浮気性の妻に耐えかね、復讐を企てる夫たち
妻が浮気した。男たちの復讐とは?
妻の浮気発覚後、夫の行動1:妻の浮気相手に会いに行く夫
1年半ほど前、結婚してまもなく、妻の帰りが遅くなったことが気になったタカヒロさん(35歳)。仕事が忙しいという妻の言い分を信じていたが、3カ月後、妻が外泊。問い詰めると男と一緒にいたと泣きながら白状した。「妻とは違う会社に勤める30歳の男だというので、会社に乗り込んでいったんですよ。そうしたら妙にさわやかな青年が出てきて。妻は僕と同い年なので、どうしてこんないい男が、年上の人妻なんかと浮気するんだろうと不思議な気持ちになってしまいました」
男を責めるつもりで行ったのに、戦意喪失だったそうだ。本当に申し訳ないと頭を下げられ、二度と会わないと約束したのでその場は帰ってきた。
ところが1カ月もたたないうちに、どうやらふたりは別れていないとタカヒロさんは確信した。念のため、探偵事務所に頼むと案の定、密会シーンの写真があがってきた。
「頭に来て弁護士に頼んで、相手の会社と相手に内容証明の郵便を送ってもらいました。すぐにでも訴える勢いで。もちろん、妻にも送りましたよ。あとでわかったんですが、妻は結婚前からその男とつきあっていたんです。彼は若くして結婚していたから、当時からダブル不倫だったんですね。あまりにタチが悪いということで、それぞれから200万円、合計400万円をぶんどりました。相手の男は会社を辞めて離婚に至ったそうです」
タカヒロさんも離婚。妻は相手の男と別れたようだ。
「最後には妻も開き直ってましたね。『せっかく結婚してあげたのに』と上から目線で言われて。まあ、彼女は美人で通っていたから、結婚当初はよく羨ましがられましたけどね。でもパートナーは顔より性格だとつくづく思います。復讐はしたし、お金も手に入ったけど、やっぱり傷ついた気持ちはまだ癒えません」
探偵事務所に頼んで真相がわかってからすぐ別居、離婚まで3カ月と速攻だった。なにより自分の傷が深くなるのを怖れたためだとタカヒロさんは言う。
妻の浮気発覚後、夫の行動2:妻の両親にすべて報告
男性の復讐は、冷静にことを運ぶ計画性がある
結婚して10年、8歳の息子がいるが、3歳年下の妻は職場の独身男性と恋に落ちていた。
「何度も問い詰めてようやく白状したけど、『私が好きなのはあなただけ。本当に魔が差しただけなの、ごめんなさい』と泣いて謝る妻を見て、それ以上責められなかった」
落ち着いたかのように見えたが、数カ月後、子どもの様子がおかしい。連れ出して食事をしながら話を聞くと、妻が息子をファミレスに1時間ほどひとりにすることが何度かあったらしい。浮気は続いていたのだ。ちょうどそのころ、ツヨシさんの仕事が多忙で残業続きだったせいもあり、妻は密会の時間をとれないことに苛立っていたのだろう。再度、妻を詰問。相手は前と同じ男性だった。妻は泣きながら、「あなたがいないから寂しくて」と言った。
「でもその言葉が妙に空々しく聞こえたんですよね。彼女が忙しい時期、僕は極力早く帰って息子と過ごしていたのに、僕が忙しい時期は浮気かよと思うと腹が立って……」
ツヨシさんは、妻の両親に洗いざらい話した。妻がいまだに両親に対して強気に出られないことを知っての上だ。妻はお嬢様育ちで、両親には尊敬と畏怖の念を抱き続けている。
「正義感の強い義父の怒りようはすごかったです。すぐに娘を呼びつけて何時間も説教したみたい」
義父に頭を下げられたツヨシさんは、もう一度だけやり直そうと決めた。だが、やはり妻と男の縁は切れなかった。義父はその男も呼びつけた。その怒りの激しさに、男はシッポを巻いて逃げたらしい。ツヨシさんにとっては想定内だ。そして彼は、男と妻が別れたことを確認してから離婚した。
「妻が男と幸せになるのは許せなかった。頼るところがない状況に追いつめてやりたかった。だから義父を利用させてもらったんです。義父はついに娘に対して実家に出入りすることを禁じたそうです。今、僕は息子とふたりで暮らしながら、ときどき元義父だった妻の実家に遊びに行っています。おじいちゃんおばあちゃんと、うちの息子の縁を切るのはかわいそうなので」
義父にとってはひとり娘であるツヨシさんの元嫁。いずれは親子の間は修復されるだろうが、今のところ義父の怒りはとけない。
「ただ、息子にとっては母親ですからね、お母さんに会いたければいつでも会っていいんだよと言っていますが、彼が会いたいと言わない。ファミレスにひとり残されていた時間が、今も心の傷になっているのかもしれません」
しかし、人の性格を見抜きながら冷静にことを運んだツヨシさんの復讐、よく考えると元妻を孤立無援に追い込んだのだから、かなり怖い。
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