費を下げられるのは事実。格安なサービスに乗り換えるのに戸惑いがあるけれど、毎月の通信費を大幅に下げたいというのであれば、docomo withは大いに検討する余地があるのではないでしょうか。

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【関連リンク】
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