2018年はどうなる?
日本の株式市場が2018年の大発会以降、2017年の高値を更新するなど堅調な地合いが続いています。一方、2017年のドル円相場は、1米ドル112円を挟んだ小動きの状況が続き、2018年に入ってもなお小動きの状況が続いています。日本を代表する企業には、輸出関連企業が多くあります。グローバル化が進み、円高に対しての企業の耐性能力が高まってきているためか、株式市場に与える影響が和らいできている印象もあります。とは言え、企業が業績を考える際に利用している為替レート次第では、企業業績に影響を与えることもあります。
そこで、株式市場の動向を考える上で押さえておきたい、2018年のドル円相場の動向を考えてみました。
ドル円相場の現状を把握
ドル円の2017年1月以降の日足チャートを見てみましょう。2017年に入ってからは、一時1米ドル110円を割り込む場面もありますが、1米ドル112円を行ったり来たりする状況が続いていることがわかります。2015年まではどちらかと言うと、米国の利上げや景気回復への期待からドルが買われましたが、現時点では織り込ん済みのようで、米国の利上げにはほぼ無反応状態です。
トレンドラインとは
ドル円の日足チャートに、短期的なトレンドラインを引いてみましょう。トレンドラインは株価の高値や安値を結ぶことで引くことができる線のことです。トレンドライン分析を行う際には「トレンドライン」を引きます。
上昇トレンドの時は、安値と次の安値を結ぶことで、下値支持線(サポートライン)というトレンドラインを引くことができます。反対に、下降トレンドの時は、高値と次の高値を結ぶことで、上値抵抗線(レジスタンスライン)というトレンドラインを引くことができます。
そして、横ばい(もみ合い・ボックス)トレンドの時は、一定幅の高値と安値をそれぞれ結ぶことで、上値抵抗線と下値支持線の二本の平行なトレンドラインを引くことができます。
チャートを見る限りでは、ドル円相場は現在、下値支持線を下にブレイクしてしまいました。じりじりと円高ドル安が進行していることがわかります。
今後の動きはどうなる?
下値支持線を下にブレイクし、2017年11月の下値も割り込んでしまいました。1米ドル110円台に踏みとどまっていますが、110円を割り込んでしまうと9月につけた107円台に向かって、じりじりと円高ドル安が進行する可能性も考えられます。また、中長期的にチャートを分析した場合、いよいよドル円が底打ちに向かった動きが出始めた可能性も考えられます。その場合には、9月の下値をも割り込む恐れがあり、株式市場にあまり影響を与えなかったドル円が、日本の株式市場に影響を及ぼすのか注目しておいて損はないかもしれません。
ドル円相場が円高ドル安、円安ドル高のどちらに動くのか……。まずは、トレンドが判明することを確認してからポジションをとっても遅くはないでしょう。
※投資の判断につきましては、ご自身の責任でお願いします。
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