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ディーゼルエンジン搭載車のメリットデメリット、正しい乗り方

ディーゼルエンジンのメリットとデメリットを考え、自動車購入の際の参考にしてもらいたい。クリーンディーゼル車の人気はとどまるところを知らない。そんな中、各メディアはディーゼルエンジンのパワフルさなど乗り心地を賞賛する記事ばかりが目立つが、実はチョイ乗り中心のユーザーには向かないという弱点が。読者の皆様にはいま一度、正しい乗り方を理解してもらいたい。

国沢 光宏

執筆者:国沢 光宏

車ガイド

ディーゼルエンジンのメリットとは

SKYACTIV-D 1.5 エンジン画像

SKYACTIV-D 1.5 エンジン画像

「次に購入するクルマのエンジンは燃費の良いディーゼルエンジンにしよう」と考えている人も多いことだろう。確かに最近の、いわゆる「クリーンディーゼル」と呼ばれている新世代エンジンはガソリンエンジン以上にパワフルで滑らか。排気ガスも臭わなくなっている。ただ弱点も持つ。紹介したい。
   

ディーゼルエンジンのデメリットとは

リコール対象のマツダ・デミオの画像

リコール対象のマツダ・デミオの画像

先日ディーゼルエンジンを売りにしているマツダが1500ccのディーゼルエンジン搭載車に対し『予見的リコール』というのを出した。聞き慣れない言葉だと思う。解りやすく説明すると「調子が悪くなったらディーラーに持ってきてください。積極的な危険性はありません」というもの。
 
リコール対象のマツダ・CX-3の画像

リコール対象のマツダ・CX-3の画像

まぁメーカー自ら認める弱点のようなものだ。どういう弱点かというと、チョイ乗りを繰り返していると燃焼時に発生する「スス」が溜まり、パワー落ちたり不安定になったりするという内容。メーターパネルのエンジンチェックランプが点灯したら、ディーラー行くと溜まったススを掃除してくれるのだ。
 

ススが溜まるのはそもそもディーゼルエンジンの特長

リコール対象のマツダ・アクセラの画像

リコール対象のマツダ・アクセラの画像

ここまで読んで「なんで対策しないのだろう?」と思うかもしれない。ディーゼルエンジンの構造上、必ずススは出る。通常だと一定量溜まった段階で燃やして処理するのだけれど、チョイ乗りばかりしていると燃やす時間を確保出来ない。燃やそうとしてもエンジン止めたら中断されてしまう。

そもそもディーゼルの特徴として「ガソリンエンジンより30万円程度高いものの燃費が良いので走行距離多ければ結果として安く付く」がある。したがって、チョイ乗りばかりするような使い方だとメリット無いため、普通なら買わない。結果としてチョイ乗り起因のトラブルなど出ないということ。
 

正しい乗り方は、数回に1度は高速道路などである程度走ること

トヨタ・ハイラックスに搭載されているディーゼルエンジン画像

トヨタ・ハイラックスに搭載されているディーゼルエンジン画像

一方、ユーザーからすれば「パワフルでスムース」という特徴を評価してディーゼルを選ぶケースが少なくない。そんなことから、チョイ乗りに向かないディーゼルを買ってススを溜め、ブスンブスンしてしまうことになる。対応策は簡単で、数回に1度は高速道路などを30分くらい走ること。

とはいえ渋滞の多い都市部だとそういった乗り方も出来ない。そもそもアクセルをたくさん踏んだら警察が黙っていない。次のクルマにディーゼルを考えているなら、ぜひとも自分の走行パターンで判断して頂きたいと思う。あまり長距離走行しない人や、短い移動が多いならディーゼルは不向き。
 

購入の際は、リセールバリューに注目

また、ディーゼルエンジン搭載のマツダ車を見ると中古車相場も低め。5年落ち(2013年モデル)のCX-5は当時ディーゼルとガソリンで30万円以上の価格差があったものの、今やどちらも130万円台で買える。下取り相場だと90~100万円くらいだろう。ディーゼルは値落ち額大きい。

ただ輸入車の中にはディーゼルエンジンの方が人気のモデルもあるので、一概にディーゼル不利ともならないのが面白いところ。まとめると「ディーゼルエンジンはチョイ乗りを繰り返すと調子悪くなる。数年後のリセーリュバーリューもマチマチなので、購入時は中古車相場で人気のチェックを」ということになる。

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