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ホンダ CB400SF NC42 一週間通勤試乗レポート

バイクの「基準」ともいえるホンダのバイクCB400SF NC42。一週間通勤で試乗してそのインプレッションをお届けします。バイク初心者にも上級者にもおすすめの一台、CB400SF NC42の魅力とは? 初代CB400SFのオーナーとして、初代との違いも見てみます。※2016年型CB400SFのインプレッションです

相京 雅行

執筆者:相京 雅行

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基準ともいえるバイク ホンダCB400SF

cb400sf フロントビュー

CB400SF フロントビュー


多くの教習所で普通二輪免許の教習車に使われているホンダのCB400SF。バイクの免許を取得するためにはほとんどのライダーがこの車両に乗るので、バイクの性能基準になるモデルともいえます。

もちろん私も15年以上前に教習所でCB400SFに乗って教習を受け、免許を取得しました。

厳密にいえば教習車と市販車では仕様が異なり、教習車の方はデチューンされています。デチューンの内容としては馬力が落ちていたり、タイヤサイズが細くなっていたり。教習を卒業して市販車のCB400SFに乗ってみると、教習車と挙動が違うことに気がつきます。

思えば私も初めて買ったバイクがCB400SF【NC31】のバージョンSでした。ハイカムやハイブリップのバイアスタイヤ。ブレンボのブレーキなど、通常のCB400SFと比べると豪華な仕様のバイクでしたが、教習を卒業して初めて乗った時には、教習車よりも早かった事に驚きました。

15年前に買ったCB400SFは手放してしまいましたが、現在でも3台所有しているバイクのうち1台はCB400SFです。

進化するエンジンはHYPER VTEC Revoに!

現在までに二度のフルモデルチェンジが行われ、私も乗っている初期型のCB400SF型式NC31から二代目CB400SF型式NC39にモデルチェンジする際に、HYPER VTECを採用しています。

VTECというとホンダのインテグラやシビックなど車に採用されている技術を彷彿させる人も多いと思いますが、車のVTECとは違いカムシャフトではなくバルブの開閉によって行われるものです。

車のVTECと区別するために、バイクのVTECはHYPER VTECと表記されます。難しい説明は省きますが、これは1983年発売されたCBR400Fに採用された回転数応答型バルブ休止機構「REV」を発展したものです。

さすがに1983年発売の同車両に乗った事はないのですが、元オーナーの方に聞いたところ、ある回転を境にターボがかかったような強烈な加速をするのが印象的だったとの事です。

HYPER VTECの技術は更に洗練され2007年に登場した新設計のエンジンが搭載された三代目CB400SFでは、HYPER VTEC Revoとなりました。

今回は更に2014年にマイナーチェンジされ、ギアポジションインジケーターやクリアレンズのLEDテールを採用した最新のCB400SFをホンダさんからお借りしましたので、一週間フルに通勤で使用してインプレッションをお届けします。

CB400SF NC42は滑らかで初心者から上級者まで納得の出力特性

CB400SF リアビュー

CB400SF リアビュー


私が所有している初代CB400SFでさえ滑らかなエンジンの出力で当時感動しましたが、現在のCB400SFは次元が違います。低速から高速域までよどみなく加速していきます。

二代目CB400SF NC39に搭載されたHYPER VTECは、バルブ切り替えタイミングの6750rpmを境に明らかにエンジンのサウンドも変わり、怒涛のような加速を体感することが出来ました。現行の車両ではより滑らかに可変するようになっています。

現行のHYPER VTECはスロットル開度によっても制御されているので1速から5速まではスロットル開度が少ない場合にはバルブの開閉が行われず燃焼効率に優れる2バルブのまま巡航が可能となっています。

アクセルの開け方によって、まったり走ることも力強く走ることもできるマルチなエンジンの出力特性は、初心者のライダーはもちろんですがベテランのライダーも納得させることが出来るはず。

初代CB400SFと比べると幅が広いタイヤが装備され、車体も大きくなりましたが、乗り出してみると大きさや重さを感じることはありません。

ストップ&ゴーが多い都内でもストレスを感じずに走行することができ、真夏の試乗となりましたが、エンジンの熱もさほど気になりませんでした。シート高は755mmと特別低いわけではありませんが、絞り込まれたシートの形状もあり、165センチで足の短い私でも足つきは気になりません。

初代CB400SFと比べてどうか?

CB400SF サイドビュー

CB400SF サイドビュー


現在も初代CB400SFに乗っている私が最新モデルに試乗して一週間通勤してみましたが、改めて思ったのは初代も全く色あせていないということ。既に完成の域に達している車両でした。

現代のバイクはどんどんタイヤは太くなり車体は大きくなっていっています。安定感という意味では、初代のCB400SFに比べると遥かに現行の車両の方が優れているでしょう。足回りのセッティングも進化しているので、走り出せば軽快さも現行の車両の方が優れているのは間違いありません。

20年前の車両と現在の車両を比べれば、優れている点などいくらでも出てきます。しかし、燃料噴射がコンピューター制御ではないキャブレター制御のCB400SFは加速にダイレクト感があり、足回りだって決して悪いわけではありません。現行モデルはあくまで初代のスピリッツを受け継いで進化していった車両なのです。

装備が豪華になっていったので同カテゴリの車両の中では高額であるといえます。しかし、完成形だと思っていた初代を進化させた現行のCB400SFは、日本を代表する車両の一台。排気ガスの規制が厳しくなり、他メーカーの4気筒の400ccバイクがカタログ落ちしていく中、CB400SFだけは残りました。

時代やユーザーのニーズに合わせて進化を止めないホンダのCB400SF。この車両には「終わり」という意味での完成はないのかもしれません。

■関連リンク
CB400SF NC42のエンジン音 マフラー音はこちらでご確認下さい。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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