”絶賛者”をほしがる男の心理

心身ともに支えてくれる理解者を求めた。

心身ともに支えてくれる理解者を求めたのかもしれない。


小室哲哉さんの「不倫釈明会見からの引退宣言」が世間を賑わせている。妻であるKEIKOさんが病に倒れて7年たつ。彼はこの間、歌手であり、自分の最大の理解者であったKEIKOさんとどうやって向き合ってきたのだろうか。

「介護を不倫の言い訳にするな」という意見もあるようだが、彼は決してそう言いたかったのではないと思う。介護疲れ、自身の心身の不調、そして「才能の枯渇」によって追いつめられ、引退という文字が頭をかすめ、それが徐々に大きくなっていった過程をすべて話してしまいたくなかったのではないか。その中で必死に身近の「理解者」を求めようとしたことが不倫疑惑につながっていったことも。

不倫相手と疑われているA子さんに引退のことを話したとき、彼女は「もったいない」と言ったそうだ。

時代を創り、時代と寝てきた男は、そのひと言で満足したのでしょうか? KEIKOさんだったらどう言うのか。彼は苦悶したのではないだろうか。


絶賛してくれる女性の重要さ

自分の弱さを吐露でき、あなたは大丈夫と絶賛してくれる女性をそばに置こうとするのが男という生きもの。

自分の弱さを吐露でき、あなたは大丈夫と絶賛してくれる女性をそばに置こうとするのが男という生きもの。


小室さんに限らず、おしなべて男性は「絶賛者」をほしがるような気がしてならない。自分の才能を、業績を、影響力を、そして自身の正義を「絶賛」してくれる女性が必要なのかもしれない。

才能があればあるほど、仕事ができればできるほど、男は孤独感を覚え、孤独感に埋没していく。周囲の冷静な意見も耳に入らなくなることもありそうだ。そんなとき、その男を愛してくれる女性が「あなたなら大丈夫」「あなたは絶対成功する」と囁いてくれたら、男はがんばってやっていける。

女性はそうとは限らない。若くて容姿端麗な女性がちやほやされることはよくあるが、彼女たちは意外と醒めている。才能や業績を絶賛されても、「認められてうれしいとは思うけど、心の隅でホントかよと突っ込みたくなる」とも感じているのだ。女は現実的な生きものだからだろうか。

「私の前夫がそうでした。結婚して4年たった30代前半で会社を辞めて独立したんです。不安に苛まれる彼に『あなたには人にはない才能がある。だから大丈夫』と毎晩のように励ましたんです。5年ほどかかってようやく会社が軌道に乗ったときは、まるで自分は最初から成功するに決まっていたような言い方をしていましたけど。男って勝手だなあと思いましたよ。さらに5年ほどたって、もっと会社がうまくいくようになったら若い女性と不倫して……。そのときは私も別れる決心をしていましたが」

そう話してくれたのはミカコさん(45歳)だ。不安に怯える彼を勇気づけたとき、前夫は「オレはミカコがいないと生きていけない」とまで言ったそうだ。絶賛してくれる妻がいなかったら、彼はそこまで成功できなかったかもしれない。


“絶賛者”は、妻とは限らない

男性は女性よりストレスに弱いのか。うつ病になるのは女性のほうが多いが、自殺するのは男性のほうが多いのだ。女性はうつ状態になることで自分の命を守ろうとする本能があるのだろうか。

「仕事をしていても思います。男性は小心だから周りへの根回しなど、用意周到にいろいろ考えて動くんでしょうね。女性のほうが大胆に仕事そのものに切り込んでいくような気がします」

某企業で長く役員秘書を務めているエリさん(37歳)はそう言う。エリさん自身も、とある年上の既婚男性と恋愛をしていたことがある。

「彼は社内で追い落とされるのではないかといつもびくびくしていました。もちろん、表向きは自信たっぷりに振る舞っていたけど、私にはよく愚痴をこぼしていたし、ときには自虐的になることもありました。基本的に打たれ弱いんですよね。私はいつも『あなたならトップに上りつめることができる』『あなた以上に能力のある人はこの会社にはいないわ』と言い続けていたんです。それが彼の気持ちを惹きつけることもわかっていた

本来なら妻がそういう役割をすればいいのかもしれないが、仕事のことをわかっているのは妻より秘書や同業者なのだ。だから職場不倫はなくならないのかもしれない。


男は心折れやすい生きもの?

繰り返し絶賛してくれる女性が周りにいたらどう思うかと、男性たちに聞きまくってみると「そんな言葉は信じない」と言った人はいなかった。

それによって恋に落ちるかどうかはわからないけど、恋愛相手がそう言ってくれたら彼女のことは絶対的に信じる」(39歳男性)

それが男性の本音なのかもしれない。
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